フォーバル Research Memo(5):2024年3月期通期は過去最高の売上高、営業利益を更新
■業績動向
1. 2024年3月期通期の業績概要
フォーバル<8275>の2024年3月期通期の連結業績は、売上高が前期比6.7%増の63,527百万円、営業利益が同32.4%増の3,235百万円、経常利益が同27.3%増の3,459百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同19.7%増の2,011百万円となり、売上高、営業利益、経常利益で過去最高を更新した。
売上高に関しては、中小・小規模企業や自治体におけるDX推進の機運の高まりを受けて可視化伴走型経営支援(アイコンサービス)など各種サービスが順調に拡大したことに加え、自家消費ニーズの高まりを受けて太陽光発電システムが増加したこと、新たに連結に加わったグループ会社の寄与などにより、前期比6.7%増となった。主力のフォーバルビジネスグループの売上高は、同13.5%増となった。「F-Japan構想」を積極的に推進したことなどにより可視化伴走型経営支援(アイコンサービス)が順調に拡大したほか、公共施設向けの施設管理システム構築を行う子会社(エルコム)、その他新たに連結に加わったグループ会社などが増収に寄与した。フォーバルテレコムビジネスグループは、電力の仕入価格低下の影響(市場連動型価格のため)に加え、ISPサービスや印刷関連が減少したことにより、売上高は同6.6%減となった。総合環境コンサルティングビジネスグループは、自家消費ニーズの高まりを受けて太陽光発電システムが増加したことやLEDの販売も順調に推移したことにより、売上高は同38.6%増と大きく伸長した。その他事業グループは、セミナーやIT技術者の派遣事業が増加したことにより、売上高は同7.3%増となった。
利益に関しては、売上総利益が、可視化伴走型経営支援(アイコンサービス)の拡大、前期に電力サービスの仕入価格上昇の影響を受けた反動、環境ビジネス関連の収益改善などにより、前期比2,107百万円増(前期比10.4%増)となった。一方で販管費は、同7.3%増と伸びを抑えた。これらの結果、営業利益は同32.4%増、営業利益率は前期から1.0ポイント改善した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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提供:フィスコ