貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価15分ディレイ → リアルタイムに変更

3064 MonotaRO

東証P
2,618.0円
前日比
-20.0
-0.76%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
51.8 13.53 0.73 1.81
時価総額 13,125億円
比較される銘柄
アスクル, 
オイシックス, 
セブン&アイ

銘柄ニュース

戻る
 

MRO Research Memo(4):マーケティング分析で、中堅・大企業の拠点浸透による大きな成長ポテンシャルが判明


■戦略・トピックス

1. 精緻なマーケティングの進展
MonotaRO<3064>は、田村新社長へのバトンタッチを機に新たな挑戦を行っていく計画であり、マーケティング面の変化としては、顧客セグメント戦略・戦術を精緻化してきた。主な標的市場(顧客)は、「Micro」「Small」「Mid」「Large」の4セグメントに分類され、より鮮明な顧客理解が進んできた。特に直近の調査・分析により明らかになってきたことは、「Mid」「Large」における成長余地の大きさである。売上構成比で25%を占める「Mid」顧客は売上高300億円未満の法人約6万社であり、法人事業登録率は約80%と高い。従業員数で50~500人規模であり、拠点が複数あり、間接資材の発注担当者も複数存在する。同社が算出した「拠点浸透率(顧客企業の拠点のうち利用されている拠点の比率)」では20%であり、利用者拡大の余地が大きいことが判明した。「Large」セグメントにおいても同様のことが言える。これらの顧客は、売上高300億円以上の法人約6千社であり、同社の売上構成比の約25%を占め、法人事業登録率は90%と高い。従業員数は500人以上で拠点が多数存在し、間接資材の発注パターンが複雑である。直近の精査で「拠点浸透率」が9%であることが判明した。同社はMRO※の国内市場規模を5兆円から10兆円と推定しているが、精緻なマーケティングを追求するなかで、より実態に近い市場規模やシェアが明らかにされてくることが期待できる。同社では、マクロな市場理解とともにセグメントの特徴に応じたきめ細かな対策を行うことで、より多くの顧客獲得を目指す方針である。

※MROとは製造業の現場でよく使われている用語で、工場や施設のメンテナンス(maintenance)、リペア(repair)、オペレーション(operations)及び、それらの作業に必要な消耗品や副資材のこと。


2. 大企業連携の強化
同社の大企業連携売上高の全社売上高(単体)に占める構成比は、2024年12月期第1四半期に初めて30%を超えた。10年前の2013年12月期はこの数値は3.0%であり、毎年2?3%ずつ上昇し、その存在感を高めてきた。同社では、新規の大企業連携企業の拡大及び拠点拡大、利用金額の増大の両面で取り組みを進めている。大企業攻略を専門とする営業リソースの強化を継続的に行っており、組織体制は充実しつつある。また、顧客に間接資材の購買方法・課題についてヒアリングを実施し、効率的な資材購買の提案につなげたい考えである。さらに将来的には、当日出荷注文締切時間(現状15時締切)の延長についても調整・取り組みを行っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

《SO》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均