貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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4452 花王

東証P
6,208円
前日比
+10
+0.16%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
27.7 2.90 2.45 7.57
時価総額 28,923億円
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小林製薬

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【植木靖男の相場展望】 ─上下どちらに放れる? 正念場だ


「上下どちらに放れる? 正念場だ」

●米利上げを待つ日銀、円安は続くか

 東京市場は一相場をなした後の冷却期間にあるようだ。市場関係者の多くは、業績など好材料を買い尽くしたのではと懸念している。あるいは株価が軟化し始めたのでそう予想するのか、定かではない。ただ、株価の推移が市場関係者の強弱感を大きく左右することはいうまでもない。

 振り返ると、日経平均株価は4月15日-17日の3日間でおよそ1560円下げている。これは3月の安値圏でみせた11日-13日の3日間の下げ幅の約990円を大きく上回る。このことが、その後の推移に影響を及ぼしている。4月19日には明確に75日移動平均線を下回ってきた。年初来この移動平均線を下回ったのはこのときが初めてだ。その後、戻り相場に入ったが動きは鈍く、75日線を明確に上回れずにいる。

 一方、ドル円相場は混乱を呈している。政府・日銀は4月29日、そして5月2日と二度にわたって市場介入に踏み切ったとみられる。これまで円安は株高に直結すると歓迎されてきたが、ここへきて株価に嫌われるようになってきた。だが、こういう時に円安が再び進行するとは皮肉といえば皮肉である。いずれにしても極端な円安を阻止するには、日米の金利差がその要因だとすれば、米国が利下げをするか、日本が利上げするしかない。

 しかし、日本が利上げをすれば問題は多い。長期にわたって日銀は国債を買ってきたが、その資金はかなり米国に流出した。この資金が仮に利上げで日本に回帰してくれば、米国はひょっとしてリセッションに陥ることも予想される。ならば、米国は日本の利上げに「NO」を突きつけるかもしれない。植田日銀総裁は百も承知だ。米国の利下げまで円安は続くかもしれない。

●「もしトラ」で浮かぶ復興需要

 当面、東京市場はどう動くのか。米国がクシャミをすれば日本は風邪を引く状況は依然として変わらない。米国株の先行きには細心の目配りが肝要だ。市場はソフトランディングを期待して、いまの米国経済をやや甘くみている。故にしばらくは堅調に推移すると予想されるが、相当疲れている感がする。成長株が素直に上昇しないのだ。

 こうしたなか、日本株は微妙な立ち位置にある。日経平均株価は収束する25日線と75日線に挟まれ、どちらに向かうか迷っているようだ。ここはもう少し様子を見るところだろう。

 筆者はいずれ米国株安、日本株高の展開に向かうとみているが、日本に世界のマネーが流入してくるかがポイントとなる。日本に資金が潤沢に流れ込めば、すべてが解決する。GDPも企業収益も要はマネー次第なのだ。

 ところで、大勢観上、どのような銘柄が活躍するのか、焦点が絞られてきているようだ。筆者は米国大統領選でトランプ氏が返り咲くとみている。だとすると、復興需要が大きなテーマとなろう。民主党政権下ではロシア・ウクライナ戦争などいくつも各地で紛争が起きたが、そろそろ世界は厭戦気分が強まる段階に入ってきつつある。機を見るに敏なトランプ氏はこの風を巧みに捉えることだろう。

 当面の物色はどうか。個別物色とみてよさそうだ。最近、雑株(主力以外の平常は人気薄の銘柄)の動きが慌ただしい。NT倍率をみても頷ける。

また、注目したいのが香港株の騰勢だ。明らかに底入れしたようだ。中国を第2の本社とする資生堂 <4911> [東証P]の株価が如実にそれを示している。いまだ株価は安いが、いずれ本格的に動き出すことだろう。

 今回は目先的な銘柄として、三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]、花王 <4452> [東証P]、パーク24 <4666> [東証P]、竹内製作所 <6432> [東証P]、マキタ <6586> [東証P]、C&Fロジホールディングス <9099> 、JT <2914> [東証P]、商船三井 <9104> [東証P]、アイダエンジニアリング <6118> [東証P]などに注目したい。

2024年5月10日 記

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