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9256 サクシード

東証G
749円
前日比
-4
-0.53%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.7 1.14 1.87
時価総額 26.8億円
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サクシード Research Memo(1):対面型家庭教師サービス以外は順調で2ケタ増益を目指す


■要約

1. 4つの事業を通して教育・福祉分野の課題解消を支援
サクシード<9256>は、「教育と福祉の社会課題を解決し、より良い未来を創造する」を企業ミッションに、教育・福祉に特化した人材サービスと自社ブランドの教育サービスを提供している。人材サービスでは教育人材支援事業と福祉人材支援事業を展開、教育サービスでは個別指導教室事業「個別指導学院サクシード」と家庭教師事業「家庭教師のサクシード」を運営している。教育の分野では、教員の働き方や教育環境の地域格差などの課題の深刻化、特にグローバル化やIT化への対応、部活動の運営など学校教員の過重労働は喫緊の課題だ。福祉分野においても、保育園や学童施設などで人材不足が深刻さを増している。同社は4つの事業を通じて、こうした教育や福祉に関わる課題の解消を支援している。

2. 社内マーケティングチーム、きめ細かなマッチング、登録者の共有に強み
人材サービスでは、人材不足に悩む学校や自治体、競合とも言える同業他社学習塾、保育・学童施設などに向けて人材の紹介・派遣を行っている。教育サービスの「個別指導学院サクシード」は、講師1人に生徒3人というモデルで、地域に密着した質の高い授業を低価格で提供している。「家庭教師のサクシード」は対面型とオンライン型を兼営している点に特徴がある。特に全国を対象にするオンライン型では、教育機会の地域格差是正に貢献している。同社の強みは、(1) 自社マーケティングチームによる人材獲得施策の機動的な展開、(2) 獲得した登録者と求人企業の詳細なニーズを踏まえた専属のコーディネーターによるきめ細かなマッチング、(3) 4つの事業間での登録者の共有にある。さらに、蓄積された人材データベースも、今後、事業を拡大する際の強みとなりそうだ。

3. 対面型家庭教師サービスが苦戦も、2024年3月期は期初予想の達成を目指す
2024年3月期第2四半期の業績は、売上高が1,663百万円(前年同期比11.9%増)、営業利益が248百万円(同0.6%増)となった。微増益に留まったのは、教育人材支援事業と福祉人材支援事業が増益となった一方、新規開校が多く想定どおりではあるものの出店費用が先行した個別指導教室事業と、プロモーション戦略が外れた家庭教師事業が減益となったことが要因である。同社は2024年3月期の業績について、売上高3,440百万円(前期比17.1%増)、営業利益445百万円(同16.3%増)を見込んでいる。問題は対面型家庭教師サービスだが、既にプロモーション戦略を仕切り直す修正を行っており、今後、収益が改善する見通しである。加えて、新規開校の集客が進んで収益改善が見込まれる個別指導教室事業を含め、3事業の業績が順調に推移しているため、期初予想を変更していない。

4. 成長戦略により教育関連サービスでオンリーワンのポジションを目指す
同社の4つの事業はいずれも、教育という日本を支える国策のど真ん中にある、人材不足の是正という時宜を得た成長事業と言える。したがって短期的な波動はあっても、中長期的に成長を継続できると考えられる。同社は、(1) 個別指導教室の出店加速、(2) オンライン型家庭教師の全国展開と生徒数増加、(3) 学校・自治体向け人材サービスの拡大という成長戦略を掲げており、個別指導教室や家庭教師の全国展開、全国の自治体との連携などを推進していくことで、教育関連サービスにおけるオンリーワンのポジションを獲得する意向である。なお、人材データベースの活用などで事業シナジーが見込める場合には、M&Aを積極的に駆使していくことも検討している。

■Key Points
・教育・福祉関連の人材サービス及び個別指導教室や家庭教師など教育サービスを展開
・強みは自社内マーケティングチーム、きめ細かなマッチング、各事業の登録者の共有
・広告戦略を修正した対面型家庭教師サービス以外は順調。2024年3月期は2ケタ増収増益を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《SI》

 提供:フィスコ

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