貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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8935 FJネクHD

東証P
1,126円
前日比
+6
+0.54%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
7.4 0.53 4.26 98.67
時価総額 390億円
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FJネクHD Research Memo(4):業界内でのポジションを生かした信用力、財務力、情報量に強み(2)


■企業特長

3. FJネクストホールディングス<8935>の特長(優位性)
続いて、首都圏でトップクラスの販売戸数を誇る同社の優位性は以下のように整理できる。

(1) 明確な商品コンセプトの下、良質な住環境を提供
同社は、自社ブランドとして資産運用型「ガーラマンションシリーズ」とファミリー層向けマンション「ガーラ・レジデンスシリーズ」を展開している。居住者の目線に立った企画・開発が「ガーラ」ブランドの価値を高めており、これまでの供給実績や入居率の高さがそれを実証している。特に、主力の資産運用型「ガーラマンションシリーズ」は、重厚感のあるエントランス、デザイン性に優れた外観、安全性、快適性を重視した設備仕様を備えているところに特長がある。また、同社グループ内の「建設事業」部門が施工検査業務を担っており、販売物件の品質向上に貢献している。(一社)全国住宅産業協会※1が主催する優良事業表彰※2においても、第14回(2024年)の優良事業賞に「ガーラ・プライム横濱関内」が選ばれた。第4回(2014年)、第7回(2017年)に続く3回目の受賞である。また、ファミリー層向けマンション「ガーラ・レジデンスシリーズ」についても資産運用型マンションで培ったノウハウをもとに、快適な交通アクセスや豊かで利便性に富んだ周辺環境、そして先進の基本性能の高いデザイン性に特長がある。

※1 不動産業界において、中堅企業を中心に上場企業も含む全国1,700社を擁する団体。
※2 良質な住宅供給及び住環境の整備を促進することなどを目的とし、全国住宅産業協会会員が手掛けたプロジェクトのうち、社会性や商品企画、住宅性能及びデザイン性に優れ、街並みの景観、周辺環境との調和など、良好な住環境を形成する創意工夫に優れたプロジェクトを選んで表彰する賞。


2024年6月7日には、新築マンション購入者が選んだ顧客満足度ランキング「SUUMO AWARD(2024年首都圏版)」※においても、「品質と価格のバランス部門」と「接客満足度部門」の両部門で最優秀賞を受賞したことを発表した(2部門での受賞は3年連続)。これまでの2万4千戸を超える供給実績に加え、より質の高い住まいづくりやサービスを提供してきたことが、顧客からの信頼獲得につながっていることを示すものとして評価することができる。

※(株)リクルートが、首都圏で新築マンションを購入した人を対象に、マンションデベロッパー・分譲マンション販売会社の品質や価格、取り組み内容など、様々な観点での満足度について尋ねたものをランキングにしたもの。


(2) 好立地へのこだわりと情報力
賃貸住宅の資産価値を評価するうえで、好立地であることが最大の要素となることは言うまでもない。したがって、好立地となる用地をいかに仕入れるかが競争力を大きく左右することになる。一方、用地情報は実績や財務力のあるところに集まる傾向があるため、強いところがさらに強くなる業界構造が見られる。同社の場合、業界トップクラスの販売実績やブランド力の高さ、財務基盤の安定性が情報力の面でもアドバンテージを発揮しており、それがさらに同社の販売実績(累計2万4千戸を超える供給実績)やブランド力を高めるといった好循環が働いていると考えられる。同社は、東京都心・横浜・川崎を中心とした居住ニーズの高いエリアに特化するとともに、約95%の物件が最寄り駅から徒歩10分以内にあるなど、厳選した立地に供給を行っている。

(3) 賃貸管理ノウハウの高さや充実したアフターサポート
同社は、販売した物件の不動産管理を手掛けることにより、資産価値のメンテナンスや入居者向けの暮らしに役立つサービス(コンシェルジュサービス)の提供による入居率の維持を図っているほか、資産運用プランの見直しや物件売却相談などのアフターサポートの充実が購入者からの高い信頼に結び付いている。賃貸管理戸数の実績を見ると、自社ブランドの供給実績とともに年々着実に積み上がっており、2024年3月期末には18,716戸にまで拡大した。入居率は、厳選した好立地であること、管理ノウハウの蓄積などにより2024年3月末時点で99.0%※と極めて高い水準で安定的に推移している。

※参考として同社資料より、J-REIT組入住宅稼働率は97.3%(2024年2月末時点/(一社)投資信託協会)であり、同社は、常にそれを上回る稼働率となっている。


また、他社との連携により、より快適で安全な住まいづくりに向けて、様々な付加価値の提供にも取り組んでおり、これまでEV充電サービスの導入(2022年8月)や電力プラン「ガーラelecoでんき」の提供開始(2022年8月)などで実績をあげてきた。2024年5月27日には、管理組合運営の電子化及びIT促進に向けてマンション管理IoT化サービス「モバカン」※の導入を公表しており、不動産DXに向けても推進する方針である。

※パナソニック(株)エレクトリックワークス社が提供するマンション管理のIT化を目的としたパッケージ型クラウドサービスである。本サービスの導入により、これまで紙媒体で運用していた管理組合における総会での議決権行使書面が電子化し、同書面返送の廃止を実現することで、オーナーの負担軽減に寄与する。また、他の総会関連書類等もWeb上で閲覧することが可能となり、オーナーの利便性向上やペーパーレス化による業務効率の改善にもつなげることができる。


(4) 購入者及び居住者の属性
購入者のほとんどが、サラリーマンや公務員であり、新規顧客においては20~40歳代が84%を占めている。また物件の所在地は首都圏にもかかわらず、購入者の住所は全国各地にわたっていることが資産運用を目的としたものであることを示している。一方、居住者については、立地や設備、仕様が優れていることから企業の社宅としてのニーズも高く、20~30歳代の1人暮らしの社会人が多数を占めている。また水回り設備やセキュリティの充実度から、女性にも人気が高い。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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