貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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8306 三菱UFJ

東証P
1,826.0円
前日比
+1.0
+0.05%
PTS
1,828円
18:26 11/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.2 1.04 3.29 7.62
時価総額 225,287億円
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【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─いま優先すべきは金融株への投資!近づくマイナス金利解除の足音


「いま優先すべきは金融株への投資!近づくマイナス金利解除の足音」

●市場が困惑するマイナス金利解除と円高のトレードオフ

 マイナス金利の解除はOKだけれど、それに伴う円高が怖い。東京市場はこんなトレードオフに困惑中だ。両方同時にわれわれの願望を満たしてくれないものか。こんな期待をするのだが、「あちらが立てばこちらが立たない」状況は基本的には解消しない。

 しかし、片方が上がるともう一方は下がるシーソーと異なり、人間の心情が関わるトレードオフでは、片方をわれわれが受け入れてしまえば、両立することもあり得る。

 金利と為替なら、利上げによって円高になったとしても、市場心理が円高でも構わないと許容するか、マイナス金利解除による金利の上昇がマイルドなものになれば、双方がほどほどの痛みで共存し、株式市場は騰勢を取り戻すことになる。

 それに、このところ日銀の政策委員がマイナス金利の解除を匂わせる発言をしているのも、実際に解除した場合のショックを抑制しようとしていると見るべきだ。先月29日、高田創審議委員が、経済の不確実性はあるものの「2%物価目標実現がようやく見通せる状況になってきた」と言明し、微妙な言い回しながら、マイナス金利の解除が近いことを仄めかした。

 今月に入ると7日、中川順子審議委員が島根県金融経済懇談会で挨拶し、企業の賃金引き上げ姿勢など、より明確な変化の兆しが見られ、経済・物価情勢は2%物価目標の実現に向けて「着実に歩を進めている」と述べた。

 同日午後には植田総裁が参議院予算委員会に出席し、金融政策の転換の前提となる2%の物価安定目標について「実現する確度が少しずつ高まっている」との認識を改めて示している。

 これらの発言を、今月18~19日に開催予定の日銀金融政策決定会合の日程に重ね合わせると、今月中のマイナス金利解除の方針表明、これがあると見るのが自然だ。そのため、前述したように市場は困惑し、7日~8日と方向感を失った格好となったのだが、上昇トレンドが壊れたわけでない。それは日経平均株価のチャート(日足、週足、月足のいずれも)を見れば明らかであり、しかも出来高も増加を続けている。

●地銀株の好パフォーマンス再演に期待

 では、このような状況を踏まえた場合、どんな投資戦略が適切か。金融関連株への投資――いまはこれを優先したい。中核銘柄は三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]になるが、同社株はこれまで幾度も取り上げているので今回は別の銘柄を紹介したい。

 まずは山梨中央銀行 <8360> [東証P]になる。同行は山梨唯一の地銀であり、県内シェアは4割を超す。地方銀行株が浮上に転じると、株価はこれまで素晴らしい上昇をみせてきたが、今回もそれが見込める。私の地元の銀行、横浜銀行を傘下に持つコンコルディア・フィナンシャルグループ <7186> [東証P]も、すでに高値圏ながらなお上昇余地ありと見てよい。

 熊本が半導体メーカーの集積地となるため、九州フィナンシャルグループ <7180> [東証P]の有望度は変わらないが、北海道にはラピダスが拠点を置くことを考えると、札幌に拠点がある北洋銀行 <8524> [東証P]を忘れてはなるまい。株価は3月に入り騰勢を強めているものの、私にはまだまだ評価は低いように見える。

 銀行ばかりでは面白くないだろうから、リース企業にも目を向けると、NECキャピタルソリューション <8793> [東証P]がある。また、投資関連では「ひふみ投信」で知られるレオス・キャピタルワークス <7330> [東証G]に注目したい。

2024年3月8日 記

株探ニュース

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