ジャストプラ Research Memo(5):無借金経営で自己資本比率は90%超と財務体質は良好
■業績動向
3. 財務状況と経営指標
ジャストプランニング<4287>の2024年1月期末の資産合計は前期末比141百万円増加の3,878百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が83百万円、売掛金が4百万円それぞれ増加した。固定資産では有形固定資産が38百万円、ソフトウェアが11百万円それぞれ減少した一方で、長期預金が100百万円増加した。
負債合計は前期末比54百万円減少の296百万円となった。流動負債で契約負債が13百万円、買掛金が7百万円それぞれ減少した。純資産は同195百万円増加の3,582百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益354百万円の計上等により利益剰余金が260百万円増加し、自己株式取得により自己株式が64百万円増加(減少要因)した。
キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは前期の399百万円から350百万円に減少し、投資キャッシュ・フローは719百万円(定期預金の預け入れで700百万円)の支出から7百万円の支出に減少した。財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払いで93百万円、自己株式の取得で64百万円を支出し、この結果、現金及び現金同等物の期末残高は前期末比183百万円増加の1,354百万円となった。
経営指標について見ると、経営の安全性を示す自己資本比率は92.4%と引き続き高水準を維持し、無借金経営で現金及び預金も3,054百万円(長期預金100百万円含む)と過去最高水準に積み上がっていることから、財務内容は健全な状態にあると判断できる。主力事業であるASP事業がストック型ビジネスモデルで安定した収益基盤を構築していることや、大きな投資資金需要がないことも要因となっている。収益性についてはROAが13.1%、ROEが10.2%、売上高営業利益率が23.8%といずれも前期から上昇し、高い収益性を確保している。今後の課題は成長性にあり、潤沢な手元キャッシュをどのように成長投資に活用していくかが注目される。同社の売上高は2017年1月期の2,450百万円、営業利益は2008年1月期の711百万円が過去最高となっており、過去最高を更新するには新規サービスの育成や新規市場の開拓が重要になると弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ