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潜在的な警告のサインを無視することは賢明ではない=米国株

 6月相場は株安で始まっており、一部には夏枯れ相場が更に進むと指摘する者もいる。米経済と株式市場はここ数年、著しく好調を維持し、一時は遅れて来ると考えられていた景気後退も、いまや存在しないとまで予想されているほどだ。強気な見方を信じる理由は数多くあるが、その場合でも潜在的な警告のサインを無視することは決して賢明ではなく、何人かのストラテジストはそれが積み重なり始めていると警告している。

 現在の米株式市場の最大の懸念は予期せぬ景気減速であることに変わりはないと指摘し、予想外の景気減速は株価の大幅な調整を引き起こし得る数少ない出来事の1つだとしている。景気は表面的には堅調に推移しているが、それは企業がコストを抑制し、市場の現実に適応しているためだという。

 とはいえ、市場がFRBの利下げを固唾をのんで待っている環境下では、弱気の兆候があれば、利下げという観点で、良いニュースと捉える層も常に存在する。しかし、常に上手くいくとは限らないという。これまで投資家が景気減速をはやし立てるのを見た経験が2度あるが、いずれもFRBは適切なタイミングで利下げを行うことができずに、景気減速がより広範な経済収縮に発展するのを防げなかった。必ずしも今回もできないとは限らないが、落ちるナイフを受け止めるのは現実には上手く行かないし、株取引でもうまく行かないという。

 別のストラテジストは、景気後退ではないが、消費者信頼感の低下やインフレ調整後の消費支出減少に見られるように、経済は弱まっているという。特に高金利と利回り上昇による逆風が強まっており、少なくとも夏場の株式市場は不安定になる可能性があると警告している。

 S&P500がより広範なマクロ経済動向だけで評価されるなら、4000前後で十分かもしれない。しかし、幸運なことにS&P500の評価基準はそれだけではなく、ウォール街はより広範な米国および世界経済と同じ太鼓を叩いているわけではないという。むしろ、GDPとS&P500企業の利益との正の相関は低下していると指摘。これらは、市場がファンダメンタルズと歴史に対する根本的な感応度が低下していることを意味し、最終的にはサイクルに渡って企業の収益性上昇がバリュエーションの上昇を支えるはずだという。だからこそ、混迷するマクロ環境にもかかわらず、S&P500は5500ー6200の間で取引される可能性があるとしている。

 利回りが低下し、投資家が2025年のS&P500企業の業績に焦点を当てるようになれば、S&P500は5700かそれ以上の水準まで上昇する可能性がある。懸念しているような状況の悪化に直面しても、上昇を続けることは不可能ではないが、株価が夏の低迷期に入れば、冴えない経済データが株価の再上昇を助けることはないとも述べた。

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