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ダウ先物は上昇 エヌビディアの影響は限定的=米国株

米株価指数先物(9月限)(NY時間09:00)(日本時間22:00)
ダウ先物 41445(+267.00 +0.65%)
S&P500 5625.50(+15.25 +0.27%)
ナスダック100先物 19471.25(+55.50 +0.29%)

 米株価指数先物市場で、ダウ、ナスダック100、S&P500の3指数とも堅調な推移をしている。前日引け後に注目のエヌビディア<NVDA>の決算が発表になっていたが、予想を上回る内容となっていた。

 しかし、エヌビディア株の反応は冴えない。事前の期待がかなり高かっただけに8-10月期(第3四半期)の売上高見通しは物足りなかったようだ。これまでの爆発的な成長が鈍化しているのではとの懸念も台頭し、AI熱を冷ます恐れがあるとの指摘も出ていた。

 ただ、いまのところは市場全体への波及は限定的で、エヌビディアへの失望は一時的なものとの指摘も出ている。「業績が以前の報告ほど素晴らしいものではなかったことに市場は失望しているかもしれないが、それは単なる短期的なノイズに過ぎない。成長鈍化は極めて難しい比較の結果に過ぎず、それは全世界が認識していたことだ」との言及も出ている。

 激動の8月相場もきょうを含めてあと2日間だが、FRBの金融政策の行方や米経済の健全性を測ろうとする中で、S&P500は8月を小幅高で終えそうな気配となっている。一方、投資家はIT企業のAIへの多額の投資から得られる見返りについて懐疑的になっている。IT・ハイテク株は上値が重く、ナスダック100は7月に記録した最高値から約6%低い水準に留まっている状況。

 「AIに対する根強い疑念、およびFRBの利下げ期待を受けてIT・ハイテク株から金利敏感セクターへのローテーションが起こっていることが、IT・ハイテク株を抑制する可能性が高い」との声も聞かれる。

 一方、システム戦略からの需要に後押しされて、短期的に株価は上昇するとの見方も出ている。秋の自社株買いの禁止期間と米大統領選による圧力を受ける前に株価は短期的に上昇が見込まれるという。

 セールスフォース<CRM>が決算を受け時間外で上昇。通期の1株利益の見通しを上方修正した。また、第3四半期の進行中の残存履行義務は9%増を見込んだが、警戒したほどの減速ではなかったとの評価のようだ。

 HP<HPQ>が決算を受け時間外で下落。PCは回復の兆しを示したものの、プリンタ―部門が冴えなかった。ガイダンスも公表し、通期の1株利益の見通しを下方修正している。

 アファーム<AFRM>が決算を受け時間外で大幅高。同社はデジタル及びモバイルコマース向けに「buy・now・pay・later(後払い決済)」のシステムなど次世代プラットフォームを手掛ける。予想を上回る第1四半期の経常収益の見通しを示したほか、総取扱高の見通しも予想を上回った。

(NY時間09:10)(日本時間22:10)時間外
セールスフォース<CRM> 269.60(+10.70 +4.13%)
HP<HPQ> 33.68(-1.08 -3.11%)
アファーム<AFRM> 39.38(+7.80 +24.70%)

アップル<AAPL> 230.37(+3.88 +1.71%)
マイクロソフト<MSFT> 413.19(+2.59 +0.63%)
アマゾン<AMZN> 172.50(+1.70 +1.00%)
アルファベット<GOOG> 165.74(+1.24 +0.75%)
テスラ<TSLA> 209.21(+3.46 +1.68%)
メタ<META> 519.69(+2.91 +0.56%)
エヌビディア<NVDA> 121.53(-4.08 -3.25%)
AMD<AMD> 145.80(-0.56 -0.38%)
イーライリリー<LLY> 953.50(+4.56 +0.48%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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