利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第1弾 34社選出 <成長株特集>
本特集では、4月下旬から5月中旬までの決算発表集中期間に配信した「利益成長“青天井”銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。今回は総集編の第1弾として、時価総額2300億円以上の銘柄を対象に、24年1-3月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、24年1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している34社を選び出し、1-3月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、日本電子 <6951> [東証P]。24年1-3月期(第4四半期)は半導体や次世代電池の研究開発関連の旺盛な需要を追い風に、理科学・計測機器事業の受注が引き続き好調に推移し、経常利益は158億円と過去最高益を92.3%も上回って着地。続く25年3月期の同利益は前期比1.6%増の305億円と4期連続で過去最高益を更新する見通しだ。
2位に入った岩谷産業 <8088> [東証P]の1-3月期(第4四半期)経常利益は294億円(前年同期比66.8%増)と2四半期連続で過去最高益を達成した。LPガス小売部門の収益性改善やエアセパレートガスなどの産業ガス製造コストの圧縮を進めたことに加え、3月に持ち分法適用関連会社化したコスモエネルギーホールディングス <5021> [東証P]の投資利益を計上したことも利益を押し上げた。25年3月期の同利益は前期比10.0%増の728億円と10期連続の最高益更新を見込む。好決算を背景に株価は上場来高値圏で推移している。
続く3位のアシックス <7936> [東証P]の株価も青空圏を舞う展開にある。1-3月期(第1四半期)は国内、北米、欧州、中華圏などでパフォーマンスランニングやオニツカタイガーを中心に販売が大きく伸びた。また、販売単価の上昇や販管費率の低下に加え、為替の円安進行も追い風となり、4四半期ぶりに最高益更新を果たした。併せて、6月末時点の株主を対象に1株を4株に分割すると発表したことも好材料視されている。
4位にリスト入りしたNTTデータグループ <9613> [東証P]の1-3月期(第4四半期)税引き前利益は984億円と過去最高だった前年同期実績を41.2%上回って着地。海外でデータセンター事業などを展開する子会社NTTリミテッドや国内・欧州における案件の規模拡大に加え、為替の円安進行も利益を後押しした。25年3月期の同利益は2550億円(前期比2.6%増)と4期連続の最高益更新を見込み、配当は25円(前期比2円増)に増配する方針を示している。
5位の半導体製造装置大手であるTOWA <6315> [東証P]の1-3月期(第4四半期)は車載用半導体やパワー半導体向けが堅調に推移したほか、生成AI向けコンプレッション装置の販売が本格化したことも収益を押し上げた。続く25年3月期の経常利益は前期比38.8%増の126億円と3期ぶりの過去最高益を見込み、配当は前期比20円増の60円に増配する計画だ。好決算を受けて株価は急騰し、5月23日に上場来高値1万4560円まで上値を伸ばす場面があった。
10位の独立系エレベーター保守会社、ジャパンエレベーターサービスホールディングス <6544> [東証P]の1-3月期(第4四半期)は保守契約台数が拡大する中、保守・保全業務の売上増加が継続したほか、旺盛な需要を背景にリニューアル業務も大きく伸びた。同時に発表した25年3月期の経常利益は前期比16.8%増の80億円と8期連続の最高益更新を見込む。
14位の三菱電機 <6503> [東証P]は自動車機器事業の収益が大きく改善し、1-3月期(第4四半期)は税引き前利益ベースで4四半期ぶりに過去最高益を更新した。モーター・インバーターなどの電動化関連製品や自動車用電装品、ADAS(先進運転支援システム)関連機器の需要が堅調だったほか、値上げ効果や円安の影響もプラスに働いた。併せて、25年3月期の同利益は前期比17.5%増の4300億円と2期連続の最高益見通しを示したことも好感され、株価は5月7日に上場来高値2942.5円をつけている。
このほか、海外即席麺事業の好調や値上げ効果で4四半期連続の過去最高益を達成した東洋水産 <2875> [東証P](24位)、主要顧客の堅調なIT投資需要が続いているシステムインテグレーター大手のSCSK <9719> [東証P](33位)も決算発表後に上場来高値を更新している。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 1-3月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<6951> 日電子 92.3 15838 8237 1.6 30500 30023 15.5
<8088> 岩谷産 58.4 29432 18583 10.0 72800 66202 10.1
<7936> アシックス 50.9 33076 21921 4.6 53000 50670 47.0
<9613> NTTデータ 41.2 98452 69718 2.6 255000 248602 24.1 *
<6315> TOWA 40.9 4761 3380 7.5 12600 11724 31.0
<7012> 川重 37.9 49911 36181 56.4 110000 70349 12.0 *
<7011> 三菱重 24.9 107588 86116 4.7 330000 315187 20.3 *
<2327> NSSOL 23.3 11731 9513 3.0 36500 35437 19.0 *
<2212> 山パン 18.2 17382 14700 12.0 51000 45526 22.3
<6544> Jエレベータ 16.2 2053 1767 16.8 8000 6851 46.2
<4091> 日本酸素HD 15.7 42475 36696 2.2 154000 150720 19.0 *
<6005> 三浦工 15.7 8293 7165 9.0 29200 26789 16.5 *
<7735> スクリン 15.2 29589 25691 6.1 100000 94279 20.0
<6503> 三菱電 13.3 116830 103109 17.5 430000 365853 17.5 *
<3774> IIJ 12.0 9289 8291 5.4 30500 28934 18.7 *
<6504> 富士電機 10.0 51183 46544 1.6 109500 107822 17.2
<4732> USS 9.9 13366 12157 5.1 52200 49654 17.1
<4733> OBC 9.6 5761 5256 12.7 22400 19869 31.1
<7550> ゼンショHD 9.5 16618 15177 20.8 61500 50913 26.0
<6869> シスメックス 8.3 23498 21699 10.6 82500 74600 29.7 *
<3923> ラクス 7.5 2000 1861 60.4 9001 5610 45.9
<3064> モノタロウ 7.0 8984 8393 13.6 35835 31538 32.5
<7532> パンパシHD 6.5 39981 37545 25.2 139000 110994 29.3
<2875> 東洋水 6.5 21268 19975 4.2 78000 74889 17.1
<7701> 島津 6.3 23982 22562 0.1 77000 76895 20.6
<1973> NESIC 6.2 12494 11764 13.8 29000 25493 17.9
<2371> カカクコム 5.9 7617 7191 6.7 28400 26619 19.7 *
<3360> シップHD 5.8 9427 8913 3.1 26000 25215 15.1
<1414> ショーボンド 4.0 6056 5822 7.8 20100 18637 21.5
<6436> アマノ 3.9 7385 7105 5.5 22000 20855 19.3
<4704> トレンド 1.3 13664 13486 12.6 50100 44501 27.2
<9759> NSD 0.4 4052 4035 3.7 15900 15340 21.6
<9719> SCSK 0.3 16523 16478 9.6 63000 57459 21.3 *
<5947> リンナイ 0.3 15600 15561 4.2 48000 46071 18.7
※2023年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
下表では、本決算月にかかわらず、24年1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している34社を選び出し、1-3月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、日本電子 <6951> [東証P]。24年1-3月期(第4四半期)は半導体や次世代電池の研究開発関連の旺盛な需要を追い風に、理科学・計測機器事業の受注が引き続き好調に推移し、経常利益は158億円と過去最高益を92.3%も上回って着地。続く25年3月期の同利益は前期比1.6%増の305億円と4期連続で過去最高益を更新する見通しだ。
2位に入った岩谷産業 <8088> [東証P]の1-3月期(第4四半期)経常利益は294億円(前年同期比66.8%増)と2四半期連続で過去最高益を達成した。LPガス小売部門の収益性改善やエアセパレートガスなどの産業ガス製造コストの圧縮を進めたことに加え、3月に持ち分法適用関連会社化したコスモエネルギーホールディングス <5021> [東証P]の投資利益を計上したことも利益を押し上げた。25年3月期の同利益は前期比10.0%増の728億円と10期連続の最高益更新を見込む。好決算を背景に株価は上場来高値圏で推移している。
続く3位のアシックス <7936> [東証P]の株価も青空圏を舞う展開にある。1-3月期(第1四半期)は国内、北米、欧州、中華圏などでパフォーマンスランニングやオニツカタイガーを中心に販売が大きく伸びた。また、販売単価の上昇や販管費率の低下に加え、為替の円安進行も追い風となり、4四半期ぶりに最高益更新を果たした。併せて、6月末時点の株主を対象に1株を4株に分割すると発表したことも好材料視されている。
4位にリスト入りしたNTTデータグループ <9613> [東証P]の1-3月期(第4四半期)税引き前利益は984億円と過去最高だった前年同期実績を41.2%上回って着地。海外でデータセンター事業などを展開する子会社NTTリミテッドや国内・欧州における案件の規模拡大に加え、為替の円安進行も利益を後押しした。25年3月期の同利益は2550億円(前期比2.6%増)と4期連続の最高益更新を見込み、配当は25円(前期比2円増)に増配する方針を示している。
5位の半導体製造装置大手であるTOWA <6315> [東証P]の1-3月期(第4四半期)は車載用半導体やパワー半導体向けが堅調に推移したほか、生成AI向けコンプレッション装置の販売が本格化したことも収益を押し上げた。続く25年3月期の経常利益は前期比38.8%増の126億円と3期ぶりの過去最高益を見込み、配当は前期比20円増の60円に増配する計画だ。好決算を受けて株価は急騰し、5月23日に上場来高値1万4560円まで上値を伸ばす場面があった。
10位の独立系エレベーター保守会社、ジャパンエレベーターサービスホールディングス <6544> [東証P]の1-3月期(第4四半期)は保守契約台数が拡大する中、保守・保全業務の売上増加が継続したほか、旺盛な需要を背景にリニューアル業務も大きく伸びた。同時に発表した25年3月期の経常利益は前期比16.8%増の80億円と8期連続の最高益更新を見込む。
14位の三菱電機 <6503> [東証P]は自動車機器事業の収益が大きく改善し、1-3月期(第4四半期)は税引き前利益ベースで4四半期ぶりに過去最高益を更新した。モーター・インバーターなどの電動化関連製品や自動車用電装品、ADAS(先進運転支援システム)関連機器の需要が堅調だったほか、値上げ効果や円安の影響もプラスに働いた。併せて、25年3月期の同利益は前期比17.5%増の4300億円と2期連続の最高益見通しを示したことも好感され、株価は5月7日に上場来高値2942.5円をつけている。
このほか、海外即席麺事業の好調や値上げ効果で4四半期連続の過去最高益を達成した東洋水産 <2875> [東証P](24位)、主要顧客の堅調なIT投資需要が続いているシステムインテグレーター大手のSCSK <9719> [東証P](33位)も決算発表後に上場来高値を更新している。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 1-3月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<6951> 日電子 92.3 15838 8237 1.6 30500 30023 15.5
<8088> 岩谷産 58.4 29432 18583 10.0 72800 66202 10.1
<7936> アシックス 50.9 33076 21921 4.6 53000 50670 47.0
<9613> NTTデータ 41.2 98452 69718 2.6 255000 248602 24.1 *
<6315> TOWA 40.9 4761 3380 7.5 12600 11724 31.0
<7012> 川重 37.9 49911 36181 56.4 110000 70349 12.0 *
<7011> 三菱重 24.9 107588 86116 4.7 330000 315187 20.3 *
<2327> NSSOL 23.3 11731 9513 3.0 36500 35437 19.0 *
<2212> 山パン 18.2 17382 14700 12.0 51000 45526 22.3
<6544> Jエレベータ 16.2 2053 1767 16.8 8000 6851 46.2
<4091> 日本酸素HD 15.7 42475 36696 2.2 154000 150720 19.0 *
<6005> 三浦工 15.7 8293 7165 9.0 29200 26789 16.5 *
<7735> スクリン 15.2 29589 25691 6.1 100000 94279 20.0
<6503> 三菱電 13.3 116830 103109 17.5 430000 365853 17.5 *
<3774> IIJ 12.0 9289 8291 5.4 30500 28934 18.7 *
<6504> 富士電機 10.0 51183 46544 1.6 109500 107822 17.2
<4732> USS 9.9 13366 12157 5.1 52200 49654 17.1
<4733> OBC 9.6 5761 5256 12.7 22400 19869 31.1
<7550> ゼンショHD 9.5 16618 15177 20.8 61500 50913 26.0
<6869> シスメックス 8.3 23498 21699 10.6 82500 74600 29.7 *
<3923> ラクス 7.5 2000 1861 60.4 9001 5610 45.9
<3064> モノタロウ 7.0 8984 8393 13.6 35835 31538 32.5
<7532> パンパシHD 6.5 39981 37545 25.2 139000 110994 29.3
<2875> 東洋水 6.5 21268 19975 4.2 78000 74889 17.1
<7701> 島津 6.3 23982 22562 0.1 77000 76895 20.6
<1973> NESIC 6.2 12494 11764 13.8 29000 25493 17.9
<2371> カカクコム 5.9 7617 7191 6.7 28400 26619 19.7 *
<3360> シップHD 5.8 9427 8913 3.1 26000 25215 15.1
<1414> ショーボンド 4.0 6056 5822 7.8 20100 18637 21.5
<6436> アマノ 3.9 7385 7105 5.5 22000 20855 19.3
<4704> トレンド 1.3 13664 13486 12.6 50100 44501 27.2
<9759> NSD 0.4 4052 4035 3.7 15900 15340 21.6
<9719> SCSK 0.3 16523 16478 9.6 63000 57459 21.3 *
<5947> リンナイ 0.3 15600 15561 4.2 48000 46071 18.7
※2023年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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