サクシード Research Memo(2):子どもをターゲットに人材・教育サービスを展開
■会社概要
1. 会社概要
サクシード<9256>は、「教育と福祉の社会課題を解決し、より良い未来を創造する」を企業ミッションとし、教育・福祉業界に特化した人材サービスと自社ブランドの教育サービスを提供している。人材サービスでは、教育業界や保育・福祉業界向けに、人材紹介や人材派遣、受託事業を行っている。教育サービスでは個別指導教室と家庭教師の紹介事業を展開している。個別指導教室は神奈川県内に32教室(2023年10月末現在:学習塾付き学童クラブを含む)を展開し、家庭教師の紹介事業は首都圏と関西圏を中心に対面型でのサービスを行っているほか、全国を対象にオンライン型家庭教師の事業も展開している。人材サービスに関しては、主に自社運営の求人サイトを通じて職種などを細分化して募集しているため、登録者(求職者)と求人企業とのミスマッチが非常に少ないという特徴がある。また、大量に集められた人材のデータベースは、同社ビジネスの根幹を成している。
対面型家庭教師サービスの戦略を修正し、積極経営を継続
2. 沿革
2004年4月に現代表取締役社長である高木毅(たかぎつよし)氏により設立された同社は、同年5月に「個別指導学院サクシード」を開校し事業を開始した。2007年に家庭教師事業及び塾業界向けに人材紹介・派遣事業を、2008年には教育業界に特化した求人サイトの運営を開始した。さらに、2014年に保育士の人材紹介・派遣事業や学校教員の人材紹介事業を、2020年に学童クラブの運営、オンライン型家庭教師のサービスを始めるなど事業領域を大きく広げ、2021年12月には東京証券取引所(以下、東証)マザーズ市場に上場した(現在は東証グロース市場に移行)。こうした積極的な経営は業績にも表れており、2019年3月期の増収増益は2014年以降に領域を広げた人材サービスが収益化したこと、2022年3月期の増収増益は新たにスタートしたオンライン型家庭教師やICT支援員派遣サービスなどがけん引したことが要因である。足元でつまずいた対面型家庭教師サービスの戦略を修正し、中期成長に結び付く積極経営を継続しており、先行費用が発生したものも含めて他の事業は順調に推移している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
《SI》
提供:フィスコ