データセク Research Memo(6):顧客業界と進出国を増やし、売上高100億円以上を目指す
■中長期の成長戦略
1. 成長戦略
データセクション<3905>は、「選択と集中」のフェーズ(2019年3月期~2023年3月期)から2024年3月期に「拡大投資」のフェーズへと移行した。2019年3月期に「リテールマーケティング事業」を選択し、その主力となるSaaS型サービス「FollowUP」に注力することで国内・海外双方でバランスの良い成長を遂げることができた。2024年3月期からは、M&Aや新規事業開発へグローバルベースで積極的な投資を行い、成長ドライバーである「自社プロダクト強化」「ターゲット市場拡大」「進出国拡大」の3つの要素をバランス良く推進しながら、2020年代後半に向けて売上高100億円以上を目指す計画である。なお同社は、2024年3月期第2四半期以降に全体的なグループ体制や事業セグメントを見直し、中長期的な経営計画を発表する予定である。
2. 進捗状況
各成長ドライバーの進捗状況を見ると、「自社プロダクト強化」は、2020年9月より購買率の向上、予測機能、欠品検知のステップまで推し進めてきており、今後は送客※1支援やOMO※2に注力する。「市場拡大」は、小売(アパレル)、商業施設、スーパーマーケット等へと拡大を推進しており、さらにメーカー、ドラッグストア、百貨店、デベロッパー、不動産など多岐に渡る業界への進出を検討している。「進出国拡大」は、これまでに日本、インド、オーストラリア、ニュージーランド、チリ、コロンビア、ペルー、アルゼンチン、エクアドル、ボリビア、ブラジル、ウルグアイ、パナマ、グアテマラ、ホンジュラス、エル・サルバドル、コスタリカ、スペイン、メキシコ、米国といった、南米を中心とした20ヶ国に進出した。今後は欧州・ASEANにも進出する予定である。
※1 集客した顧客を実店舗などに誘導して売上につなげていくこと。
※2 オンラインとオフラインを区別せずに融合した状態でマーケティング戦略を推進していく考え方。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
《SI》
提供:フィスコ