利益成長【青天井】銘柄リスト〔第3弾〕26社選出 <成長株特集>
本特集では、「利益成長“青天井”銘柄リスト」の【第1弾】(5月3日配信)、【第2弾】(5月12日配信)に続くシリーズ第3弾として、5月10日から13日までの期間に発表された決算の中から、直近3ヵ月の24年1-3月期に過去最高益を更新し、かつ通期も最高益を見込む、いわゆる利益成長が“青天井”状況になっている銘柄にスポットライトを当てた。
下表では、時価総額200億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、24年1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益5%以上、上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している26社を選び出し、1-3月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、岩谷産業 <8088> [東証P]。24年1-3月期(第4四半期)の経常利益は294億円と過去最高だった直前の10-12月期実績を58.4%も上回って着地。LPガス小売部門の収益性改善やエアセパレートガスなどの産業ガス製造コストの圧縮を進めたことに加え、3月に持ち分法適用関連会社化したコスモエネルギーホールディングス <5021> [東証P]の投資利益を計上したことも利益を押し上げた。同時に発表した25年3月期の同利益は前期比10.0%増の728億円と10期連続で過去最高益を更新する見通しだ。
2位のアシックス <7936> [東証P]は国内、北米、欧州、中華圏などでパフォーマンスランニングやオニツカタイガーを中心に販売が大きく伸びた。販売単価の上昇や販管費率の低下に加え、為替の円安進行も追い風となり、1-3月期(第1四半期)の経常利益は330億円と4四半期ぶりに最高益更新を果たした。併せて、6月末時点の株主を対象に1株を4株に分割すると発表したことも好感され、株価は13日に上場来高値を大幅に更新している。
続く3位に入ったノーリツ鋼機 <7744> [東証P]の1-3月期(第1四半期)税引き前利益は76.5億円と前年同期比4.2倍に膨らんだ。音響機器関連事業でDJ機器の世界トップメーカーであるAlphaTheta、イヤホンやヘッドホンを主力とするJLabの両子会社が欧米で販売を伸ばしたほか、為替の円安効果もプラスに働いた。第1四半期業績の好調に伴い、減益予想だった24年12月期通期の同利益を一転して2期連続の最高益見通しに上方修正しており、株価は約20年ぶりの高値圏に急浮上している。
4位には物流センターなどを納入先とする荷物用エレベーター大手の守谷輸送機工業 <6226> [東証S]が入った。1-3月期(第4四半期)は原価増加に伴う価格転嫁が浸透したことに加え、修理関連の売り上げが大幅に増加し、経常利益は8.8億円(前年同期比2.7倍)と2四半期連続の最高益更新を遂げた。25年3月期の同利益は前期比8.4%増の28.5億円と2期連続で最高益を更新する見通しで、配当は前期比3円増の23円に増配する方針を示した。
5位にリスト入りした半導体製造装置大手、TOWA <6315> [東証P]の1-3月期(第4四半期)は車載用半導体やパワー半導体向けが堅調に推移したほか、生成AI向けコンプレッション装置の販売が本格化したことも収益を押し上げた。25年3月期の経常利益は前期比38.8%増の126億円と3期ぶりの過去最高益を見込み、配当は前期比20円増の60円に増配する計画だ。好決算を受けて株価は急騰し、14日に上場来高値1万3690円まで上値を伸ばしている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 1-3月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<8088> 岩谷産 58.4 29432 18583 10.0 72800 66202 9.4
<7936> アシックス 50.9 33076 21921 4.6 53000 50670 41.5
<7744> ノーリツ鋼機 42.1 7657 5389 12.0 15400 13747 13.0 *
<6226> 守谷輸送機 41.6 889 628 8.4 2850 2629 12.4
<6315> TOWA 40.9 4761 3380 7.5 12600 11724 37.3
<5253> カバー 29.5 2147 1658 29.8 7300 5623 22.0
<3925> ダブスタ 29.5 852 658 8.9 2500 2296 13.6
<8897> ミラースHD 25.8 12741 10127 23.2 16000 12984 5.8
<7500> 西川計測 25.8 1678 1334 40.3 3400 2423 10.4
<7972> イトーキ 24.7 6015 4824 16.9 10000 8555 11.2
<9341> GENOVA 23.4 834 676 18.4 2733 2309 13.4
<3655> ブレインP 21.3 496 409 15.4 1400 1213 32.1
<7187> ジェイリース 20.2 822 684 7.6 2810 2611 11.0
<9934> 因幡電産 19.1 6642 5578 5.4 23800 22589 12.4
<7994> オカムラ 18.7 11237 9464 1.0 26500 26227 10.3
<6947> 図研 16.7 1800 1542 8.5 5900 5439 22.2
<6544> Jエレベータ 16.2 2053 1767 16.8 8000 6851 46.1
<4091> 日本酸素HD 15.7 42475 36696 2.2 154000 150720 19.1 *
<3774> IIJ 12.0 9289 8291 5.4 30500 28934 21.1 *
<3663> セルシス 7.5 604 562 0.4 1611 1605 34.0
<4333> 東邦システム 7.1 465 434 8.0 1710 1583 19.9
<7532> パンパシHD 6.5 39981 37545 25.2 139000 110994 28.7
<2875> 東洋水 6.5 21268 19975 4.2 78000 74889 18.6
<3097> 物語コーポ 6.4 2732 2567 14.9 8250 7179 24.5
<7701> 島津 6.3 23982 22562 0.1 77000 76895 22.3
<3360> シップHD 5.8 9427 8913 3.1 26000 25215 15.3
※2023年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
下表では、時価総額200億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、24年1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益5%以上、上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している26社を選び出し、1-3月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、岩谷産業 <8088> [東証P]。24年1-3月期(第4四半期)の経常利益は294億円と過去最高だった直前の10-12月期実績を58.4%も上回って着地。LPガス小売部門の収益性改善やエアセパレートガスなどの産業ガス製造コストの圧縮を進めたことに加え、3月に持ち分法適用関連会社化したコスモエネルギーホールディングス <5021> [東証P]の投資利益を計上したことも利益を押し上げた。同時に発表した25年3月期の同利益は前期比10.0%増の728億円と10期連続で過去最高益を更新する見通しだ。
2位のアシックス <7936> [東証P]は国内、北米、欧州、中華圏などでパフォーマンスランニングやオニツカタイガーを中心に販売が大きく伸びた。販売単価の上昇や販管費率の低下に加え、為替の円安進行も追い風となり、1-3月期(第1四半期)の経常利益は330億円と4四半期ぶりに最高益更新を果たした。併せて、6月末時点の株主を対象に1株を4株に分割すると発表したことも好感され、株価は13日に上場来高値を大幅に更新している。
続く3位に入ったノーリツ鋼機 <7744> [東証P]の1-3月期(第1四半期)税引き前利益は76.5億円と前年同期比4.2倍に膨らんだ。音響機器関連事業でDJ機器の世界トップメーカーであるAlphaTheta、イヤホンやヘッドホンを主力とするJLabの両子会社が欧米で販売を伸ばしたほか、為替の円安効果もプラスに働いた。第1四半期業績の好調に伴い、減益予想だった24年12月期通期の同利益を一転して2期連続の最高益見通しに上方修正しており、株価は約20年ぶりの高値圏に急浮上している。
4位には物流センターなどを納入先とする荷物用エレベーター大手の守谷輸送機工業 <6226> [東証S]が入った。1-3月期(第4四半期)は原価増加に伴う価格転嫁が浸透したことに加え、修理関連の売り上げが大幅に増加し、経常利益は8.8億円(前年同期比2.7倍)と2四半期連続の最高益更新を遂げた。25年3月期の同利益は前期比8.4%増の28.5億円と2期連続で最高益を更新する見通しで、配当は前期比3円増の23円に増配する方針を示した。
5位にリスト入りした半導体製造装置大手、TOWA <6315> [東証P]の1-3月期(第4四半期)は車載用半導体やパワー半導体向けが堅調に推移したほか、生成AI向けコンプレッション装置の販売が本格化したことも収益を押し上げた。25年3月期の経常利益は前期比38.8%増の126億円と3期ぶりの過去最高益を見込み、配当は前期比20円増の60円に増配する計画だ。好決算を受けて株価は急騰し、14日に上場来高値1万3690円まで上値を伸ばしている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 1-3月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<8088> 岩谷産 58.4 29432 18583 10.0 72800 66202 9.4
<7936> アシックス 50.9 33076 21921 4.6 53000 50670 41.5
<7744> ノーリツ鋼機 42.1 7657 5389 12.0 15400 13747 13.0 *
<6226> 守谷輸送機 41.6 889 628 8.4 2850 2629 12.4
<6315> TOWA 40.9 4761 3380 7.5 12600 11724 37.3
<5253> カバー 29.5 2147 1658 29.8 7300 5623 22.0
<3925> ダブスタ 29.5 852 658 8.9 2500 2296 13.6
<8897> ミラースHD 25.8 12741 10127 23.2 16000 12984 5.8
<7500> 西川計測 25.8 1678 1334 40.3 3400 2423 10.4
<7972> イトーキ 24.7 6015 4824 16.9 10000 8555 11.2
<9341> GENOVA 23.4 834 676 18.4 2733 2309 13.4
<3655> ブレインP 21.3 496 409 15.4 1400 1213 32.1
<7187> ジェイリース 20.2 822 684 7.6 2810 2611 11.0
<9934> 因幡電産 19.1 6642 5578 5.4 23800 22589 12.4
<7994> オカムラ 18.7 11237 9464 1.0 26500 26227 10.3
<6947> 図研 16.7 1800 1542 8.5 5900 5439 22.2
<6544> Jエレベータ 16.2 2053 1767 16.8 8000 6851 46.1
<4091> 日本酸素HD 15.7 42475 36696 2.2 154000 150720 19.1 *
<3774> IIJ 12.0 9289 8291 5.4 30500 28934 21.1 *
<3663> セルシス 7.5 604 562 0.4 1611 1605 34.0
<4333> 東邦システム 7.1 465 434 8.0 1710 1583 19.9
<7532> パンパシHD 6.5 39981 37545 25.2 139000 110994 28.7
<2875> 東洋水 6.5 21268 19975 4.2 78000 74889 18.6
<3097> 物語コーポ 6.4 2732 2567 14.9 8250 7179 24.5
<7701> 島津 6.3 23982 22562 0.1 77000 76895 22.3
<3360> シップHD 5.8 9427 8913 3.1 26000 25215 15.3
※2023年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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