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7906 ヨネックス

東証S
1,989円
前日比
+24
+1.22%
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-円
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単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
17.0 2.50 1.06 0.75
時価総額 1,847億円
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パリ五輪・直前! メダルラッシュで勇躍する関連株を追う <株探トップ特集>


―史上最多の日本選手団、活躍期待高まるなか株価も金メダル奪取へ―

 いよいよパリ五輪の開幕が迫ってきた。今大会の日本選手団は、海外で開催される五輪では史上最多となる400人を超え、活躍が期待される競技も目白押しだ。新たな人気競技も増えていることもあり今大会への注目度は一層高いものとなっている。株式市場では、五輪での成績が株価の刺激材料となる可能性もあることから、メダル獲得が濃厚な競技や有力選手に熱い視線が向かう習性がある。ここ全体相場は波乱展開が続き、なかなか買いの手が伸びない状況でもある。材料不足の夏枯れ相場で、躍動する「パリ五輪」関連株を点検した。

●“メダル感応度”の高い銘柄に照準

 パリ五輪は7月26日から8月11日まで(パラリンピックは8月28日から9月8日まで)行われ、ここ花の都パリでの開催は3回目となる。前回の東京五輪は、新型コロナウイルスの感染拡大により、1年延期されたことで開催間隔の縮小も手伝い、つい先日のような錯覚にとらわれる。こうしたなか、パリ五輪は32競技329種目が実施され、熱戦を繰り広げる。コロナ禍での開催となった東京からパリへ、いよいよ五輪が開幕する。“メダル感応度”の高い銘柄には、投資家の熱い眼差しが注がれそうだ。

 当然のことながら全ての参加選手の健闘を祈るが、株式メディアの悪い癖で、株価の刺激材料となる可能性が高いことから、メダル獲得が有望な競技や有力選手に、ついつい目が向いてしまう。株価材料難のなか、五輪での成績次第では競技に絡む銘柄に物色の矛先が向かい、急激な株価の押し上げ要因となる可能性もある。ただ、一過性の株価上昇に終わることも予想されるだけに、注意が必要であることは言うまでもない。

●話題は新競技「ブレイキン」

 パリ五輪では、日本勢のメダルラッシュが予想されているが、今大会で特に話題となっているのが、新競技の「ブレイキン」だ。いわゆるアーバンスポーツ(都市型スポーツ)のひとつで、原点は米国発祥のストリートダンス。同競技は男女2種目で構成され、技の応酬や即興でのダンスバトルが繰り広げられる。日本勢では、男子の半井重幸選手(ダンサー名:SHIGEKIX)、女子では世界トップクラスの実力を誇る湯浅亜実(同AMI)と福島あゆみ(同AYUMI)両選手が出場する。下馬評では五輪初代女王への期待が大きく膨らんでおり、株式市場では、早くも関連銘柄探しに関心が向かっている。福島選手は41歳での五輪の頂点を目指す。

 ブレイキン関連では、ダンスシューズを数多く取り扱うエービーシー・マート <2670> [東証P]や、ヒップホップやジャズを中心とした、全国にスタジオを展開する日本最大級のダンススクールを運営するエイベックス <7860> [東証P]などが注目される。また、エイベックスは、プロダンスチーム「avex ROYALBRATS(エイベックス ロイヤルブラッツ)」を結成し、プロダンスリーグ「Dリーグ」に参画している点もポイントだ。

●スケボーのモリトは3期連続の営業最高益へ

 スケートボードにもスポットライトが当たりそうだ。前回の東京五輪では、堀米雄斗選手が金メダルを獲得したことや、「13歳、真夏の大冒険!」の実況で一躍名を馳せスケボーの五輪初代女王に輝いた西矢椛(もみじ)選手などが大活躍。日本勢が勇躍するなか、服飾付属品の商社で、スケボーやサーフィン関連アイテムの輸入販売を手掛けるモリト <9837> [東証P]の株価が刺激され、買い人気を呼んだことは記憶に新しい。ちなみに、同社の株価は2023年1月には700円近辺だったものが上昇気流に乗り、今年4月には1581円まで買われ、ほぼ倍化する変貌ぶり。現在も1400円台後半で頑強展開となっている。同社の24年11月期の連結営業利益は前期比5.5%増の26億円を計画し、3期連続で最高益を更新する見通しだ。

 西矢選手は残念ながらパリ五輪出場を逃したが、2大会連続の金メダルを狙う四十住(よそずみ)さくら選手や堀米選手をはじめ、開心那(ひらき・ここな)選手など有力選手を擁するだけに日本勢のメダル獲得期待は大きい。

●ゴルフは金で“ご祝儀買い”も

 東京五輪開催に向けてスポットライトが当たったのが、バドミントン、テニス、ゴルフを事業の3本柱とするスポーツ用品大手のヨネックス <7906> [東証S]だった。同社は、テニスの大坂なおみ選手と用具使用契約を結んでいることで、東京五輪での活躍期待とともに、投資家の関心も高まることになった。惜しくも大坂選手は3回戦で敗退したが、東京五輪後の同社の株価は、上下動を繰り返しながらも強調展開を継続。21年7月には700円近辺で推移していた株価が、現在では2100円を突破し、おおよそ3倍化している。同社の25年3月期の連結営業利益は前期比7.7%増の125億円を計画し、4期連続となる最高益更新の見込みだ。

 テニスでは大坂選手、錦織圭選手などが東京五輪に続き出場する予定。錦織選手は5大会連続での五輪出場となる。両選手ともに最近の成績はいまひとつ振るわないものの、知名度抜群の人気選手なだけに、成績によってはテニス関連株への関心が再び高まる可能性もある。バドミントンは日本勢の得意種目の一つで、東京五輪の混合ダブルスで銅メダリストの渡辺勇大・東野有紗ペア、女子シングルスの山口茜選手がメダルを狙う。

 ゴルフにも熱い視線が向かっている。3年ぶりに「全米女子オープン」で優勝した笹生優花選手、2年連続の年間女王となった山下美夢有選手、男子では松山英樹選手と中島啓太選手を擁しており、いずれもメダル争いで注目を集めそうだ。かつて、21年に全米女子OPで笹生選手が初優勝した際も、株式市場では ゴルフ関連株に“ご祝儀買い”が流入。ゴルフ専門サイト運営のゴルフダイジェスト・オンライン <3319> [東証P]や、ゴルフ事業で「1人予約ランド」運営などを行うバリューゴルフ <3931> [東証G]などが急伸。ヨネックスやゴルフクラブのOEM生産を行っている遠藤製作所 <7841> [東証S]、中古ゴルフクラブなどの専門店運営のゴルフ・ドゥ <3032> [名証N]、グループで国内最大級のゴルフ用品専門店「ゴルフ5」を展開するアルペン <3028> [東証P]などの株価も刺激していた。同年4月に松山選手が「マスターズ」で日本人男子初となる4大メジャー制覇を果たした時にも、ゴルフ関連株への関心が高まった。

 このほかにお家芸といえる柔道、体操、レスリング、そして陸上では女子やり投げの北口榛花選手などに金メダル獲得への期待が高まっている。また、躍進するサッカー、バレーボール、卓球に加え、サーフィンの五十嵐カノア選手、自転車BMXで中村輪夢選手、スポーツクライミングの楢崎智亜選手、森秋彩(あい)選手なども、メダル奪取の可能性は十分ある。そして、注目度が高いとはいえない競技で、新たなスター選手が誕生すれば、関連銘柄の意外高にもつながるかもしれない。見どころ満載の競技連発で、今年の夏はテレビにくぎ付けになりそうだ。

●アシックス、ミズノにも注視

 もちろんアシックス <7936> [東証P]、ミズノ <8022> [東証P]、ゴールドウイン <8111> [東証P]、デサント <8114> [東証P]、ゼット <8135> [東証S]、そして前述のヨネックスといった、スポーツ用品メーカーにも注視しておきたい。

 競技用シューズ最大手のアシックスは、今月12日に、24年12月期連結業績予想について売上高を5900億円から6600億円(前期比15.7%増)へ、営業利益を580億円から950億円(同75.2%増)へ上方修正すると発表しており、営業最高益を大幅に更新する見込みだ。株価も業績が後押しする形で最高値圏をまい進している。また、ミズノは4期連続となる営業最高益更新を計画。株価は、6月11日に8790円まで買われ年初来高値を更新した後は下押すも、ここにきてはジワリ調整一巡感が漂っている。

 パリ五輪では男女ともに7人制ラグビーでの出場権を獲得。ゴルドウインの25年3月期の連結営業利益は前期比24%の減益見通しだが、同社は「カンタベリー」ブランドで代表チームのジャージーを手掛けており、本大会で躍進すれば同社株に物色の矛先が向かうことも考えられる。

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