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9279 ギフトホールディングス

東証P
3,495円
前日比
-55
-1.55%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
35.6 8.82 0.52 0.48
時価総額 698億円
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ギフトHD Research Memo(5):2025年10月期に売上高300億円、営業利益30億円を目指す


■ギフトホールディングス<9279>の中期経営計画

2. 中期経営計画
基本戦略をベースに、同社は毎期3ヶ年の中期経営計画をローリングしている。2023年10月期の中期経営計画の重要テーマは、既存事業の拡大、新業態の展開、海外展開、出店力の強化、製造・購買・物流体制の強化、ESGの6つである。さらに、既存事業の拡大で1店舗当たりの品質向上、人財育成と定着化、インフレへの柔軟な対応といった取り組みを進めている。また、新業態の展開では積極的なM&Aによる新業態の獲得、さらなる新業態の開発&ブラッシュアップ、海外展開では直営店とFC店による店舗展開、海外展開を支える本社・営業機能の構築、出店力の強化ではモデル開発の強化と物件開発力の強化――を進め、製造・購買・物流体制の強化では製造コスト削減&製造品質向上、エリア別安定供給体制の構築、物流センターの活用によるコストの最適化と欠品リスクコントロール、頻度やクオリティなど物流品質向上、ESGではESG経営の推進――に取り組んでいる。また、こうした取り組みをスムーズに進めるため、DXの推進も強化している。この結果、2025年10月期に国内1,000店体制を構築し、売上高300億円、営業利益30億円を目指している。


1店当たりの品質向上などの取り組みに特筆すべき内容
3. 中期経営計画の取り組み内容
2023年10月期第3四半期までの取り組み内容としては、1店当たりの品質向上、積極的なM&Aによる新業態の獲得、モデル開発の強化、製造・購買・物流体制の強化全般、ESG経営の推進、DXの推進において特筆すべきものがあった。1店当たりの品質向上では、直営店において、海外直営店を国内直営店の傘下に再配置することで、国内直営店と同様の運営を行い、QSCAの向上とコストコントロールの両立を推進した。また、プロデュース店において、国内直営店と同じ高品質の食材を同じ物流網を使って鮮度を維持して供給することで、品質の高いラーメンを提供できる体制を構築した。積極的なM&Aによる新業態の獲得では、ブランドの拡大、優位性のある立地・優秀な人材の確保、製造能力の強化を狙っているが、第3四半期までに複数のブランドのM&Aを行った。モデル開発の強化では、立地の検証を行いながら物件開発を進めているが、「豚山」でロードサイド、「元祖油堂」でFC、「町田商店」でフードコートやサービスエリアでの展開の検証を開始した。

製造・購買・物流体制の強化では、多店舗展開とエリア拡大に向けて継続的に工場及び物流センターを整備しており、製造・購買・物流プラットフォームが一体となった運用により、グループ全体でシナジー効果を享受していく方針である。直近では、2023年4月に北関東・東北物流センターを開設し、物流センターを3拠点化した。ESG経営の推進では、持続可能な社会づくりに貢献すべく、ESGを重視した経営に取り組むとともに、国連で採択されたSDGsの目標達成も目指して事業活動を進めている。DXの推進では、全社で持続的に取り組むべき最重要施策として、顧客利便性の向上に向けて、キャッシュレス決済やアプリと連動した新券売機、eGiftチケットの導入、店舗検索画面とアプリの刷新を進めた。また、従業員満足度の向上に向けて、一度の認証で複数のシステムが利用可能となるシングルサインオンの導入やセキュリティの向上、データ分析基盤の構築を推進、社内工数の削減に向けて、マルチデジタルデバイスの全店導入や報告業務のデジタル化を推進した。このように中期経営計画に対して定性的な進捗は順調だったと言うことができるが、2023年10月期第3四半期業績を見れば、定量的にも順調な進捗だったと言うことができよう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《SI》

 提供:フィスコ

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