欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米ISMにらみも雇用情勢を見極め
3日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。今晩発表の米ISM製造業景況感指数が改善すれば、ソフトランディング期待のドル買い先行の見通し。ただ、複数の雇用関連統計を見極めようと、過度なドル買いは抑制されそうだ。
前日はNY市場がレーバーデーで休場によりドルは8月末の買いが抑制される展開となり、ユーロ・ドルは1.10ドル台半ばから後半で底堅く推移。一方、材料難のなか日経平均先物の堅調を受けやや円売りに振れ、ドル・円は147円前半に浮上し、ユーロ・円は163円を目指す値動きに。本日アジア市場で米10年債利回りの上げ渋りでややドル売りに振れた。ただ、日経平均株価の堅調地合いで146円台半ば下げ渋った。
この後の海外市場は米経済指標を注視。前週の4-6月期国内総生産(GDP)改定値の上方修正で、ソフトランディング期待が強まっている。今晩発表のISM製造業景況感指数は節目の50を下回るものの、想定通り前回から改善すればドル買い地合いを強める材料になりやすい。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の9月以降に緩やかな利下げを進めるとの思惑が広がるなか今週の雇用関連統計が注目され、過度なドル買いを抑える。
【今日の欧米市場の予定】
・18:30 南ア・4-6月期GDP(前年比予想:+0.3%、1-3月期:+0.5%)
・22:45 米・8月製造業PMI改定値(予想:48.1、速報値:48.0)
・23:00 米・8月ISM製造業景況指数(予想:47.5、7月:46.8)
・23:00 米・7月建設支出(前月比予想:+0.1%、6月:-0.3%)
《CS》
提供:フィスコ