採れたて“好決算”を探る! 24年3-5月期【利益急増】銘柄リスト <成長株特集>
2月、5月、8月、11月を本決算月とする企業の24年3-5月期(3ヵ月業績)決算発表が出そろった。本特集では、3-5月期に前年同期比で利益を大きく伸ばした企業にスポットライトを当てた。
「株探」集計によると、本決算月にかかわらず、3-5月期の決算発表を終えた435社のうち、経常利益が前年同期比で増益または黒字転換した企業は221社だった。下表では、この221社の中から、時価総額100億円以上の銘柄を対象に、3-5月期の経常利益が前年同期比で50%以上の大幅増益を達成した31社を選び出し、増益率の高い順に記した。
増益率トップとなったのは、電気やガスなどインフラサービスの取り次ぎ販売を手掛けるラストワンマイル <9252> [東証G]。24年3-5月期(第3四半期)の税引き前利益は前年同期比13.2倍の4.3億円に急拡大し、四半期ベースの過去最高益を大幅に更新した。既存のアライアンス事業が大きく伸長したことに加え、3月に子会社化したベンダー、HOTEL STUDIO、プレミアムビジネスサポートの業績上積みも収益を押し上げた。
3位の黒谷 <3168> [東証S]はインゴットやリサイクル原料の販売数量が減少したものの、銅価格の上昇や不採算案件の見直しによって利益率が大きく改善し、3-5月期(第3四半期)の経常利益は前年同期比8.6倍の10.9億円に膨らんだ。業績好調に伴い、24年8月期通期の同利益を従来予想の4.5億円→19.2億円(前期比8.5倍)に大幅上方修正したことも好感され、株価は16日に約2年10ヵ月ぶりの高値圏まで上値を伸ばした。
4位の近鉄百貨店 <8244> [東証S]は円安効果などで訪日外国人客が増加する中、特選洋品を中心に免税売上が急増し、3-5月期(第1四半期)の経常利益は前年同期比6.9倍の9.5億円に急拡大して着地。百貨店では松屋 <8237> [東証P]が10位、高島屋 <8233> [東証P]が28位に入った。いずれも好調な業績を踏まえ、25年2月期通期業績見通しを上方修正している。
5位に入ったのは展示・商業施設向けディスプレー最大手の乃村工藝社 <9716> [東証P]。3-5月期(第1四半期)は都市再開発に伴う専門店の新装・改装案件や大型ホテル案件などが進捗し、売上高290億円(前年同期比16.7%増)、経常利益11.2億円(同4.3倍)と5四半期連続の大幅増収増益を達成した。
9位にリスト入りしたコジマ <7513> [東証P]の3-5月期(第3四半期)は携帯電話やエアコンの販売が好調だったうえ、テレビ、調理家電なども堅調に推移し、経常利益は前年同期比3.0倍の23.5億円と8四半期ぶりの増益転換を果たした。併せて、25年8月期通期の同利益を従来の減益予想から一転して増益見通しに上方修正したことも評価され、株価は約16年11ヵ月ぶりの高値圏に急浮上している。16位には親会社のビックカメラ <3048> [東証P]がランクインしており、株価は年初来高値を更新中だ。
18位にリストアップされたキユーピー <2809> [東証P]の3-5月期(第2四半期)は中国、北米、東南アジアを中心に海外事業が大きく成長したほか、調味料や卵製品の値上げ効果に加え、鶏卵など主原料価格の高騰が緩和したことも大幅増益につながった。業績好調に伴い、24年11月期通期の経常利益を6期ぶりの最高益見通しに上方修正したことを受けて、株価は10日に約9年3ヵ月ぶりに上場来高値を更新した。関連会社で食品物流大手のキユーソー流通システム <9369> [東証S](21位)も青空圏を走る展開となっている。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対象 予想
コード 銘柄名 増益率 3-5月期 連続期数 四半期 PER
<9252> ラストワンM 1224 437 3 3Q 20.2 *
<6289> 技研製 819 542 3 3Q 21.0
<3168> 黒谷 763 1096 1 3Q 10.4
<8244> 近鉄百 591 954 1 1Q 27.5
<9716> 乃村工芸社 327 1123 5 1Q 23.5
<4465> ニイタカ 299 419 3 4Q 11.2
<3791> IGポート 247 409 1 4Q 27.4
<2735> ワッツ 214 320 4 3Q 16.0
<7513> コジマ 196 2354 1 3Q 24.6
<8237> 松屋 191 1108 3 1Q 21.1
<3549> クスリアオキ 169 6103 2 4Q 16.0
<5885> ジーデップ 161 201 1 4Q 32.1
<8095> アステナHD 159 895 1 2Q 28.3
<2337> いちご 153 3716 2 1Q 13.6
<3915> テラスカイ 152 327 2 1Q 50.1
<3048> ビックカメラ 145 9756 4 3Q 29.3
<6323> ローツェ 118 11361 2 1Q 20.3
<2809> キユーピー 103 11457 3 2Q 25.8
<1419> タマホーム 102 11181 1 4Q 14.3
<3139> ラクトJ 90.3 1144 3 2Q 10.0
<9369> キユソ流通 72.8 1937 4 2Q 20.1
<4413> ボードルア 70.5 462 1 1Q 44.1 *
<8570> イオンFS 66.6 15977 2 1Q 14.4
<6505> 東洋電 66.1 829 1 4Q 9.6
<7599> IDOM 60.0 4314 2 1Q 8.9
<7085> カーブスHD 57.6 1680 5 3Q 24.1
<2791> 大黒天 54.1 2773 4 4Q 18.5
<8233> 高島屋 53.5 17835 7 1Q 11.8
<2354> YEデジタル 52.1 321 1 1Q 14.2
<8200> リンガハット 52.0 304 2 1Q 72.2
<9982> タキヒヨー 52.0 678 1 1Q 17.6
※経常利益の単位は百万円。増益率は前年同期に比べた増加率、単位は%。連続期数は同一会計基準内における四半期ベースの連続増益回数。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
※今期に営業利益または経常利益が減益を見込む企業は除いた。
株探ニュース
「株探」集計によると、本決算月にかかわらず、3-5月期の決算発表を終えた435社のうち、経常利益が前年同期比で増益または黒字転換した企業は221社だった。下表では、この221社の中から、時価総額100億円以上の銘柄を対象に、3-5月期の経常利益が前年同期比で50%以上の大幅増益を達成した31社を選び出し、増益率の高い順に記した。
増益率トップとなったのは、電気やガスなどインフラサービスの取り次ぎ販売を手掛けるラストワンマイル <9252> [東証G]。24年3-5月期(第3四半期)の税引き前利益は前年同期比13.2倍の4.3億円に急拡大し、四半期ベースの過去最高益を大幅に更新した。既存のアライアンス事業が大きく伸長したことに加え、3月に子会社化したベンダー、HOTEL STUDIO、プレミアムビジネスサポートの業績上積みも収益を押し上げた。
3位の黒谷 <3168> [東証S]はインゴットやリサイクル原料の販売数量が減少したものの、銅価格の上昇や不採算案件の見直しによって利益率が大きく改善し、3-5月期(第3四半期)の経常利益は前年同期比8.6倍の10.9億円に膨らんだ。業績好調に伴い、24年8月期通期の同利益を従来予想の4.5億円→19.2億円(前期比8.5倍)に大幅上方修正したことも好感され、株価は16日に約2年10ヵ月ぶりの高値圏まで上値を伸ばした。
4位の近鉄百貨店 <8244> [東証S]は円安効果などで訪日外国人客が増加する中、特選洋品を中心に免税売上が急増し、3-5月期(第1四半期)の経常利益は前年同期比6.9倍の9.5億円に急拡大して着地。百貨店では松屋 <8237> [東証P]が10位、高島屋 <8233> [東証P]が28位に入った。いずれも好調な業績を踏まえ、25年2月期通期業績見通しを上方修正している。
5位に入ったのは展示・商業施設向けディスプレー最大手の乃村工藝社 <9716> [東証P]。3-5月期(第1四半期)は都市再開発に伴う専門店の新装・改装案件や大型ホテル案件などが進捗し、売上高290億円(前年同期比16.7%増)、経常利益11.2億円(同4.3倍)と5四半期連続の大幅増収増益を達成した。
9位にリスト入りしたコジマ <7513> [東証P]の3-5月期(第3四半期)は携帯電話やエアコンの販売が好調だったうえ、テレビ、調理家電なども堅調に推移し、経常利益は前年同期比3.0倍の23.5億円と8四半期ぶりの増益転換を果たした。併せて、25年8月期通期の同利益を従来の減益予想から一転して増益見通しに上方修正したことも評価され、株価は約16年11ヵ月ぶりの高値圏に急浮上している。16位には親会社のビックカメラ <3048> [東証P]がランクインしており、株価は年初来高値を更新中だ。
18位にリストアップされたキユーピー <2809> [東証P]の3-5月期(第2四半期)は中国、北米、東南アジアを中心に海外事業が大きく成長したほか、調味料や卵製品の値上げ効果に加え、鶏卵など主原料価格の高騰が緩和したことも大幅増益につながった。業績好調に伴い、24年11月期通期の経常利益を6期ぶりの最高益見通しに上方修正したことを受けて、株価は10日に約9年3ヵ月ぶりに上場来高値を更新した。関連会社で食品物流大手のキユーソー流通システム <9369> [東証S](21位)も青空圏を走る展開となっている。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対象 予想
コード 銘柄名 増益率 3-5月期 連続期数 四半期 PER
<9252> ラストワンM 1224 437 3 3Q 20.2 *
<6289> 技研製 819 542 3 3Q 21.0
<3168> 黒谷 763 1096 1 3Q 10.4
<8244> 近鉄百 591 954 1 1Q 27.5
<9716> 乃村工芸社 327 1123 5 1Q 23.5
<4465> ニイタカ 299 419 3 4Q 11.2
<3791> IGポート 247 409 1 4Q 27.4
<2735> ワッツ 214 320 4 3Q 16.0
<7513> コジマ 196 2354 1 3Q 24.6
<8237> 松屋 191 1108 3 1Q 21.1
<3549> クスリアオキ 169 6103 2 4Q 16.0
<5885> ジーデップ 161 201 1 4Q 32.1
<8095> アステナHD 159 895 1 2Q 28.3
<2337> いちご 153 3716 2 1Q 13.6
<3915> テラスカイ 152 327 2 1Q 50.1
<3048> ビックカメラ 145 9756 4 3Q 29.3
<6323> ローツェ 118 11361 2 1Q 20.3
<2809> キユーピー 103 11457 3 2Q 25.8
<1419> タマホーム 102 11181 1 4Q 14.3
<3139> ラクトJ 90.3 1144 3 2Q 10.0
<9369> キユソ流通 72.8 1937 4 2Q 20.1
<4413> ボードルア 70.5 462 1 1Q 44.1 *
<8570> イオンFS 66.6 15977 2 1Q 14.4
<6505> 東洋電 66.1 829 1 4Q 9.6
<7599> IDOM 60.0 4314 2 1Q 8.9
<7085> カーブスHD 57.6 1680 5 3Q 24.1
<2791> 大黒天 54.1 2773 4 4Q 18.5
<8233> 高島屋 53.5 17835 7 1Q 11.8
<2354> YEデジタル 52.1 321 1 1Q 14.2
<8200> リンガハット 52.0 304 2 1Q 72.2
<9982> タキヒヨー 52.0 678 1 1Q 17.6
※経常利益の単位は百万円。増益率は前年同期に比べた増加率、単位は%。連続期数は同一会計基準内における四半期ベースの連続増益回数。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
※今期に営業利益または経常利益が減益を見込む企業は除いた。
株探ニュース