アンジェス---乳児早老症(HGPS、PL)の治療剤ゾキンヴィが厚生労働省より製造販売承認取得
アンジェス<4563>は18日、乳児早老症であるハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群(HGPS)とプロセシング不全性プロジェロイド・ラミノパチー(PL)の治療剤である「ゾキンヴィ」(一般名:ロナファルニブ)について、厚生労働省より製造販売承認を取得したことを発表。
ゾキンヴィは、Eiger BioPharmaceuticals(アイガー)が米国などで販売している。同社は日本での独占販売契約をアイガーと締結し、厚生労働省により希少疾病医薬品(オーファン・ドラッグ)に指定され、2023年5月に厚生労働省に国内製造販売承認申請を行った。
HGPS及びPLは、大変希少な致死性の遺伝的早老症で、若い時点から死亡率が加速度的に上昇する。ゾキンヴィは、HGPSの患者の死亡率を72%減少し、平均生存期間を4.3年延長した。同社は、日本国内にてゾキンヴィの使用が見込まれる患者数は数名程度とみている。
同社は、新生児の希少遺伝性疾患のスクリーニング検査を受託している衛生検査所アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(ACRL)で、HGPS及びPLについて確定診断のための遺伝学的検査を実施できる体制を整備した。ファルネシル化した変異タンパク質の蓄積を阻害するというゾキンヴィの作用機序による効果が期待できる新たな疾患への適応も検討していく。
同社は、医薬品の開発を通じて、国民生活や医療水準の向上に貢献することを目標とし、国際的に通用する革新的な医薬品を早く患者に届けることを目指している。
《SI》
提供:フィスコ