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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3878 巴川コーポレーション

東証S
731円
前日比
+4
+0.55%
PTS
728.9円
09:23 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
7.4 0.48 2.05 43.35
時価総額 76.0億円
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【杉村富生の短期相場観測】 ─株を枕に越年を!金融、半導体を狙う!


「株を枕に越年を!金融、半導体を狙う!」

●ボラティリティの高さに惑わされるな!

 年末特有の荒っぽい相場展開となっている。ボラティリティ(株価変動率)が極端に高い。日経平均株価は12月5日が455円安、6日が670円高、7日が587円安だった。こんな乱高下では「落ち着いて投資ができない」との声がある。確かに、その通りだと思う。この背景には強弱感の対立に加え、投機筋(先物)の暗躍、円高傾向があろう。

 マーケット関係者はアメリカ金利のピークアウト(これ自体は好材料なのだが、景気の先行きに対する不安感の台頭)、日銀の金融政策の変更(マイナス金利解除が早まる?)、米中対立の激化、岸田政権の支持率急低下、株式持ち合い解消の動き、イスラエルとハマスの戦闘拡大などを気にしている。もちろん、株価が言わせている面がある。

 ここにきて突然、出現した話ではない。日経平均株価は11月20日に3万3853円まで上昇し、33年ぶりの高値を付けた。買いの主力は外国人だ。11月第1週~第3週に先物を含め、2兆3737億円を買い越している。それが第4週以降は売り越しだ。株価の乱高下はやむを得ない。師走相場の“活況”を先食いしてしまった、といえないか。

 NY市場も似たような状況だ。“早弁”(弁当を昼休み前に食べてしまうこと)である。NYダウは10月27日の3万2327ドルが12月6日には3万6292ドルまで駆け上がった。わずか1カ月余りで3965ドル高、12.3%もの急騰劇だ。当然、利食い売りが出る。それに、12月にはタックスロス・セリング(節税対策の売り)がみられる。

 還付金狙いの節税対策の売りは日本市場も同様だ。大きく値下がりした銘柄は、安値ゾーンをさらに叩き売られる。6月19日の高値922円が時価360円絡みのイメージ ワン <2667> [東証S]、1月4日の高値3195円が時価1200円前後まで下げたスマサポ <9342> [東証G]などが典型的な銘柄だろう。

●日経平均株価は中期的に7万円を志向!

 あえて、損出しの売りだ。容赦がない。nms ホールディングス <2162> [東証S]もこのグループに属する。5月8日には610円の高値があった。時価は370~380円だ。しかし、いつものことだが、こんな状況は突っ込み買いのチャンスになる。売っている人は年明けに「買い戻そう」と考えているのだろうが、「?」である。

 再三指摘しているように、日本株は出遅れが著しい。現在、日経平均株価の予想1株利益は2241円(PER14.92倍)、実績1株純資産は2万5337円(PBR1.32倍)だ。これが世界平均(MSCI WORLD)はPERが16.2倍、PBRが2.80倍に評価されている。S&P500指数はPBR4.25倍に買われている。

 あくまでも単純計算だが、PBRでみると、世界平均で7万950円、NY市場並みだと10万7700円の目標値を設定できる。「冗談はやめてくれッ」と反論されるのは承知している。しかし、これは「新春の夢」である。2024年には野村ホールディングス <8604> [東証P](時価600円絡み)がPBR1倍(1092円)水準を目指すことになろう。

 個別銘柄では半導体関連セクターの東洋炭素 <5310> [東証P]、南海化学 <4040> [東証S]、巴川製紙所 <3878> [東証S]、クオルテック <9165> [東証G]、レゾナック・ホールディングス <4004> [東証P]、ミナトホールディングス <6862> [東証S]などに妙味あり、と判断する。ここは株を枕に越年を。

 日銀のYCC(イールドカーブ・コントロール)撤廃、ゼロ金利政策解除を先取りする動きでは三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]、北國フィナンシャルホールディングス <7381> [東証P]、七十七銀行 <8341> [東証P]、九州フィナンシャルグループ <7180> [東証P]などに注目できる。

2023年12月8日 記


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