GMOアドパートナーズ---3Qは一部業種で広告需要の縮小がより顕著となり減収
GMOアドパートナーズ<4784>は6日、2023年12月期第3四半期(23年1月-9月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比8.1%減の116.06億円、営業損失が0.13億円(前年同期は7.28億円の利益)、経常利益が同83.7%減の1.24億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同88.7%減の0.46億円となった。
当第3四半期累計期間においては、対面経済の本格的な復調により経済環境全体の見通しが強気へ振れる一方、一部業種におけるコロナ禍で生じたいわゆる「巣ごもり」需要の急減もあり、同社顧客においても一部業種で広告需要の縮小がより顕著になり、取扱高(収益認識に関する会計基準の適用前売上高)が前年同期比4.1%減の279.27億円となった。また、第1四半期に発生したSMB向けの広告配信費用等や、前年の人財投資による人員増などの費用増加要因が重なり、費用抑制に取り組んだものの、各段階利益においても前年を下回った。こうした市場の状況の変化に対応するため、連結グループ会社の再編を実施するとして、同日に詳細を発表している。
エージェンシー事業の売上高は前年同期比2.4%減の76.61億円、営業利益は同63.6%減の3.33億円となった。当第3四半期累計期間においては、コロナ禍で生じたいわゆる「巣ごもり」需要の急減に加え、対面経済の復調による顧客の広告需要の変化への対応が遅れ、第1四半期に計上した営業関連費用の一時的な増加などの費用増から、前年同期比で減益となった。
メディア・アドテク事業の売上高は同17.6%減の39.93億円、営業利益は同34.8%減の2.68億円となった。当第3四半期累計期間においては、メディア事業で運営する「michill byGMO」の広告収益が堅調に推移する一方、自社アドテク商材の広告単価の下落・媒体仕入枠の獲得競争による収益の伸び悩みといったマイナス要素が回復せず、売上高・営業利益ともに減少が続いた。
2023年12月期通期については、同日、連結業績予想の修正を発表した。売上高は前期比6.8%減(前回予想比11.4%減)の155.00億円、営業利益は同98.6%減(同98.7%減)の0.10億円、経常利益は同81.3%減(同83.2%減)の1.40億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同80.6%減(同82.1%減)の0.77億円としている。また、業績予想の修正により、期末配当金を直近の予想1株当たり13.60円から11.20円減配の2.40円とするとしている。
《SI》
提供:フィスコ