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1723 日本電技

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日本電技 Research Memo(4):業績上方修正も、下期の見方は保守的


■業績動向

3. 2024年3月期の業績見通し
日本電技<1723>は2024年3月期の業績見通しについて、受注高38,500百万円(前期比1.4%減)、売上高36,500百万円(同6.4%増)、営業利益4,750百万円(同5.5%増)、経常利益4,850百万円(同5.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,300百万円(同4.2%増)と見込んでいる。第2四半期の好調を受けて、受注高で6,000百万円、売上高で1,500百万円、営業利益と経常利益で200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で100百万円の上方修正となった。受注減ながら、中期経営計画の目標値に達した前期実績を上回り、直近ピーク利益(2021年3月期営業利益4,584百万円)を超える予想である。

空調計装関連事業において、下期も引き続き首都圏など都市再開発案件や半導体工場など、新設工事を中心に旺盛な大型案件の完成・出件が見込まれている。一方、2024年問題を前に繰越高が過去最高にまで積み上がっており、施工余力を勘案した戦略的な選別受注を続けるため、受注高が前期比で減少する計画になっている。このため、経営資源の選択と集中により「全社最適」を図るとともに、既設工事ではCO2削減などエネルギー課題に即した提案を着実に進めることで、収益をしっかり確保できる事業体制の構築を目指す。

産業システム関連事業においては、主力顧客である食品工場を中心に設備投資が回復、完成・出件とも下期は増加傾向となることを見込んでいる。しかし、要員の一部を一時的に空調計装関連事業の支援に充てていることから、結果的に受注高の伸びが前提より鈍化するリスクもあると考えられる。したがって、プラントメーカー向けの収益基盤確立、ジュピターアドバンスシステムズと連携した製造現場でのソリューション提供を一層強化するなど、業容の拡大と事業の効率化を推進する考えである。

ただし、選別受注や2024年問題を背景として空調計装関連事業を中心にやや抑制的な予想になるのは仕方ないが、下期比較で売上高が前年同期比8.0%減、営業利益が同22.9%減と減収減益見込みとなっているのは、受注採算が改善していることなども考え合わせれば、やや保守的な予想と言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《HH》

 提供:フィスコ

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