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投資で勝つには人脈が命、だからファンドラップに8000万円
すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技 ココイチさんの場合-最終回
第1回記事「前半快走・後半足踏みの今年に、高級車2台+αを稼いだ日替わりヒーロー戦法」を読む
第2回記事「『責任者を出せ』から『ありがとうの感謝状』で、おいしい優待投資を実践」を読む
現在、1億6000万円の運用資産を持つココイチさん(ハンドルネーム)は、その半分にあたる8000万円を証券会社のファンドラップに入れている。
ファンドラップはプロに運用をお任せする商品。投資対象は主に投資信託で、全体の運用額と自分のリスク許容度を伝えれば、どの投信で運用するのかなどはプロが行ってくれる。その分、投資家が払うコストは高くなる。
個別株投資が大好きなココイチさんにとって、なんでもやってくれるファンドラップは退屈なうえに、コストも割高になる。それなのに、なぜ運用資産の半分も投じているのか。
そこには、ココイチさんが個別株投資で成功を掴むのに支えとなった考え方とつながるものがある。最終回は、本人が投資で成功を掴むために意識的に、そして意欲的に取り組んできたことを紹介する。
応援したい気持ちで始める
ココイチさんがファンドラップを始めたのは、数年前になる。足元までのパフォーマンス(運用成績)を尋ねると、答えは「20%くらい儲かっているんじゃないかな」と日々の運用成果を気にする素振りは見られなかった。初回の記事で紹介したような緊張感を持って短期の利益を積み重ねている姿とは、別人のようだった。
ただ、話を聞くうちにファンドラップの購入は、金銭というよりは「人脈やそこからもたらされる情報」というリターンを求めての投資であることが見えてきた。
購入のきっかけは、取引で利用している証券会社の支店長に勧められてのことだった。その証券会社には、ココイチさんの高校時代の同級生が経営の中枢にいたのだ。しかも、クラスメート。
そのことを、本人は60代になってから出席した同窓会で始めて知ったのだが、証券会社の幹部はココイチさんのことをしっかり覚えていた。それを聞いてココイチさんは少々、バツの悪い思いをしたが、本人によれば、「高校時代は野球一筋で、それ以外のことは関心がなかったのかもしれない」と振り返る。
そうしたいきさつもあって、「同じ青春時代を過ごした同級生が関係する会社の商品なら、間違いないだろう」と購入を決める。もちろん、それだけでお金を預けたわけではない。
ココイチさんは、長期的には世界経済が発展していくと考えており、そのファンドラップが行う国際分散投資に優位性を感じたことも大きい。また、相続や贈与関連で、役に立つ付帯サービスを用意されていたことも魅力だった。
■ファンドラップの主な特徴
すぐに儲からなくても良い人間関係に
人の縁から購入した金融商品は他にも多数ある。東邦瓦斯<9533>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>の株式も、同級生や知り合いが経営のキーパーソンにいることがきっかけになった。
三井不動産<8801>は自宅の建築を頼み、その対応が満足するものだったことから保有を決めた。
■東邦瓦斯の月足チャート(13年11月~)
こうした、人や縁のつながりをきっかけとした銘柄選びは、すぐには儲けにつながるとは期待していない。それでも、資金を振り分けるのは、「良い人間関係は最良の財産になる」という信念が本人にはあるからだ。
人脈という財産にも、複利効果がある。縁を大事に人とつながっていけば、つながった人の人脈に触れる機会を持てる。そうして広がった人脈から、自分の知らないさまざまな知見や情報に触れ合うことができる。
実は、ココイチさんが、株式投資を始めたのも、ある縁でつながった人からのアドバイスだった。
人生を変えた野球部顧問時代の出会い
それはココイチさんが40歳の頃だ。当時、母校で地理を教えながら、出身の野球部の顧問をしていた。その野球部の生徒の父兄から、ある時に食事会の誘いを受けたのだ。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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登場する銘柄
サガミホールディングス<9900>、ファンドラップ |
編集・構成/真弓重孝(株探編集部)、文・イラスト/福島由恵(ライター)
■ココイチさん(ハンドルネーム・60代・男性)のプロフィール:
元社会科教師で、定年から3年前倒しで早期退職した後、現在は経営アドバイザー等を無償で行いながら株式投資にいそしむ。40歳から200万円を元手に投資を始め、退職金2000万円を投入して信用取引を始めた頃から運用成果が向上していく。
累積投資元本約8000万円を大きく膨らませ、リターンの一部の5000万円を妻にわたし、かつ自宅や自動車を購入し、足元で残った自分の運用資産は約1億6000万円に。うち半分はファンドラップに預けてお任せ運用している。投資手法は株価上昇モメンタムを生かした短期投資と、優待株中心の中長期投資の2本柱で進行中。
ハンドルネームは「愛犬ココが一番」に由来する。
元社会科教師で、定年から3年前倒しで早期退職した後、現在は経営アドバイザー等を無償で行いながら株式投資にいそしむ。40歳から200万円を元手に投資を始め、退職金2000万円を投入して信用取引を始めた頃から運用成果が向上していく。
累積投資元本約8000万円を大きく膨らませ、リターンの一部の5000万円を妻にわたし、かつ自宅や自動車を購入し、足元で残った自分の運用資産は約1億6000万円に。うち半分はファンドラップに預けてお任せ運用している。投資手法は株価上昇モメンタムを生かした短期投資と、優待株中心の中長期投資の2本柱で進行中。
ハンドルネームは「愛犬ココが一番」に由来する。
第1回記事「前半快走・後半足踏みの今年に、高級車2台+αを稼いだ日替わりヒーロー戦法」を読む
第2回記事「『責任者を出せ』から『ありがとうの感謝状』で、おいしい優待投資を実践」を読む
現在、1億6000万円の運用資産を持つココイチさん(ハンドルネーム)は、その半分にあたる8000万円を証券会社のファンドラップに入れている。
ファンドラップはプロに運用をお任せする商品。投資対象は主に投資信託で、全体の運用額と自分のリスク許容度を伝えれば、どの投信で運用するのかなどはプロが行ってくれる。その分、投資家が払うコストは高くなる。
個別株投資が大好きなココイチさんにとって、なんでもやってくれるファンドラップは退屈なうえに、コストも割高になる。それなのに、なぜ運用資産の半分も投じているのか。
そこには、ココイチさんが個別株投資で成功を掴むのに支えとなった考え方とつながるものがある。最終回は、本人が投資で成功を掴むために意識的に、そして意欲的に取り組んできたことを紹介する。
応援したい気持ちで始める
ココイチさんがファンドラップを始めたのは、数年前になる。足元までのパフォーマンス(運用成績)を尋ねると、答えは「20%くらい儲かっているんじゃないかな」と日々の運用成果を気にする素振りは見られなかった。初回の記事で紹介したような緊張感を持って短期の利益を積み重ねている姿とは、別人のようだった。
ただ、話を聞くうちにファンドラップの購入は、金銭というよりは「人脈やそこからもたらされる情報」というリターンを求めての投資であることが見えてきた。
購入のきっかけは、取引で利用している証券会社の支店長に勧められてのことだった。その証券会社には、ココイチさんの高校時代の同級生が経営の中枢にいたのだ。しかも、クラスメート。
そのことを、本人は60代になってから出席した同窓会で始めて知ったのだが、証券会社の幹部はココイチさんのことをしっかり覚えていた。それを聞いてココイチさんは少々、バツの悪い思いをしたが、本人によれば、「高校時代は野球一筋で、それ以外のことは関心がなかったのかもしれない」と振り返る。
そうしたいきさつもあって、「同じ青春時代を過ごした同級生が関係する会社の商品なら、間違いないだろう」と購入を決める。もちろん、それだけでお金を預けたわけではない。
ココイチさんは、長期的には世界経済が発展していくと考えており、そのファンドラップが行う国際分散投資に優位性を感じたことも大きい。また、相続や贈与関連で、役に立つ付帯サービスを用意されていたことも魅力だった。
■ファンドラップの主な特徴
1 | 複数の投資信託を組み合わせ世界の資産に分散投資 |
2 | 事前にリスク許容度などの運用方針を伝えたら、運用はプロが行う |
3 | 運用する投信は、相場環境に応じてプロが適宜乗り換えてくれる |
4 | 手数料は投信のコストに加え、投資顧問報酬等がかかる |
5 | 相続や贈与に関連する付帯サービスもあり |
すぐに儲からなくても良い人間関係に
人の縁から購入した金融商品は他にも多数ある。東邦瓦斯<9533>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>の株式も、同級生や知り合いが経営のキーパーソンにいることがきっかけになった。
三井不動産<8801>は自宅の建築を頼み、その対応が満足するものだったことから保有を決めた。
■東邦瓦斯の月足チャート(13年11月~)
注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同
こうした、人や縁のつながりをきっかけとした銘柄選びは、すぐには儲けにつながるとは期待していない。それでも、資金を振り分けるのは、「良い人間関係は最良の財産になる」という信念が本人にはあるからだ。
人脈という財産にも、複利効果がある。縁を大事に人とつながっていけば、つながった人の人脈に触れる機会を持てる。そうして広がった人脈から、自分の知らないさまざまな知見や情報に触れ合うことができる。
実は、ココイチさんが、株式投資を始めたのも、ある縁でつながった人からのアドバイスだった。
人生を変えた野球部顧問時代の出会い
それはココイチさんが40歳の頃だ。当時、母校で地理を教えながら、出身の野球部の顧問をしていた。その野球部の生徒の父兄から、ある時に食事会の誘いを受けたのだ。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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