コニシ---2Qは2ケタ増収、ボンド事業・工事事業は売上高および利益ともに好調
コニシ<4956>は31日、2024年3月期第2四半期(23年4月-9月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比12.3%増の653.17億円、営業利益が同71.1%増の49.39億円、経常利益が同61.1%増の52.08億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同51.7%減の33.96億円となった(親株主に帰属する四半期純利益が減益となっているのは、前年同期に固定資産の譲渡による固定資産売却益を計上したため)。
ボンド事業の売上高は前年同期比6.6%増の353.84億円、営業利益は同82.0%増の32.37億円となった。一般家庭用分野においては、コンビニエンスストアやホームセンター向けは堅調に推移した。住関連分野においては、建築コストの上昇傾向が継続し新設住宅着工戸数の持ち直しの動きは鈍く、内装工事用接着剤の販売数量は減少した。産業資材分野においては、紙関連用途向けの水性接着剤の販売数量は減少したものの、自動車等に使用される弾性接着剤の販売数量は増加した。建築分野および土木分野においては、改修工事案件の増加に伴い、建築・土木用シーリング材やはく落防止工法に使用される材料の販売数量は増加した。接着剤やシーリング材に使用される原材料価格の高騰は依然として継続しているが、経費削減や原価改善の取り組み、製品販売価格への転嫁が進捗し、売上高、営業利益は伸長した。
化成品事業の売上高は同15.8%増の196.43億円、営業利益は同7.4%減の6.29億円となった。化学工業分野においては、樹脂原料が減少したものの、放熱材料の販売が伸長した。自動車分野においては、ハイブリッド車向け商材が好調に推移した。一方、電子電機向け商材は、パソコンやタブレット端末、スマートフォン等の個人消費者向け商品の需要低下の影響を受け、利益が減少した。また、丸安産業においても、コンデンサ用商材や半導体製造装置に使用される商材が減少した。
工事事業の売上高は同29.2%増の101.99億円、営業利益は同120.9%増の10.02億円となった。公共事業を中心としたインフラおよびストック市場の補修・改修・補強工事が引き続き好調に推移し、工事の進捗も良好であったため、関係工事会社5社ともに売上高・営業利益は大きく伸長した。
その他の不動産賃貸業等の売上高は同3.7%減の0.88億円、営業利益は0.58億円(前年同期は0.30億円の損失)となった。
2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比4.6%増の1,290.00億円、営業利益が同25.3%増の93.00億円、経常利益が同22.4%増の97.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同38.2%減の62.00億円とする期初計画を据え置いている。
《SI》
提供:フィスコ