貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価15分ディレイ → リアルタイムに変更

3680 ホットリンク

東証G
272円
前日比
+3
+1.12%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
92.8 0.69 39.62
時価総額 43.4億円
比較される銘柄
データセク, 
CINC, 
イード

銘柄ニュース

戻る
 

ホットリンク Research Memo(4):事業ポートフォリオの機動的な組み換えが成長の原動力に(3)


■ホットリンク<3680>の会社概要

3. ビジネスモデルと強み
近年、SNSを活用したマーケティングの重要性は急速に高まりつつある。一般論としてマーケティングにおけるメディアには、自社で所有する「オウンドメディア」、広告費用を払って露出する他社所有の「ペイドメディア」、自社でコントロールできない消費者が発信する「アーンドメディア」の3つがある。SNSマーケティングにもこれら3領域は存在し、それぞれ「オウンドメディア」は企業SNSアカウント、「ペイドメディア」はX(旧Twitter)・Facebook・Instagram等における広告、「アーンドメディア」はSNS上の口コミといった例が挙げられる。昨今では影響力の大きさからSNS上の口コミ(アーンドメディア)を活用したマーケティング手法が注目されている。ただ、口コミは企業自身でコントロールが不可能なため、いかに最適なユーザーに情報を発信してもらい効果的に拡散できるかが重要で、かつ費用対効果も変わってくる。

設立以来蓄積してきたソーシャルビッグデータの解析力とEffyisが持つソーシャルデータの収集力を生かし、SNSによって購買行動プロセスを循環させる運用メソッドを確立したことで、高いパフォーマンスを上げることに成功した。このSNS上の口コミにおける強みを武器に、同社は「オウンドメディア」「ペイドメディア」「アーンドメディア」の3領域においてSNSを軸とした統合マーケティングサービスを提供している。

3領域を統合型でカバーする点のほか、同社にはサービスの訴求力をより高めるポイントがいくつかある。まずはビッグデータの活用だ。ビッグデータの活用には、データが正しく1) 収集、2) 分析、3) 活用されるインフラ整備が重要と捉え、「知的循環インフラ」と呼称し、創業時から知的循環インフラの整備・構築に向けた事業を創造してきた。

同社は、1) 収集の面でDaaS事業におけるグローバル規模のデータベースを保有しており、2) 分析面ではSNS分析ツールを生かし、3) 活用面ではSNSマーケティング支援事業を通じて価値を提供する。それぞれのステップで豊富な知見・経験を有しており、それらが有機的に機能することでビッグデータの価値を最大化している。加えて足元では、譲受したSNS広告事業及び一部メディア事業(fasme)より、SNS広告(獲得系)やGoogle等の検索連動型広告のサービスの提供を予定している。認知から購買フェーズまでのワンストップサービスの提供が可能となることで、さらなる事業領域の拡大が期待される。このような事業展開を経て同社の強みはさらに増強され、今後のシェア拡大や収益増加を後押しするものと弊社では考える。

同社のビジネスモデルはストック型ビジネスとフロー型ビジネスという切り口でも捉えられる。「収集」「分析」「活用(マーケティング)」の3ステップそれぞれにおける売上が「ストック型」と「フロー型」のサービスを展開している。顧客企業視点では、情報収集からマーケティングに至るまで一連の流れのなか、同社がワンストップで効率的に対応することで、フェーズごとの課題を随時解決できるなど、複数の企業に依頼するよりも利点を享受できる。同社視点では、「収集」「分析」「活用」の各段階におけるストック型のサービス(データアクセス権販売・分析ツール・コンサルティング・SNSアカウント運用)によって収益の安定性を高められるうえ、ストック型のサービス契約を通じてフロー型のサービスも追加受注しやすくなり、売上高の成長を加速できる。上記のような「SNSを軸とした統合マーケティングサービス」という特徴を生かすことで同社のマーケティング業界におけるプレゼンスは大きくなっており、従来アプローチが困難とされた大手企業からの受注も、今後増加していくものと弊社は予想する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)

《AS》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均