貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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6098 リクルート

東証P
10,240円
前日比
-35
-0.34%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
39.5 9.28 0.23 1.38
時価総額 168,944億円

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【杉村富生の短期相場観測】 ─TOPIX最高値局面の投資戦術!


「TOPIX最高値局面の投資戦術!」

●需給要因は4月初旬に改善する!

 急騰の反動に加え、3月下旬~4月初旬は「相場が荒れやすい」という季節的な要因がある。しかし、個別物色機運は極めて旺盛だ。全般カサ上げの動きが継続している。次は日経平均株価の史上最高値更新(4万1087円のザラバ高値を示現)に続いて、TOPIXが史上最高値(1989年12月18日の2884.8ポイント)を奪回するだろう。

 3月第3週の主体別売買動向(現物)では、売り越しが続く信託銀行(公的年金)の売りが一巡しつつある。個人投資家は3週ぶりに売り越したが、基調としては買いが続こう。新NISA(少額投資非課税制度)の好影響がある。実際、野村ホールディングス <8604> [東証P]、三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]、トヨタ自動車 <7203> [東証P]などは堅調である。

 外国人はこの時期、売り越す傾向がみられる。配当取りを嫌う(二重課税の問題)こと、およびオイルマネーはラマダン(断食月)だ。公的年金は資産ウェイトの調整を余儀なくされている。ウェイト適正化の売りが出る。自社株買いについては取引所が「四半期末前の5営業日には買いを自粛せよ」とのガイドラインを設けている。

 この結果、3月下旬~4月初旬には安値形成のパターンが多くなる。いわゆる、「彼岸底」である。だが、需給面は4月中旬以降、大幅に改善される。ラマダンは4月10日前後に明ける。中東産油国のSWF(政府系ファンド)は日本株に強気だ。1~2月には東京エレクトロン <8035> [東証P]などを猛烈に買ったが、その再現があろう。

 このほか、外国人はディスコ <6146> [東証P]、日立製作所 <6501> [東証P]、KDDI <9433> [東証P]、三菱商事 <8058> [東証P]、日本製鉄 <5401> [東証P]、デンソー <6902> [東証P]、リクルートホールディングス <6098> [東証P]などを執拗に買っている。

●トライト、さくらKCSなどを狙う!

 全般カサ上げ相場の視点では東証スタンダード、東証グロース市場の銘柄に注目できる。具体的にはツカダ・グローバルホールディング <2418> [東証S]、トライト <9164> [東証G]、ヴィスコ・テクノロジーズ <6698> [東証S]、メイホーホールディングス <7369> [東証G]、さくらケーシーエス <4761> [東証S]など。

 ツカダGHDは欧米風邸宅での婚礼、披露宴のほか、ホテル事業(ホテル インターコンチネンタル東京ベイ、ストリングスホテル名古屋など)を拡大中だ。インバウンド、リオープンの切り口がある。株価は440円絡みと手掛けやすい。配当は10円を継続している。PERは5倍ちょっと、PBRは0.78倍と出遅れている。

 トライトは介護、医療、保育などの人材紹介派遣をメーンビジネスとする。人手不足が深刻な業界だ。そこに、残業規制が追い打ちをかけている。介護、医療分野は報酬改定の効果がある。2024年12月期は増収増益を確保、1株利益は55~60円となろう。小幅だが、配当を行う可能性がある。

 さくらKCSは三井住友銀行系のソフト開発、データセンター運営会社だ。さくらインターネット <3778> [東証P]と業態が似てなくもない。やはり、業績は好調である。2025年3月期の1株利益は80円超となろう。今期配当は20~22円(2023年3月期は18円)が期待できる。

 東証プライム市場の銘柄ではツバキ・ナカシマ <6464> [東証P]に妙味あり、と判断する。不採算事業の整理などリストラを断行、最終損益は2022年12月期が90億8900万円の赤字、2023年12月期が12億8700万円の赤字を余儀なくされた。しかし、2024年12月期は39億6000万円の黒字に急浮上、1株利益は99.7円となる。

 配当は35円(前期は13円)とする。株価は820円絡み。PERは8.5倍、PBRは0.62倍と出遅れが著しい。経営改革の効果を認識していないのだろう。中期的には昨年2月8日高値の1189円挑戦が狙える。

2024年3月29日 記


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