全保連:協定会社は上場する家賃保証会社でトップ、配当利回りも4%超
全保連<5845>は家賃債務保証事業を展開する。家賃債務保証とは、賃貸人に対して、家賃の支払いを保証するサービスである。賃借人が賃借料を支払わなかった場合、賃借人に代わって同社が代位弁済し、後日、賃借人から代位弁済した賃借料を回収する。一般的に不動産を賃借する場合、賃借人は賃貸人から連帯保証人を求められる。一方、同社の家賃債務保証サービスは、賃貸人に対して家賃の支払いを保証することになるため、連帯保証人は不要となり、賃借人は賃貸借契約をスムーズに締結することができる。同社は家賃債務保証サービスの対価として賃借人より保証委託料を受領している。
同社は保証業務協定契約を締結している不動産管理会社や不動産仲介会社等(以下「協定会社」)を介して家賃債務保証サービスを提供している。これは、賃借人が不動産の賃貸借契約の締結時に家賃債務保証を必要とするためである。同社は本社・営業拠点を全国の主要都市中心に 19拠点配置し、協定会社向けに積極的な営業を行っているが、この協定会社の拠点数は全国で5.1万拠点を超え、上場する家賃保証会社でトップとなっている。賃借人に対する家賃保証サービスの案内はこれら協定会社が行うので、この協定会社との幅広い関係が同社の強みと言える。
25年3月期売上高は前期比6.2%増の260億円、当期純利益は同5.5%増の16億円を計画し、いずれも過去最高更新を見込む。中期経営計画では27年3月期売上高300億円、当期純利益21億円を目指す。事業用家賃債務保証、学費保証は市場開拓に注力し、住居用は更なるシェア拡大を目指す。株主還元にも積極的で配当性向は約40%、足元株価の配当利回りは4%を超える。
《NH》
提供:フィスコ