本日の注目個別銘柄:藤田観、CYBOZU、AIメカテックなど
<7936> アシックス 4482 -246
大幅続落。前日に米ナイキが9-11月期決算を発表。純利益が前年同期比19%増の15億7800万ドル(約2240億円)だった。ブラックフライデーが好調だったほか、コスト削減で採算が改善し、純利益は前年同期比19%増となった。一方、通期業績予想は下方修正、中国と欧州のマクロ環境悪化で今後半年は需要が縮小すると見込む。これを受けてナイキの株価は時間外取引で10%を超える下落となっている。
<2212> 山崎パン 3227 +84
大幅反発。前日に23年12月期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の340億円から395億円、前期比79.3%増に引き上げ。市場コンセンサスは370億円程度であった。菓子パン部門を中心とした好調な推移が継続のほか、連結子会社の業績改善、YKベーキングの連結化効果などが背景。また、負ののれん発生益の計上によって、純利益は200億円から275億円に上方修正している。
<7180> 九州FG 794.9 +47
大幅反発。大和証券では投資判断を「3」から「2」へ格上げ、目標株価も400円から900円にまで引き上げている。地盤の1つとする「熊本」は国内における半導体関連産業の要衝となっており、経済波及効果は非常に大きいと指摘。こうした中で、肥後銀行は熊本県内で高いメインバンクシェアを誇り、長期的な貸出拡大が期待できるとしている。今後、グループ全体での利益成長機会も多岐にわたっていくと判断しているようだ。
<2412> ベネ・ワン 2117 +117
大幅続伸。第一生命がTOB価格を2123円にすると発表。ベネワンと親会社のパソナグループの同意が得られれば、24年1月中旬からTOBを開始するもよう。これまでTOB価格は1800円以上としていたが、その水準を一段上回る価格となる。現在、TOBを実施中であるエムスリーのTOB価格1600を500円以上上回る形にもなっており、同水準へのサヤ寄せを目指す動きに。なお、パソナグループにも買い優勢に。
<4587> PD 1319 +88
大幅続伸。射性物質を使うがん治療薬を開発するスタートアップのリンクメッドと、放射性医薬品化合物の国内開発・商業化に関する戦略的パートナーシップで合意と発表。リンクメッド主体で開発を進め、同社子会社が主体となって国内承認申請および商業化にむけた準備を進めていく。今後のコストおよび上市後に得られる収益は両社間で分配していく。同社ではリンクメッドが直近実施したシリーズA関連資金調達に出資も実施。
<4776> CYBOZU 1936 -234
急落。24年12月期の業績・配当予想を発表。営業利益は31億円で今期見込み比13.3%増の見通し。契約者数伸長に伴うクラウド事業の堅調な売上増加を見込んでいる。一方、人件費の増加に加え、広告宣伝投資なども積極的に実施するとしている。年間配当金は1円増配の15円を計画している。営業利益は2ケタ増益見通しではあるものの、四季報予想は44億円であるなど、市場の期待値は下回るとみられる。
<9722> 藤田観 5300 +425
大幅反発。前日に23年12月期の業績上方修正を発表。営業益は従来予想の48億円から63億円に増額、前期は40.5億円の赤字だった。主要顧客であるインバウンド市場で需要回復が継続し、各事業にて主に宿泊部門の業績が想定以上に推移している。WHG事業、ラグジュアリー&バンケット事業、リゾート事業などが上振れ。第3四半期までの状況から上振れ期待はあったとみられるが、修正幅の大きさにインパクト先行。
<6227> AIメカテック 5430 +700
ストップ高。海外の大手半導体関連メーカーからウェハハンドリングシステムの大口受注を獲得したと発表、買い材料視されている。半導体製造における薄化・積層化に対して重要なプロセスの一つを担う製品であるようだ。受注金額は約28億円で、売上計上予定は25年6月期となるもよう。受注金額は23年6月期売上高実績155億円の18%程度に当たる水準であり、業績インパクトが期待される展開に。
<5724> アサカ理研 1088 +150
ストップ高比例配分。プライムプラネットエナジー&ソリューションズと、リチウムイオン二次電池のリサイクル技術を活用してリサイクル資源を回収することを目的とした共同開発契約を締結したと前日に発表した。同企業は、車載用高容量/高出力角形電池や車載用次世代電池の開発・製造・販売を行っている。今回、工場発生端材および廃リチウムイオン二次電池を原料とした低CO2リサイクルプロセスを共同開発していく計画。
<6888> アクモス 459 +80
ストップ高比例配分。前日に配当方針の変更、並びに24年6月期の増配を発表している。これまで配当性向30%以上を目標としていたが、これを50%以上目標に引き上げている。中長期にわたる株主への還元姿勢をより明確にし、充実を図ることを目的としている。これに伴い、年間配当金も従来計画の14円から24円にまで引き上げ。前日終値をベースとした配当利回りは6.3%にまで高まることになる。
《ST》
提供:フィスコ