サスメド---1Q増収、DTxプラットフォーム事業は安定的に収益を獲得
サスメド<4263>は10日、2024年6月期第1四半期(23年7月-9月)決算を発表した。事業収益が前年同期比4.2%増の0.32億円、営業損失が1.50億円(前年同期は0.91億円の損失)、経常損失が1.45億円(同0.91億円の損失)、四半期純損失が1.46億円(同0.92億円の損失)となった。
DTxプロダクト事業の事業収益の計上はなく(前年同期もなし)、セグメント損失は0.37億円(前年同期は0.19億円の損失)となった。治療用アプリ開発では、不眠障害治療用アプリにおいて、保険適用と製品の上市に向けた準備を進めている。また、杏林製薬<4569>と共同研究開発を行っている耳鳴治療用アプリについて、特定臨床研究を開始した。その他のパイプラインについても、進行がん患者向けのアドバンス・ケア・プランニングを支援するアプリ、及び、慢性腎臓病患者向けの腎臓リハビリアプリではそれぞれ探索的試験(第2相臨床試験に相当)において被験者登録を完了している。加えて、複数の医療機関と共同研究を行い、次のパイプラインの獲得を目指している。販売段階にあるプロダクトはまだない。
DTxプラットフォーム事業の事業収益は0.32億円(前年同期は0.31億円)、セグメント損失は0.04億円(前年同期は0.22億円の利益)となった。汎用臨床試験システムの提供に関しては、アキュリスファーマとの間で締結した、治験実施に関する契約に基づき、企業治験としては世界初となるブロックチェーン技術を活用した治験の実施を進めている。さらに、耳鳴治療用アプリの特定臨床研究においても、SUSMED SourceDataSync(R)を活用している。機械学習自動分析システムの提供及びDTx開発の支援に関する活動については、前期からの継続利用に支えられ、収益は安定的に推移している。
2024年6月期通期の業績予想は、2023年2月15日付で厚生労働省より医療機器製造販売承認を取得した不眠障害治療用アプリについて、保険適用と製品の上市に向けた準備を進めており、現時点で本アプリの収益を合理的に算定することが困難であることから開示していない。今後、保険点数が確定し業績予想の開示が可能となった時点で速やかに開示するとしている。
《SO》
提供:フィスコ