【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 日本の大黒柱、自動車関連の見直しが始まる!
「日本の大黒柱、自動車関連の見直しが始まる!」
●「東京モーターショー」改め「ジャパンモビリティショー」に
10月28日(土)から11月5日(日) にかけて東京ビッグサイトで国内最大級の自動車展示会「ジャパンモビリティショー」が開催されるのだが、ご存じだろうか。
「東京モーターショー」なら聞いたことはあるが、「ジャパンモビリティショー」なんて聞いたことがない――こんな方も多いに違いない。実は、「東京モーターショー」の名称が今年から「ジャパンモビリティショー」に変わることになったのだ。
なんとなく親しみにくい名称だが、来年くらいなるとかなり慣れてきて違和感もなくなるのだろう。ただ、現在のところはまだ違和感がある。また、自動車株や関連銘柄の値動きも芳しくないどころか、底値近辺に沈んでいる。大規模なイベントが開催される場合、期待感から関連銘柄が事前に上がることも多いのだが、いまのところは残念な動きだ。
しかし、今後は違ってくるとみている。天候に問題がなければ開催期間中は一般客が大勢押し寄せ、その中には投資家もいるはずだからだ。当然のことながら、会場には自動車だけでなく、ロボットや次世代モビリティに関わる製品・技術が数多く展示されているのだ。
●最先端のモビリティ技術が株価のカタリストに
なかには実用性に疑問がある製品もあろうが、日本の自動車産業の将来を担う最先端のモビリティ製品・技術が並ぶとみてよく、関連銘柄の見直しが始まる可能性も高い。
そこで注目銘柄だが、まずはなんといってもトヨタ自動車 <7203> [東証P]になる。円安にも関わらず、中国での販売不振や米国株安に株価は足を引っ張られているが、市場全体の回復とともに浮上に転じる可能性は高い。
部品メーカーでは、軸受けメタルで首位の大同メタル工業 <7245> [東証P]がある。水素エンジントラック向けすべり軸受けにも展開しており、株も見直し買いを期待できる。
アイシン <7259> [東証P]も9月20日に年初来高値をつけたあと失速してしまったものの、オートマティックトランスミッションで世界首位であること、需要が好調であることを考えると、そろそろ浮上が見込める。
車用樹脂製品やエアバッグなどに強い日本プラスト <7291> [東証S]も、いまは日産自動車 <7201> [東証P]向けハンドル、エアバッグ需要ともに好調であり、今後は次第に評価されることになろう。
最後に自動車関連企業から離れて、古野電気 <6814> [東証P]を。魚群探知器、電子海図で世界的な企業であり、今期の連結経常利益を大幅上方修正するほど業績は好調である。株価は高値圏にあるが、小幅な押し目は見逃さないようにしたい。
2023年10月27日 記
株探ニュース