貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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6594 ニデック

東証P
2,858.0円
前日比
-50.0
-1.72%
PTS
2,868円
23:52 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
17.8 2.05 1.40 80.40
時価総額 34,084億円
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【植木靖男の相場展望】 ─成長株も戦列に参入か


「成長株も戦列に参入か」

●悪い円安で目先は様子見も、戻り相場が期待できるか

 日経平均株価は3月22日に4万1000円台に乗せたが、ここをピークに4月19日の3万6733円まで4300円余り下げてようやく下げ止まった。米長期金利の上昇、割高感が意識された半導体株の下落、さらに中東情勢の緊迫化が不安材料視されたのだ。

 だが、4月第4週に入って4月22日、23日、24日と3連騰して戻り相場への期待が高まった。もっとも、25日は831円安と急落をみせ、期待された多くの銘柄が再び傷ついてしまった。

 これまで株価にはプラスとみられていた円安が、株価にとって“悪い円安”に取って代わったからだ。市場は裏切られた格好となってしまった。確かに、もはや貿易立国でなくなったわが国にとって円安はむしろデメリットが大きい。

 円安が悪材料視されるなか、投資家は戻り売りか、押し目買いか迷っているようだ。目先的には連休を控えて、為替動向に気をもんで様子見ムードを強めるとみられる。

 一方、米国だが、高金利下にかかわらず景気はいますぐ不況になるとも思えず、株価も堅調だ。世界的にも株高現象が目立つ。やはり、マネーが潤沢なのだろう。確かに米国にしてもQT(量的引き締め)などで資金回収しているが、財政でマネーをジャブジャブにしている。

 世界的にもそうだ。ストックホルム国際平和研究所がまとめた2023年の世界の軍事費は、前の年に比べ6.8%増の377兆円と過去最高となったと報告されている。ロシア・ウクライナ紛争、中東情勢の緊迫化など地政学リスクの高まりを背景に、どこも拡大する防衛費を財政で賄っているからだ。これでは株価は下がらないはずだ。

 となれば、当面はわが国の株価も堅調な米国株を睨みつつ戻り相場を期待してもよいのかもしれない。

●バリュー+成長株の両輪が株価押し上げへ

 では、どのような銘柄が当面物色されるのであろうか。今年に入って、いわゆるバリュー株の評価が高まっているが、そうした中、日米ともに決算発表が本格化している。

 わが国でも先陣を切って4月23日にニデック <6594> [東証P]が決算を発表した。会社側の今期予想数字が市場予想を下回ったとして、発表翌日に下げる場面もあったが結局、プラス圏に浮上。週末まで3連騰をみせている。これは何を示唆しているのか。

 おそらく成長株が久しぶりに戦線に復帰するとみてよいのではないか。だとすると、バリュー株と成長株の両輪で戻り相場を押し上げる公算が大きいとみる。

 さて、当面の銘柄を挙げると、いま物色候補に困っていることから 医薬品株に注目したい。この1~2年は困ったときの業種は海運株といわれてきたが、本来は収益性の高い医薬品株がそうであった。そうした中、第一三共 <4568> [東証P]が飛び出してきた。

 また、円安で値上げの動きが止まらない食品から味の素 <2802> [東証P]にも注目したい。同社は医薬品も展開しており、足もとで75日移動平均線を突破してきた。

 市況底入れが進む非鉄では牽引役の住友金属鉱山 <5713> [東証P]も妙味ありそうだ。菱刈の金鉱山が目を引く。

 また、成長株では先に挙げたニデックだ。成長株の牽引役として当面、人気を集めよう。

 このほか、金融株ではやはり三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]だ。いつ飛び出すか、期待したい。

2024年4月26日 記


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