24年4-6月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第3弾〕 35社選出 <成長株特集>
本特集では、24年4-6月期(第1四半期)に経常利益ベースで利益倍増を達成した3月期決算企業を紹介する「24年4-6月期【利益倍増】企業はこれだ!」の〔第1弾〕(8月22日配信、時価総額3000億円以上)、〔第2弾〕(8月25日配信、時価総額1000億円以上)に続くシリーズ第3弾をお届けします。
今回は第1弾を配信した22日時点の時価総額が450億円以上1000億円未満の銘柄(銀行を除く)の中から、直近3ヵ月実績である4-6月期(第1四半期)に経常利益が前年同期と比べて2倍超の大幅増益を達成した35社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。下表では四半期ベースの「増益連続期数」、4-6月期(第1四半期)経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、火災報知器大手のホーチキ <6745> [東証P]。24年4-6月期(第1四半期)の経常利益は前年同期比11.7倍の8.7億円に急拡大して着地。国内で利益率の高いリニューアル工事や保守が順調に進捗したほか、海外では火災報知設備を構成する製品群のシステム販売が好調だった。円安効果も収益を押し上げた。
2位に入った独立系自動車シート大手であるタチエス <7239> [東証P]の4-6月期経常利益は前年同期比7.3倍の12.4億円に膨らんだ。中南米、中国、東南アジアで販売を伸ばしたほか、前期に実施した事業構造改革の効果に加え、円安進行で為替差損益が好転したことも利益拡大に貢献した。今期の予想配当利回りは5.34%と高水準で、9月中間配当の権利確定を約1ヵ月後に控え、株主還元の切り口からも注目を集めそうだ。
配当妙味が高まる銘柄では、浅沼組 <1852> [東証P](5.01%)、MIRARTHホールディングス <8897> [東証P](5.85%)、矢作建設工業 <1870> [東証P](4.81%)、西華産業 <8061> [東証P](4.57%)、レスター <3156> [東証P](4.19%)、堺化学工業 <4078> [東証P](4.76%)などが挙げられる。
3位の山一電機 <6941> [東証P]は半導体需要が回復する中、スマートフォン向けテスト用ソケットが好調に推移したうえ、ロジック半導体やメモリー半導体向けバーンインソケットの販売も大きく伸びた。4-6月期の経常利益は前年同期比6.9倍の44.8億円と7四半期ぶりに増益転換し、四半期ベースの最高益更新を果たした。好調な業績を踏まえ、25年3月期通期の業績見通しと配当予想を上方修正している。
5位の東北新社 <2329> [東証S]はスーパー事業の譲渡や連結子会社の決算期変更に伴う増収効果の反動があったものの、広告プロダクション事業の好調や投資事業組合運用損の減少などによって利益を大きく伸ばした。足もとではアクティビスト(物言う株主)として知られる投資ファンドの3Dインベストメントによる株式非公開化の提案への思惑を背景に、株価は約18年半ぶりの高値圏を走る展開となっている。
16位にリスト入りした山田コンサルティンググループ <4792> [東証P]と22位の高砂香料工業 <4914> [東証P]はいずれも4-6月期に売上高、経常利益ともに四半期ベースの過去最高を更新した。山田コンサルはM&Aアドバイザリー事業で大型成功報酬の売り上げが寄与したほか、未上場株式投資事業で投資先の株式売却益が発生したことも利益を押し上げた。株価は19日に約5年3ヵ月ぶりの高値2429円をつけている。
一方の高砂香はフレグランス部門で前期に発生した米国子会社の基幹システム導入に伴う出荷調整の状況が改善したほか、国内のアロマイングリディエンツ部門でスペシャリティ品の販売が好調だった。また、ファインケミカル部門の医薬品中間体も伸びた。第1四半期の経常利益は56億円(前年同期比2.7倍)と通期計画の50億円をすでに上回っており、業績上振れが濃厚とみられる。好決算を受けて、株価は約31年ぶり高値圏に急浮上している。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 4-6月期 連続期数 進捗率 PER
<6745> ホーチキ 1072 879 1 11.3 10.0
<7239> タチエス 630 1241 1 15.1 8.5
<6941> 山一電機 592 4487 1 52.2 9.2
<1852> 浅沼組 573 693 1 11.9 14.0
<2329> 東北新社 567 420 1 15.5 25.9
<6455> モリタHD 479 1672 5 15.9 11.6
<9960> 東テク 397 2615 1 23.8 13.3
<8897> ミラースHD 393 1207 2 7.5 6.5
<2980> SREHD 388 815 3 28.1 42.3
<4112> 保土谷 319 3218 3 67.0 14.9
<6638> ミマキエンジ 302 1952 4 28.7 9.8
<1870> 矢作建 298 777 1 9.5 13.2
<8163> SRSHD 297 572 1 24.9 36.6
<6332> 月島HD 254 365 2 4.7 13.2
<3443> 川田テク 234 2846 7 39.5 9.0
<4792> 山田コンサル 220 2040 2 54.7 15.0
<1775> E&C 208 1652 1 20.7 10.7
<3395> サンマルク 201 847 4 28.2 20.4
<2053> 中部飼 191 1045 1 22.7 13.3
<4008> 住友精化 180 3553 2 35.5 9.9
<6023> ダイハツデ 175 1809 6 29.2 11.2
<4914> 高砂香 168 5600 3 112.0 20.7
<8059> 第一実 160 1835 2 17.8 10.6
<8061> 西華産 138 2374 1 36.0 7.3
<8877> エスリード 129 8226 2 60.0 8.1
<2208> ブルボン 119 1916 3 45.6 18.5
<6349> 小森 117 1111 2 20.6 10.4
<3104> 富士紡HD 111 1603 3 28.6 13.2
<6777> santec 111 2363 11 39.4 20.7
<7224> 新明和 110 2561 2 21.0 11.7
<1799> 第一建設 105 1729 1 37.6 13.9
<2588> プレミアムW 105 2431 4 - 18.5 *
<3156> レスター 101 3530 3 33.6 10.8
<4078> 堺化学 101 1860 3 35.8 9.9
<9158> シーユーシー 100 1586 2 44.1 24.0 *
※経常利益の単位は百万円。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
※増益連続期数は四半期ベースの連続回数、同一会計基準内が対象。
株探ニュース
今回は第1弾を配信した22日時点の時価総額が450億円以上1000億円未満の銘柄(銀行を除く)の中から、直近3ヵ月実績である4-6月期(第1四半期)に経常利益が前年同期と比べて2倍超の大幅増益を達成した35社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。下表では四半期ベースの「増益連続期数」、4-6月期(第1四半期)経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、火災報知器大手のホーチキ <6745> [東証P]。24年4-6月期(第1四半期)の経常利益は前年同期比11.7倍の8.7億円に急拡大して着地。国内で利益率の高いリニューアル工事や保守が順調に進捗したほか、海外では火災報知設備を構成する製品群のシステム販売が好調だった。円安効果も収益を押し上げた。
2位に入った独立系自動車シート大手であるタチエス <7239> [東証P]の4-6月期経常利益は前年同期比7.3倍の12.4億円に膨らんだ。中南米、中国、東南アジアで販売を伸ばしたほか、前期に実施した事業構造改革の効果に加え、円安進行で為替差損益が好転したことも利益拡大に貢献した。今期の予想配当利回りは5.34%と高水準で、9月中間配当の権利確定を約1ヵ月後に控え、株主還元の切り口からも注目を集めそうだ。
配当妙味が高まる銘柄では、浅沼組 <1852> [東証P](5.01%)、MIRARTHホールディングス <8897> [東証P](5.85%)、矢作建設工業 <1870> [東証P](4.81%)、西華産業 <8061> [東証P](4.57%)、レスター <3156> [東証P](4.19%)、堺化学工業 <4078> [東証P](4.76%)などが挙げられる。
3位の山一電機 <6941> [東証P]は半導体需要が回復する中、スマートフォン向けテスト用ソケットが好調に推移したうえ、ロジック半導体やメモリー半導体向けバーンインソケットの販売も大きく伸びた。4-6月期の経常利益は前年同期比6.9倍の44.8億円と7四半期ぶりに増益転換し、四半期ベースの最高益更新を果たした。好調な業績を踏まえ、25年3月期通期の業績見通しと配当予想を上方修正している。
5位の東北新社 <2329> [東証S]はスーパー事業の譲渡や連結子会社の決算期変更に伴う増収効果の反動があったものの、広告プロダクション事業の好調や投資事業組合運用損の減少などによって利益を大きく伸ばした。足もとではアクティビスト(物言う株主)として知られる投資ファンドの3Dインベストメントによる株式非公開化の提案への思惑を背景に、株価は約18年半ぶりの高値圏を走る展開となっている。
16位にリスト入りした山田コンサルティンググループ <4792> [東証P]と22位の高砂香料工業 <4914> [東証P]はいずれも4-6月期に売上高、経常利益ともに四半期ベースの過去最高を更新した。山田コンサルはM&Aアドバイザリー事業で大型成功報酬の売り上げが寄与したほか、未上場株式投資事業で投資先の株式売却益が発生したことも利益を押し上げた。株価は19日に約5年3ヵ月ぶりの高値2429円をつけている。
一方の高砂香はフレグランス部門で前期に発生した米国子会社の基幹システム導入に伴う出荷調整の状況が改善したほか、国内のアロマイングリディエンツ部門でスペシャリティ品の販売が好調だった。また、ファインケミカル部門の医薬品中間体も伸びた。第1四半期の経常利益は56億円(前年同期比2.7倍)と通期計画の50億円をすでに上回っており、業績上振れが濃厚とみられる。好決算を受けて、株価は約31年ぶり高値圏に急浮上している。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 4-6月期 連続期数 進捗率 PER
<6745> ホーチキ 1072 879 1 11.3 10.0
<7239> タチエス 630 1241 1 15.1 8.5
<6941> 山一電機 592 4487 1 52.2 9.2
<1852> 浅沼組 573 693 1 11.9 14.0
<2329> 東北新社 567 420 1 15.5 25.9
<6455> モリタHD 479 1672 5 15.9 11.6
<9960> 東テク 397 2615 1 23.8 13.3
<8897> ミラースHD 393 1207 2 7.5 6.5
<2980> SREHD 388 815 3 28.1 42.3
<4112> 保土谷 319 3218 3 67.0 14.9
<6638> ミマキエンジ 302 1952 4 28.7 9.8
<1870> 矢作建 298 777 1 9.5 13.2
<8163> SRSHD 297 572 1 24.9 36.6
<6332> 月島HD 254 365 2 4.7 13.2
<3443> 川田テク 234 2846 7 39.5 9.0
<4792> 山田コンサル 220 2040 2 54.7 15.0
<1775> E&C 208 1652 1 20.7 10.7
<3395> サンマルク 201 847 4 28.2 20.4
<2053> 中部飼 191 1045 1 22.7 13.3
<4008> 住友精化 180 3553 2 35.5 9.9
<6023> ダイハツデ 175 1809 6 29.2 11.2
<4914> 高砂香 168 5600 3 112.0 20.7
<8059> 第一実 160 1835 2 17.8 10.6
<8061> 西華産 138 2374 1 36.0 7.3
<8877> エスリード 129 8226 2 60.0 8.1
<2208> ブルボン 119 1916 3 45.6 18.5
<6349> 小森 117 1111 2 20.6 10.4
<3104> 富士紡HD 111 1603 3 28.6 13.2
<6777> santec 111 2363 11 39.4 20.7
<7224> 新明和 110 2561 2 21.0 11.7
<1799> 第一建設 105 1729 1 37.6 13.9
<2588> プレミアムW 105 2431 4 - 18.5 *
<3156> レスター 101 3530 3 33.6 10.8
<4078> 堺化学 101 1860 3 35.8 9.9
<9158> シーユーシー 100 1586 2 44.1 24.0 *
※経常利益の単位は百万円。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
※増益連続期数は四半期ベースの連続回数、同一会計基準内が対象。
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