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日米金利差縮小による円高や地政学が重荷/オープニングコメント


 26日の日本株市場は、やや売り優勢の展開ながら、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。23日の米国市場は、NYダウが462ドル高、ナスダックは258ポイント高だった。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は、ジャクソンホール会議での講演で速やかな利下げ軌道を明らかにしたため、利下げ期待を受けた買いが優勢となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の38330円。円相場は1ドル144円20銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り優勢で始まりそうだ。FRBによる9月のFOMCでの利下げが確実視され、米長期金利が低下したほか、為替市場では円高に振れて推移していることから、輸出関連などは手掛けづらくさせそうである。円高基調が強まる局面においては、短期筋の売り仕掛け的な動きも入りやすいため、引き続き為替にらみの相場展開になりそうだ。

 また、中東レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは、イスラエルに大規模な攻撃を行ったと発表した。イスラエル軍の基地などの軍事施設を標的に攻撃を行っており、ネタニヤフ首相は反撃する構えを見せている。地政学リスクが警戒されやすく、持ち高調整の動きが意識されそうである。先週の日経平均株価は緩やかなリバウンド基調を継続するなか、心理的な抵抗線として意識される75日線に接近してきたが、同線では戻り待ち狙いの売りが入りやすいだろう。一方で、38000円を下回ってくるようだと、短期的な売り仕掛けの動きが意識されてくる。

 もっとも、28日にエヌビディアの決算を控えるなか、下へのバイアスは強まりにくいだろう。指数インパクトの大きい値がさハイテク株は足もとで弱い値動きを継続しているため、過度な期待は高まっていない状況である。エヌビディアの決算がポジティブ視されるようだと、ハイテク株を見直す動きが強まる可能性があるだろう。本日は地政学リスクから防衛関連やエネルギー株などに短期的な値幅取り狙いの資金が集中しやすいほか、ディフェンシブ株にシフトしやすいと考えられるが、ハイテク株の押し目にも注目したい。

 また、先週は米民主党の全国党大会で党の大統領候補のハリス副大統領が受託演説を行った。日本ではハリス氏の支持が高く、同氏が公約に掲げる経済政策について、関連銘柄を探る動きなども次第に活発化してくるだろう。
《AK》

 提供:フィスコ

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