RSテクノ Research Memo(5):2023年12月期業績はおおむね前期並みの水準で着地
■業績動向
1. 2023年12月期の業績概要
RS Technologies<3445>の2023年12月期の連結業績は、売上高で前期比4.1%増の51,893百万円、営業利益で同8.6%減の11,894百万円、経常利益で同3.7%減の14,921百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同0.5%減の7,703百万円とおおむね前期並みの水準となった。会社計画比では、中国子会社の収益低迷が想定以上に長引き営業利益で9.2%下振れたものの、売上高や経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はそれぞれ若干上回って着地した。世界の半導体市場が4年ぶりにマイナス成長に転じるなど逆風下のなかで、健闘した1年だったと評価される。
売上高はプライムウェーハ事業の減収分を、ウェーハ再生事業や半導体関連装置・部材等事業の増収でカバーしたが、営業利益ではプライムウェーハ事業の落ち込みが大きく、ウェーハ再生事業の増益では吸収しきれなかった。
営業外収支は前期比で545百万円改善した。主な内訳を見ると、為替差益が1,092百万円減少したほか持分法による投資損失が217百万円拡大した一方で、金融収支が983百万円、補助金収入が867百万円それぞれ増加した。金融収支についてはGRITEKの株式上場で調達した資金が積み上がったことによる。補助金収入は1,735百万円を計上したが、このうち約8割は山東GRITEKの開発費や徳州工場のインフラコスト等に係るもので、残りはDG Technologies の栗原工場に関連したものとなっている。また、中国子会社分となる非支配株主に帰属する当期純利益は、収益悪化により同26.3%減の3,681百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ