PBシステムズ Research Memo(7):黒字転換、各段階利益はほぼ計画通りの進捗で、下期へ弾み
■業績動向
1. 2024年9月期上期の業績動向
ピー・ビーシステムズ<4447>の2024年9月期上期の業績は、売上高が前年同期比26.9%増の1,152百万円、営業利益は120百万円の利益(前年同期は55百万円の損失)、経常利益は121百万円の利益(前年同期は60百万円の損失)、四半期純利益は81百万円の利益(前年同期は42百万円の損失)と大幅な増収、黒字転換で着地した。前年同期は特殊要因として高難易度VDI(デスクトップの仮想化)案件対応で大きくマイナス影響が発生していたことから、黒字転換自体は想定内である。一方、期初上期計画(売上高1,320百万円、営業利益120百万円、経常利益119百万円、四半期純利益82百万円)に対し、売上高は12.7%減、営業利益は0.6%増、経常利益は1.3%増、四半期純利益は0.6%減と各段階利益はほぼ計画通りの進捗だが、売上高は未達となった。なお、これについては計画していた複数の中規模案件の商談時期が4月以降に延期したことが原因で、当該案件は期中での完遂を見込んでいるため、業績進捗の実態としては、数値程の懸念はないと弊社では判断している。損益面については、セキュアクラウド事業において高度なクラウド基盤に必須となる高付加価値製商品の倍増による利益率の向上が大きな要因となっている。
2. 2024年9月期上期の財務の状況
2024年9月期上期末の資産合計は前期末比87百万円減の1,893百万円、負債合計は同111百万円減の607百万円、純資産合計は同24百万円増の1,285百万円となった。現金及び預金が155百万円増加した一方、受取手形、受掛金及び契約資産の減少(146百万円)や買掛金の減少(28百万円)、商品及び製品の減少(78百万円)、長期借入金の減少(18百万円)があり、また四半期純利益による利益剰余金の増加(81百万円)や自己株式の取得による減少(57百万円)があった。これにより上期末時点の自己資本比率は67.9%(前期末比4.2%ポイント上昇)と財務上の安定度が増している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
《SI》
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