TMN:電子マネーの取り扱いに強みを有する決済ゲートウェイ事業者
TMN<5258>はキャッシュレス決済サービスやそれに伴う決済端末の開発・販売を手掛ける。三菱商事(株)及びトヨタファイナンシャルサービス(株)との共同出資により、2008 年に設立された。
店舗と各種電子決済サービス事業者を中継するキャッシュレス決済ゲートウェイを提供している。クレジット、電子マネー、QR・バーコード決済など取り扱いブランド数は業界最多レベル。小売店や店舗は他社の決済端末を利用し、ネットワークのみ同社ネットワークを利用することも可能となっている。このため売上高の約7割がセンター利用料(クレジットや電子マネーの加盟店等から得られる決済処理利用料)、QR・バーコード精算料(QR・バーコード決済について同社から加盟店への入金精算による手数料売上)、登録設定料(利用開始時に同社センターに登録設定する手数料売上)から構成されるストック収入であり、一方決済端末販売売上、開発売上、その他から構成されるフロー収入は約3割である。
競合他社比の特徴として汎用電子マネーの取扱いがあげられる。システム構築難易度の高さから広域で汎用電子マネーを取り扱うゲートウェイ事業者は、同社を含めて3社程度となっている。このことから多くの消費者が利用している汎用電子マネーサービスをフックに加盟店を拡大することが可能で、また業界最多レベルの決済サービスに対応したワンストップソリューションを強みに、高いスイッチングコストと合わせ、低い解約率を維持している。
業績については、25年3月期はDC(データセンター)移設等の費用増加により減益となる見込み。一方26年3月期はDC移設費用が剥落するとともに、大型見込案件の増加により過去最高益が期待され、売上高は16,109百万円、営業利益は2,075百万円(24年3月期売上高10,370百万円、営業利益777百万円)を計画している。
《NH》
提供:フィスコ