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東証P
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来週の株式相場に向けて=ガバナンス改革の行方に注目

 24年の東京市場は予想を上回る好スタートを切った。4日の大発会の日経平均株価は下落したものの、その後は5日続伸し33年11カ月ぶりとなる3万5000円台まで値を上げた。足もとの出来高は年初から膨らんでおり、海外投資家を中心とした買いが入っている様子だ。東証の発表では1月第1週(4~5日)に海外勢は1405億円の買い越しを記録している。

 東京市場の24年の目標は89年につけた最高値(3万8915円)奪回だ。11月には米大統領選があり、不透明感が高まるだけに年前半が勝負となる可能性もある。それだけに「頂上奪回の攻防は意外に早いのかもしれない」(市場関係者)との見方も出ている。

 ただ、足もとでは日経平均株価の予想連結PERは15倍半ばに上昇している。騰落レシオ(25日移動平均)も116と警戒ラインの120に接近している。円高リスクも抱えているだけに、今月下旬からの第3四半期決算を確かめたいとの見方も出てくるだろう。

 そんななか、24年の大きな焦点となりそうなのが、企業統治(ガバナンス)改革だ。15日には東証が「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」企業を公表する。その内容は高い関心を集めており、「リストに載った企業への評価はもちろんだが、リストから漏れた企業がその後、どんな対応を示すかも注目される」(アナリスト)という。更に、東証の市場改革に関しては、プライム市場の上場基準を満たしていない企業などの猶予期間となる経過措置が25年3月から順次終わり、その後は1年の改善期間となる。プライム上場企業の生き残りに向けた動きも焦点となる。

 このガバナンス改革に向けた動きは注視されており、PBR1倍割れの日産自動車<7201>やフジ・メディア・ホールディングス<4676>、住友化学<4005>など。親子上場に絡みGMOインターネットグループ<9449>やイオン<8267>、トヨタ自動車<7203>などの動向も関心を集めそうだ。

 来週は、15日は米国がキング牧師誕生日で休場。17日に米12月小売売上高、中国10~12月期国内総生産(GDP)、18日に米12月住宅着工件数が発表される。18日に台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>の決算が予定されている。更に、今週末の13日には台湾総統選挙が行われる。国内では15日に12月工作機械受注、17日に12月訪日外客数、19日に12月消費者物価指数(CPI)が発表される。15日に東宝<9602>、16日にホギメディカル<3593>、19日に東京製鐵<5423>などの決算が予定されている。来週の日経平均株価の予想レンジは3万4800~3万6100円前後。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

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