１７日の米株式市場の概況、長期金利上昇のなか売り買い交錯でＮＹダウは３日続伸

　１７日の米株式市場で、ＮＹダウは前日比１３．１１ドル高の３万３９９７．６５ドルと３日続伸した。朝方発表の９月小売売上高が市場予想を上回る前月比０．７％増となり、前月分も上方修正された。また、続いて発表された９月の鉱工業生産は前月比０．３％増とこちらも予想を上回り、これら堅調な経済指標を受けて米連邦準備理事会（ＦＲＢ）の金融引き締めが長引くとの見方が強まり、米長期金利は４．８％台半ばまで上昇。これに圧迫される格好で、ＮＹダウは反落してスタートした。その後、リッチモンド連銀のバーキン総裁が、更なる利上げが必要かどうか見極める時間はあると発言したことで、長期金利の利回りが若干低下に転じると、景気の想定を上回る強さに注目する見方が強まり、消費関連や景気敏感株を中心に買いが入り、ＮＹダウは上昇に転じた。午後に再び長期金利が上昇するとサイド売りに押し戻される展開となったが、引けにかけて押し目買いが入り、結局プラスで引けた。予想を上回る第３四半期決算を発表したバンク・オブ・アメリカ<BAC>が買いを集め、エクソン・モービル<XOM>、シェブロン<CVX>が上昇。ビザ<V>、ナイキ<NKE>、コカ・コーラ<KO>、ウォルト・ディズニー<DIS>も高い。半面、第３四半期決算で不動産投資の損失を示したゴールドマン・サックス・グループ<GS>は売られ、ジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>、イーライ・リリー<LLY>、ハベル<HUBB>、VMウェア<VMW>も下落した。

　一方、ナスダック総合指数は反落し、前日比３４．２３７ポイント安の１万３５３３．７４７で引けた。政府が先端半導体の対中輸出規制の改定を発表したことでエヌビディア<NVDA>は急落し、ルルレモン・アスレティカ<LULU>、アップル<AAPL>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>、ブロードコム<AVGO>も安い。半面、アナリストによる投資判断引き上げを受けたダラー・ツリー<DLTR>、サイバーアーク・ソフトウェア<CYBR>は上昇し、テスラ<TSLA>、メタ・プラットフォームズ<META>も高い。

出所：MINKABU PRESS