フォーバル Research Memo(5):今期は増収増益。DX推進関連、電力、総合環境コンサルティングなどが寄与
■業績動向
● 2024年3月期第3四半期の業績概要
フォーバル<8275>の2024年3月期第3四半期の連結業績は、売上高が前年同期比9.2%増の45,981百万円、営業利益が同77.3%増の1,911百万円、経常利益が同61.5%増の2,109百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同104.9%増の1,236百万円となり、売上高、各利益とも順調に推移した。各利益に関しては、前年同期に電力サービスの仕入価格上昇の影響を受けた反動もあり、急回復した。
売上高に関しては、中小・小規模企業や自治体におけるDX推進の機運の高まりを受けてアイコンサービスなど各種サービスが順調に拡大したことに加え、自家消費ニーズの高まりを受けて太陽光発電システムが増加したことなどにより、前年同期比9.2%増となった。主力のフォーバルビジネスグループの売上高は、同15.0%増となった。F-Japan戦略を積極的に推進したことなどによりアイコンサービスが順調に拡大したほか、公共施設向けの施設管理システム構築を行う子会社(エルコム)などが業績に貢献した。フォーバルテレコムビジネスグループは、電力サービスが増加した一方で、ISPサービスや印刷関連が減少したことにより、売上高は同4.4 %減となった。総合環境コンサルティングビジネスグループは、自家消費ニーズの高まりを受けて太陽光発電システムが増加したことにより、売上高は同54.4 %増と復調が顕著となった。その他事業グループは、セミナーやIT技術者の派遣事業が増加したことにより、売上高は同8.4%増となった。
利益に関しては、売上総利益が前年同期に電力サービスの仕入価格上昇の影響を受けた反動もあり、前年同期比1,985百万円増(13.9%増)となった。一方で販管費に関しては、同8.7%増と伸びを抑えた。これらの結果、営業利益は同77.3%増、営業利益率は同1.6ポイント改善した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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提供:フィスコ