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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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9048 名古屋鉄道

東証P
1,733.5円
前日比
-6.5
-0.37%
PTS
1,733.5円
22:21 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.7 0.75 1.73 8.99
時価総額 3,410億円
比較される銘柄
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IIF Research Memo(3):ヘルスケアソリューション事業及び在宅サービス事業を展開(1)


■事業概要

インターネットインフィニティー<6545>は、ヘルスケアソリューション事業及び在宅サービス事業を展開し、リアルとWeb・テクノロジーの2つの領域で健康な未来を創るための事業を行っている。ヘルスケアソリューション事業では、高齢者の健康寿命を延ばすための短時間リハビリ型デイサービス「レコードブック」の運営を行うレコードブック事業、ケアマネジャー専用ポータルサイト「ケアマネジメント・オンライン」を通じて構築したケアマネジャーネットワークを利用したシルバーマーケティング支援や仕事と介護の両立支援等を行うWebソリューション事業、福祉用具のレンタル・販売及び住宅リフォーム事業を行うアクティブライフ事業を展開している。一方、在宅サービス事業では、在宅高齢者の各種介護保険サービスを提供している。

2024年3月期の売上構成比は、レコードブック事業36.7%、Webソリューション事業6.8%、アクティブライフ事業25.3%、在宅サービス事業31.2%となっている。

1. ヘルスケアソリューション事業
超高齢社会を迎え直面している課題を解決するために、「レコードブック店舗ネットワーク」「ケアマネジャーネットワーク」「介護相談データ」等のプラットフォームを活用し、健康寿命の延伸、高齢者の生活環境の整備や介護現場の情報整備と共有、シルバーマーケティングに関する支援、仕事と介護の両立のための支援を行っている。

(1) レコードブック事業
要介護認定者や要支援認定者を対象に、身体機能の維持・回復・改善を目的として、短時間リハビリ型デイサービス「レコードブック」を運営している。2024年3月期末時点では直営店24店舗、FC店179店舗、名古屋鉄道<9048>との合弁会社である(株)名鉄ライフサポートが愛知県を中心に展開する「名鉄レコードブック」21店舗を展開している。総店舗数は前期末比4店舗増の224店舗となった。新型コロナウイルスの分類が5類に移行し、新規出店を希望する問い合わせが増加しているものの、物件選定までの期間が想定よりも長引いており、店舗開設ペースが遅れている状況だ。ただ、人員の増員やコールセンターの設置によるアウトバウンドコールの推進で物件情報が順調に蓄積されており、期末に向けて成果が顕在化する見通しである。物件開発体制の強化に加え、子会社への事業継承で意思決定のさらなる迅速化を図り、出店ペースを加速させる方針だ。

レコードブックは、フィットネスクラブやダンススタジオなどをイメージさせる「介護を感じさせない空間」、科学的根拠に基づいた本格的な運動プログラムを取り入れた「専門的な運動指導」、おもてなしと活気にあふれた空間を演出して積極的にコミュニケーションを図る「ホスピタリティ」が特長であり、これまでの介護施設のイメージから脱却したリハビリ型デイサービスである。レコードブック独自のマシンを使用しないプログラムやティータイムを設けるなどの充実した内容で利用者の満足度が高く、会員継続率が高い。

レコードブックのプログラムには同事業を通じて収集されたデータが積極的に活用されている。2022年4月には、レコードブックデータとAIを活用した歩行解析アプリケーションを(株)LiveSmartと共同開発し、レコードブック直営店でサービスを開始している。TUG測定※をアプリで撮影することで、歩行スコアやバランススコアといった項目を自動で分析・評価しレポートを作成、測定結果に基づいた「アドバイス」や「おススメプログラム」を提案する。このほかにも、その他の運動プログラムを筑波大学と共同開発するなど、AI・IoTを活用した健康寿命延伸ソリューションの開発を推進している。今後もデータやAIを活用して競争優位性を高める方針だ。具体的には、データに基づき利用者ごとに最適化された運動プログラムを提供することや、転倒予防・防止に貢献することができるような新規サービスの開発などに取り組んでいく。

※TUG(Timed Up and Go)測定は、歩行能力や動的バランス、敏捷性などを総合的に判断するテストとして世界的に使われている指標。一般的には転倒リスクの高い高齢者に有用なテストとされている。


レコードブックは、自己判断ができる軽度(要支援、要介護1~2)の介護認定者をターゲットとすることで、競合相手の少ない優位なポジションを獲得している。レコードブックのようなリハビリ型デイサービス施設は、対象人数に対して店舗数が少なく、市場の拡大余地や新規利用者見込数が大きいことから、さらなる事業拡大が見込める。また、軽度の介護認定者をターゲットとしているため、店舗内での物品販売なども可能で、2023年11月には全国のレコードブックで(株)プラザクリエイトと共同開発したシニア向けトレーニングパズルの販売を開始した。なおレコードブックは、直営店に加え2014年からFC展開を開始しており、加盟店からのロイヤリティ収入が安定した収益源(ストック収益)となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

《HN》

 提供:フィスコ

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