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5929 三和ホールディングス

東証P
4,544円
前日比
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PTS
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業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
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時価総額 1315億円
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三和HD Research Memo(7):2025年3月期は減益予想ながら、中計目標を超える利益を確保


■三和ホールディングス<5929>の今後の見通し

● 2025年3月期の業績予想
今後の世界経済は、世界的な金融引き締め政策の継続や地政学リスクの拡大など先行き不透明な状況が続くものと想定される。こうした環境下において、同社グループは、2023年3月期より「三和グローバルビジョン2030」を掲げ、その第一次としてスタートした「中期経営計画2024」の最終年度を迎え、引き続き基本戦略を推進する計画だ。

2025年3月期については、売上高625,000百万円(前期比2.3%増)、営業利益62,500百万円(同4.4%減)、経常利益62,000百万円(同4.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益42,500百万円(同1.7%減)と、小幅の増収減益を予想する。売上高では、日本は数量増と売価転嫁により増収を予想する。米州は販売価格の下落を折り込むものの、数量増により増収を見込む。欧州はさらなる市場の縮小を販売施策で補い、前年並みを確保する見込みである。営業利益では、日本と米州で数量増の効果を見込む。日本では引き続き売価転嫁に努めるが、米州では販売価格下落のインパクトが大きい。また、各セクターでコストアップとなる見込みだが、米州ではコスト削減策に努める計画だ。この結果、営業利益率は10.0%(同0.7ポイント低下)になる見込みだ。親会社株主に帰属する当期純利益については、2025年3月期は前期のような大きな特別損益は見込んでおらず、小幅の減益を予想する。ただ、同社グループによる期初の業績予想は保守的であり、最終的には予想を上回って着地する可能性が高いと弊社では考える。

セクター別の業績見通しは以下のとおりである。

(1) 日本
グループの中心である三和シヤッター工業と国内子会社の業績は、売上高2,786億円(前期比4.9%増)、営業利益284.8億円(同1.1%増)を予想している。売上高は、工場や倉庫建設などによる数量増及び売価転嫁で増収を見込む。営業利益では、「2024年問題」対応でのコストアップを見込むが、適正なコスト管理、納期確保に努め、売価転嫁にも取り組むことで、増益を確保する。営業利益率は10.2%(同0.4ポイント低下)と、おおむね前期並みの水準を維持する見通しだ。

(2) 米州(ODC)
米州のODCの業績は、売上高2,250億円(前期比2.4%増)、営業利益305.3億円(同11.5%減)と、増収減益を予想している。売上高は、住宅市場の緩やかな回復と非住宅市場の堅調な需要を取り込むために、拡販策を推進することで増収を予想する。営業利益は、数量増とコスト削減効果を上回る販売価格の下落の影響により減益を見込んでいる。米州では、2023年3月期は前年のサプライチェーンの混乱によるバックログ解消に努め、物流費や人件費が上昇したが、2024年3月期はそれらのコストが下がって正常化した。2025年3月期には、設備投資で自動化を進めるなど生産性改善によって、コストダウンを計画する。一方、前期の下期からの販売価格の下落傾向が続くと見る。その結果、営業利益率は13.6%(同2.1ポイント低下)になる見込みだ。

(3) 欧州(NF)
欧州のNFの業績は、売上高1,120億円(前期比0.5%増)、営業利益35.5億円(同8.7%減)を予想している。売上高は、市場の縮小を販売施策で補い、おおむね前期並みを維持する見込みである。特に、ドイツ、イギリス、スウェーデンなどの市場状況が厳しいようだ。一方、営業利益は、数量増が見通せないなかで、ウクライナ及び中東情勢に起因する各種のコストアップが大きく、減益を予想する。営業利益率は3.2%(同0.3ポイント低下)になる見込みである。

(4) アジア
アジア事業の業績は、売上高155億円(前期比9.4%増)、営業利益4.0億円(同30.7%減)を予想している。売上高は、華東事業では販売拡大に注力し数量増を見込むことで、増収を予想する。一方、営業利益は、香港の好採算案件がなくなり、通常レベルに戻ることから減益を予想する。その結果、営業利益率は2.6%(同1.5ポイント低下)に留まる見通しだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

《AS》

 提供:フィスコ

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