本日の注目個別銘柄:メイコー、あすか製薬HD、アイロムGなど
<6787> メイコー 4030 +655
急騰。前日に上半期の決算を発表、営業利益は42億円で前年同期比9.6%減となったが、第1四半期の同67.7%減からは減益率が大幅に縮小している。加えて、通期予想は従来の90億円から100億円、前期比4.4%増と、一転増益見通しに上方修正。好調な受注を反映しているもようで、想定以上の急速な収益改善を好感する動きとなっている。なお、年間配当金も従来計画の50円から55円に引き上げている。
<4886> あすか製薬HD 1937 +238
急伸。前日に配当方針の変更を発表している。これまでは安定的な配当を継続することを基本方針としていたが、今後は配当性向を導入、連結配当性向 30%を目安とし、下限は年間30円にするとしている。これに伴い、24年3月期年間配当金は従来計画の20円から40円に引き上げ、前期比24円の増配となる。なお、同時に発表した上半期決算では、営業利益は30.6億円で前年同期比6.1%増となっている。
<2372> アイロムG 1939 +202
急伸。配当計画の引き上げが買い材料視された。年間配当金は従来計画の50円から80円にまで引き上げ、前期比では25円の増配に。。前日終値ベースでの配当利回りは4.6%の水準となり、利回り妙味が高まる状況となったようだ。一方、上半期決算も同時に発表、営業利益は7.9億円で前年同期比67.2%減となり、第1四半期から減益率は拡大。ただ、会社側では中核事業であるSMO及びCRO事業は堅調に推移と説明。
<4044> セ硝子 2612 -274
大幅反落。前日に上半期決算を発表、営業利益は60.1億円で前年同期比19.1%減となり、従来予想の45億円を上振れた。一方、通期予想は従来の140億円から110億円に下方修正しており、売り材料につながったもよう。ハイドロフルオロオレフィン製品と半導体産業向け関連製品、肥料製品などの販売減少に加え、今後はリチウムイオン電池用電解液製品の需要鈍化と販売価格の低下が見込まれるとしている。
<7018> 内海造 5230 -1000
ストップ安売比例配分。前日に上半期決算を発表、営業利益は26.9億円で前年同期比10.8倍の水準となった。ただ、第1四半期の19.9億円と比較すると7-9月期の収益水準は低下しており、サプライズは限定的な状況に。むしろ、通期計画は7億円、前期比8.6%減を据え置いており、失望感が優勢の展開となったもよう。会社側では、低採算の内航船の売上比率が今後高まることで、収益圧迫要因になるとみている。
<7236> ティラド 2722 +500
ストップ高比例配分。前日に上半期決算を発表、営業利益は21.3億円で前年同期比2.6倍となり、従来予想の15億円を大幅に上回る着地となっている。コスト高に対応する販売価格への転嫁が想定以上に進んだもよう。通期予想は従来の24億円から30億円、前期比2.9倍に上方修正。また、年間配当金は従来計画の20円から160円、前期比80円増にまで大幅引き上げ、ポジティブサプライズにつながっているようだ。
<7220> 武蔵精密 1714 +144
大幅続伸。前日に第2四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は44億円で前年同期比66.7%増となり、30億円程度の市場予想を大幅に上回る着地となっている。懸念されていた中国市場の回復、国内・欧州での収益性改善などが好業績の背景に。つれて、通期予想は従来の110億円から140億円、前期比82.3%増に上方修正。コンセンサス並みの水準ではあるが、保守的な前提から一段の上振れ期待があるようだ。
<7004> 日立造 858 +35
大幅続伸。前日に第2四半期決算を発表、営業損益は第1四半期33.2億円の赤字から7-9月期は44.4億円の黒字、前年同期比4.1倍に転じた。通期営業利益は従来予想の220億円から230億円に上方修正。警戒感が先行していたとみられる中、ポジティブインパクトにつながった。バイオマス発電プラントで追加費用が発生しているが、円安効果に加えて、Inovaの収益性改善なども業績上振れの一因に。
<2802> 味の素 5371 -611
急落。前日に第2四半期の決算を発表している。7-9月期事業利益は337億円で前年同期比0.3%減となり、市場予想はやや下振れている。ABF失速に加えて、バイオファーマサービスも在庫調整の影響が拡大しているようだ。通期の事業利益計画は1500億円を据え置いているが、為替一定ベースでは下方修正の形に。とりわけ、アミノ酸、CDMO事業が下方修正をネガティブ視する動きが優勢となっているもよう。
<9613> NTTデータ 1783 -125.5
大幅反落。前日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は636億円で前年同期比26.1%増となったが、金融費用の増加などで税前利益は同8.6%の減益決算に。上半期税前利益は955億円で同13.6%減、据え置きの通期計画2400億円に対する進捗率も40%にとどまる。足元の受注状況に関しても、国内は堅調推移だったものの、北米は発注遅延傾向などから減少しており、懸念材料とされたようだ。
《ST》
提供:フィスコ