本日の注目個別銘柄:ジャパンエン、ウエストHD、日本エコシステムなど
<6178> 日本郵政 1391.5 +52
大幅反発。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に、目標株価も1230円から2200円に引き上げ。郵便事業の値上げ効果を新たに織り込み業績予想を上方修正、株主価値を引き上げているようだ。また、今後の注目カタリストとして、5月に公表予定のPBR1倍割れ是正のためのアクションプラン、ゆうちょ銀行の持分比率引き下げに伴うキャッシュインなどを挙げる。
<3932> アカツキ 2647 +202
大幅続伸。東海東京証券では投資判断「アウトパフォーム」、目標株価3300円で新規カバレッジを開始した。4年間で200億円を投じ開発力向上に取り組むことを評価、資本業務提携を行ったソニーグループなどの有力IPを活用した新規タイトル投入が期待されるとしている。また、株価指標の割安感、24年秋放送予定の「ドラゴンボール」新アニメ効果などにも注目のもよう。今第4四半期からの収益復調を予想としている。
<1407> ウエストHD 3330 +325
急伸。SMBC日興証券では投資判断「1」を継続し、目標株価を4700円から4790円に引き上げている。第1四半期実績を踏まえて産業用太陽光請負事業及びウエストFIT事業の粗利益率想定を引き上げ、業績予想を上方修正している。24年8月期営業利益は従来の118億円から137億円、前期比61.6%増に、25年8月期は155億円から186億円、同35.4%増にそれぞれ上方修正しているようだ。
<6016> ジャパンエン 8810 +990
急伸。売上高300億円以下の中堅上場企業「NEXT Company」を対象とした株式時価総額の2023年増加率ランキングが一部で紹介された。同社は増加率が5.8倍で、ランキング第1位に。脱炭素につながる新型エンジンに注目する投資マネーが流入したもよう。アンモニアと重油を混ぜた燃料で船舶エンジンを動かす試験に成功しており、このような新型エンジンは有望な商談が多く出てきているとのコメントも伝わる。
<8707> 岩井コスモ 2057 +126
大幅反発。第3四半期決算速報値を先週末に発表している。経常利益は55.7億円で前年同期比43.5%増となったもよう。上半期は同39.4%増であったため、増益率は一段と拡大する状況になっている。米国株式収益の増加を主因とした営業収益の拡大が好業績の背景となっているようだ。10-12月期は四半期ベースで45四半期連続の黒字となっているもよう。ストレートに好業績を評価する動きが先行。
<5105> TOYO 2355 +135
大幅反発。品質管理基準に満たないゴム製自動車部品をホンダに納品した疑いがあると一部で報じられ、先週末は一時19%安と急落する展開になっていた。ただ、会社側では「そのような事実はない」とのコメントを発表し、ホンダでも、「事実確認を行い、現在販売している『N-BOX』向けの部品について品質不具合はないと認識している」としている。これに伴い、買い戻しの動きが急がれる展開ともなっているようだ。
<5423> 東製鉄 1760 +21
大幅反発。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は86億円で前年同期比31.3%減となり、従来予想の75億円は上振れた。つれて、通期予想は365億円から375億円に上方修正した。出荷減少やスプレッド悪化がマイナス要因となる一方、エネルギーコストなどの値下がりが上振れ要因のようだ。また、上限55万株、10億円の自社株買いを発表も、修正幅が限定的で伸び悩む展開に。
<6146> ディスコ 41070 +230
伸び悩み。第3四半期累計営業利益が770億円程度となり、従来予想を40億円近く上振れとの観測報道が伝わった。前年同期791億円に迫る水準に。AIやEV向けの半導体製造装置需要が旺盛、単価上昇や円安も寄与のようだ。10-12月期は前年同期比3割増の約320億円となり、市場予想の308億円も上回ったとされる。本日は半導体株高の流れは支援だが、ここまでの株価上昇から当面の出尽くし感が強まる展開に。
<2411> ゲンダイAG 365 -36
大幅反落。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は2.4億円で前年同期比30.2%減となり、通期予想は従来の5億円から2.8億円、前期比30.3%減に下方修正している。23年10月より施行されたステルスマーケティング規制により、多くのパチンコホールがインフルエンサーなどを活用したインターネット広告を見合わせており、マージンの高いインフルエンサー広告が減少しているもよう。
<9249> 日本エコシステム 2084 +400
ストップ高比例配分。株主優待制度を新設すると発表している。2024年以降、毎年3月末、9月末に200株以上保有する株主を対象に、15000円分のクオカードを贈呈する。年間では3万円分となり、先週末終値に対する優待利回りは8.9%となる。優待・配当利回りは12%の水準となる。流通株式時価総額、及び、流通株式比率の向上など、上場維持基準の適合に向けた取組みの一つとしている。
《ST》
提供:フィスコ