昭栄薬品 Research Memo(2):1937年に化学品卸売事業でスタート
■会社概要
1. 沿革
昭栄薬品<3537>の歴史は古く、1937年に化学品卸売業を目的に「鐵野商店」として創業した。当初は無機化学薬品などの取り扱いからスタートし、1951年4月に花王石鹸(株)(現 花王<4452>)の脂肪酸及び脂肪酸誘導体の販売を開始して、オレオケミカルの専門商社としての第1歩を踏み出した。
1960年3月に組織を株式会社へ改組し、商号も現社名へと変更した。同6月には子会社化した新日本油化(株)を鐵野油化(株)へと改称し、脂肪酸・脂肪酸エステル、界面活性剤等の化学品の生産を開始した。
土木建設資材事業に参入したのは1965年4月で、関連資材の開発・販売に注力したほか、1987年には家庭用洗剤を商品化し、日用品事業を開始した。ここで現在の3事業セグメント(化学品事業、日用品事業、土木建設資材事業)体制の基礎が完成した。
海外展開については、1993年に東南アジアへの輸出拡大を目的にシンガポール支店を開設したのが始まりである。その後、2005年に昭栄祥(上海)貿易有限公司(議決権比率100%)を、2009年にSHOEI-TDC (THAILAND) CO., LTD.(現 SHOEI TRADING (THAILAND) CO., LTD.)(当時は議決権比率49%。2012年に完全子会社化)をそれぞれ設立した。
生産を担っていた大阪工場(鐵野油化が経営合理化の一環で2008年に同社本体に吸収され、大阪工場とされる)は老朽化が進行していたため、同社は2013年から順次生産を縮小し、2014年いっぱいで大阪工場を閉鎖しすべての生産活動から撤退した(その後大阪工場敷地を売却)。
今日では、オレオケミカルチェーンに特化した専門商社として、化学品事業、日用品事業、土木建設資材事業の3つの事業を展開している。
株式については、2016年3月に東京証券取引所(以下、東証)JASDAQスタンダードに上場し、2022年4月の東証市場再編に伴い、スタンダード市場へ移行した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
《SO》
提供:フィスコ