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6026 GMO TECH

東証G
7,040円
前日比
-140
-1.95%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.8 7.21 4.16
時価総額 77.5億円

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2023年【値上がり率】年間ランキング ベスト50 <年末特別企画>


 今年の東京株式市場は日経平均株価が昨年末比7369円(28.2%)高の3万3464円と2年ぶりに上昇して取引を終えた。上昇率はアベノミクスに沸いた2013年(+56.7%)以来、上昇幅としてはバブル経済絶頂期の1989年(8756円)以来の大きさを記録した。

 日経平均株価は大発会こそ一時400円を超える下落で波乱のスタートとなったものの、その後はコロナ禍からの経済活動再開の本格化やPBR1倍割れ企業に対する東証の改善要請などを背景に大きく切り返し、6月19日に3万3772円と1990年3月以来の高値をつけた。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が日本株への追加投資を表明したことも株高に拍車を掛けた。

 33年3ヵ月ぶりの高値を奪還した後は米長期金利の動向や日銀金融政策への思惑などで大きく揺さぶられる展開となったが、高値圏での保ち合いが続いた。そして、12月はNYダウが史上最高値を更新するなど強い米国株市場に追随する形となり、日経平均は3万3000円台と33年9ヵ月ぶりの高値圏をキープして1年を終了した。

 ここでは、全体相場が上昇する中で株価の居所を大きく変えた銘柄に注目し、今年の株価上昇率ベスト50をリストアップした。下表は、12月29日終値の昨年12月30日終値に対する上昇率が大きい順に並べ、その上昇の主因を記した。昨年に続き、今年も大納会終値が昨年末比10倍を超える「テンバガー」を達成した銘柄は1社もなかったが、アジャイル <6573> [東証G]とプログリット <9560> [東証G]の2社は年の途中で「テンバガー」を記録している。

●上昇率はジャパンエンがダントツ、半導体関連の強さ光る

 値上がり率トップに輝いたのは、船舶用ディーゼルエンジン専業メーカーのジャパンエンジンコーポレーション <6016> [東証S]。今年は4月に次世代燃料エンジン関連として脚光を浴びたほか、その後も決算内容が3回にわたって評価された。11月9日には24年3月期の経常利益を15期ぶりの最高益見通しに大幅上方修正するとともに、配当も100円(従来計画は55円)に増額修正すると発表。これを受けて、株価は12月26日に8370円と約31年11ヵ月ぶりの高値圏に急浮上している。

 3位にランクインしたのはAIソリューション事業を展開するヘッドウォータース <4011> [東証G]。米オープンAIが開発した「ChatGPT」の登場で人気が高まる 生成AI(人工知能)関連として年初から注目を集めたうえ、6月には米エヌビディア<NVDA>のパートナー企業に認定されたことを手掛かりに、株価は7月3日に昨年末比9.5倍の1万6630円まで駆け上がった。その後は調整局面に入ったものの、11月の決算発表で生成AI案件の受注拡大や足もとの好調な業績が明らかになると再び急動意をみせた。

 5位のさくらインターネット <3778> [東証P]も生成AI関連として大きな話題を集めた。6月に AI開発向けスーパーコンピューターの整備で経済産業省が資金支援することが明らかとなり、連日ストップ高するなど急騰劇を演じたほか、11月には政府クラウドを巡ってデジタル庁が同社を新たな提供事業者に追加すると発表。さらに12月に来日したエヌビディアのファンCEOが生成AI開発の連携先として同社などを挙げたことも材料視され、5日に約7年11ヵ月ぶりとなる上場来高値更新を果たした。

 続く6位に入った半導体製造装置大手のTOWA <6315> [東証P]は、生成AIの市場拡大に伴う高性能半導体の需要創出が期待される中、株価は上昇トレンドを描き続けた。特にエヌビディアが8月28日に発表した5-7月期決算で業績急拡大をみせた夏場以降は日本の半導体関連株にも広範囲に買いが広がり、10月12日に5130円と上場来高値を更新。その後は過去の売買による抵抗体がない“株価青天井”状態となって一気に7000円台後半まで歩を進めた。

 今年の値上がり率ランキングは、 半導体関連株の多さが特徴として一番に挙げられる。AI向け半導体の需要期待から米株式市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が上昇する中、米追加利上げ観測の後退とともに、グロース株の半導体関連株を見直す動きが強まった。また、政府が国策として半導体産業を後押ししていることに加え、ここにきて低迷していた半導体メモリー市況に回復の兆しが出てきたことも株価浮揚につながった。

 半導体関連銘柄では、AIメカテック <6227> [東証S]、テラプローブ <6627> [東証S]、野村マイクロ・サイエンス <6254> [東証P]、ミナトホールディングス <6862> [東証S]、エンプラス <6961> [東証P]、日本マイクロニクス <6871> [東証P]など値動きの軽い中小型株に加え、SCREENホールディングス <7735> [東証P]、ディスコ <6146> [東証P]といった大型株もリスト入りしている。グローバル半導体メーカーによる大型設備投資が相次ぐ中、2024年相場でも目が離せない存在となりそうだ。

 今年は好調な業績による手元資金の増加や資本効率に対する意識の高まりを背景に、株主還元を強化する動きが顕著にみられた。15位のエスケーエレクトロニクス <6677> [東証S]は8月14日に23年9月期の配当予想を従来計画の33円から144円へ4倍以上も増額修正すると発表。11月13日の本決算発表時にはさらに18円を積み増ししたうえ、24年9月期は前期比5円増の167円に増配する方針を示した。これを受けて株価は約17年7ヵ月ぶりの高値圏を舞う展開となっている。そのほか、スーパーバッグ <3945> [東証S]、オプティマスグループ <9268> [東証S]、東京鐵鋼 <5445> [東証P]、GMOテック <6026> [東証G]なども業績上方修正とともに配当も大幅増額修正したことで株価は大変貌を遂げた。

 ●今年の株価上昇率ランキング【ベスト50】

  ※12月29日終値の昨年12月30日終値に対する上昇率
   (株式分割などを考慮した修正株価で算出)
    ―― 対象銘柄数:4,167銘柄 ――
   (今年の新規上場銘柄、地方銘柄は除く)

      銘柄名    市場  上昇率(%) 株価  個別ニュース/決算速報/テーマ
1. <6016> ジャパンエン 東証S   483  7180  今期経常を80%上方修正・15期ぶり最高益、配当も45円増額 (11/09)
2. <9252> ラストワンM 東証G   378  3675  今期経常は21%増で7期ぶり最高益更新へ (10/13)
3. <4011> ヘッドウォ  東証G   352  7930  1-9月期(3Q累計)経常が4.5倍増益で着地・7-9月期も46%増益 (11/14)
4. <6227> AIメカ   東証S   346  6300  海外大手半導体関連メーカーから大口受注を獲得 (12/22)
5. <3778> さくらネット 東証P   344  2209  『さくらのクラウド』ガバメントクラウドに認定 (11/28)
6. <6315> TOWA   東証P   322  7130  高付加価値製品の売上増で第2四半期決算は上振れ着地 (11/09)
7. <6573> アジャイル  東証G   320   402  トリニティと販売代理店契約を締結 (08/22)
8. <5337> ダントーHD 東証S   317   921  連結子会社の第三者割当増資を材料視 (05/31)
9. <6627> テラプローブ 東証S   306  6590  今期経常を一転1%増益に上方修正・最高益更新へ (11/10)
10. <7018> 内海造    東証S   294  4730  4-6月期(1Q)経常は26倍増益・通期計画を超過 (08/01)
11. <3041> ビ花壇    東証S   273  1022 
12. <9560> プログリット 東証G   270   907  高成長背景とした株式3分割発表で人気加速 (05/18)
13. <6254> 野村マイクロ 東証P   264  14930  今期営業利益47%増へ上方修正 (10/25)
14. <7578> ニチリョク  東証S   256   402  7月1日から新サービス「本堂葬儀」の提供開始へ (06/29)
15. <6677> エスケーエレ 東証S   238  3820  次世代用フォトマスク量産体制確立で成長期待 (12/26)
16. <3399> 山岡家    東証S   235  4250  今期経常を76%上方修正・最高益予想を上乗せ (12/11)
17. <6862> ミナトHD  東証S   233  1374  台湾半導体企業と資本業務提携 (11/24)
18. <7014> 名村造    東証S   226  1266  社長の記者会見伝わり手掛かり材料に (12/20)
19. <2708> 久世     東証S   224  2414  今期経常を一転53%増益に上方修正・最高益更新へ (08/14)
20. <1773> YTL    東証P   222   58 
21. <3133> 海帆     東証G   219   811  山田亨氏の大量保有で思惑買い入る (11/30)
22. <3945> スパバッグ  東証S   219  2416  今期経常を62%上方修正・24期ぶり最高益、配当も30円増額 (11/02)
23. <2323> fonfun 東証S   217   950  新中計発表を手掛かりに一時83円高と値を飛ばし年初来高値更新 (09/26)
24. <4492> ゼネテック  東証S   214   546  上期経常は黒字浮上で着地、今期配当を実質増額修正 (11/14)
25. <6961> エンプラス  東証P   211  12000  生成AI関連サーバー向けレンズに成長期待 (11/02)
26. <7059> コプロHD  東証P   207  1525  今期経常を13%上方修正・最高益予想を上乗せ (11/14)
27. <9268> オプティマス 東証S   202  2535  今期経常を25%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も15円増額 (11/14)
28. <5445> 東京鉄    東証P   190  4125  今期経常を31%上方修正、配当も50円増額 (10/31)
29. <7927> ムトー精工  東証S   190  1865  上期経常が38%増益で着地・7-9月期も37%増益 (11/10)
30. <3840> パス     東証S   189   159  子会社の研究で牛ゲップ由来メタンの削減効果の可能性を確認 (09/12)
31. <7317> 松屋R&D  東証G   188   763  上期経常が2.1倍増益で着地・7-9月期も3.5倍増益 (11/10)
32. <2998> クリアル   東証G   184  5150  4-6月期(1Q)経常は3.2倍増益で着地 (08/14)
33. <5406> 神戸鋼    東証P   184 1824.5  上期経常を56%上方修正、通期も増額、未定だった配当は50円増配 (08/08)
34. <7735> スクリン   東証P   182  11930  今期経常を5%上方修正・最高益予想を上乗せ (10/31)
35. <6871> 日本マイクロ 東証P   182  3670  今期経常を66%上方修正、配当も11円増額 (11/13)
36. <1514> 住石HD   東証S   179  1095  麻生の保有割合上昇で需給思惑的買い入る (12/05)
37. <6146> ディスコ   東証P   178  34980  米エヌビディア株の戻り足に追随 (12/13)
38. <5836> エーインシュ 名証M   168  1420
39. <7130> ヤマエGHD 東証P   161  3820  今期経常を21%上方修正・最高益予想を上乗せ (11/10)
40. <2820> やまみ    東証S   161  3530  7-9月期(1Q)経常は2.8倍増益で着地 (11/09)
41. <5285> ヤマックス  東証S   158  1111  好業績背景に27年ぶり高値圏浮上 (11/22)
42. <4264> セキュア   東証G   157  1552  今期経常を33%上方修正 (05/12)
43. <6026> GMOテック 東証G   154  4070  今期経常を45%上方修正・8期ぶり最高益、配当も40.12円増額 (08/03)
44. <5210> 日山村硝   東証S   153  1401  関係会社出資金売却益計上で24年3月期最終利益予想を上方修正 (11/27)
45. <4046> 大阪ソーダ  東証P   153  9680  業績悪織り込み済みで空売り買い戻しが意外高を演出 (08/09)
46. <7388> FPパートナ 東証P   150  5190  12-8月期(3Q累計)経常が43%増益で着地・6-8月期も56%増益 (10/11)
47. <9522> RJ     東証G   146  1187  今期上方修正と優待新設を好感 (12/19)
48. <8890> レーサム   東証S   145  3205  上期経常が3倍増益で着地・7-9月期も2.4倍増益 (11/10)
49. <6231> 木村工機   東証S   145  3140  今期経常を54%上方修正・4期ぶり最高益、配当も25円増額 (11/10)
50. <2970> グッドライフ 東証S   144  1541  1-9月期(3Q累計)経常が2.1倍増益で着地・7-9月期も38%増益 (11/14)

※上場廃止予定の銘柄は除いた。


★元日~4日に、2024年「新春特集」を一挙、"27本"配信します。ご期待ください。
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