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7814 日本創発グループ

東証S
445円
前日比
+27
+6.46%
PTS
440円
23:35 11/21
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
8.1 1.36 2.92 22.31
時価総額 227億円
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日本創発G Research Memo(4):優良な技術・顧客・コンテンツ資産を積み上げるM&A戦略


■事業概要

2. グループ構成
日本創発グループ<7814>はM&Aを活用して業容を拡大しており、グループは純粋持株会社である同社と子会社及び関連会社合計63社(2023年12月期第2四半期末時点)で構成されている。子会社及び関連会社の内訳は連結子会社38社、持分法適用子会社10社、持分法適用関連会社4社、持分法適用外関連会社11社となっている。2023年12月期は2023年3月に(株)バックストリートを持分法適用関連会社化、6月に(株)グレートインターナショナルを連結子会社化、持分法適用関連会社だった飯島製本(株)の株式を追加取得して連結子会社化(2023年9月に完全子会社化)した。一方で、2023年6月に持分法適用非連結子会社だった(株)キョーコロの株式を譲渡して持分法適用の範囲より除外した。なお2023年7月に連結子会社の日経印刷(株)が日経土地(株)を吸収合併した。また2023年9月に望月印刷(株)と業務提携し、将来の資本業務提携に向けて協議を進めるとしている。

また、持分法適用関連会社のイメージ・マジック<7793>は2022年3月に東証マザーズ(現東証グロース)に上場している。持分法適用外関連会社の(株)アルファコードはVR映像化や配信データ制作などを行うベンチャー企業で、映像関連企業であるWOWOW<4839>や日本テレビホールディングス<9404>などから総額16億円超の資金調達を行っている。

同社はM&Aも活用して業容を拡大しているが、規模の拡大だけをM&A戦略の目的としているわけではない。デジタル化の進展など事業環境の変化に迅速に対応し、グループシナジーによって成長分野での高付加価値サービスの提供を推進するため、持ち込まれたM&A案件から対象企業を厳選し。優良な技術・顧客・コンテンツ資産を積み上げることによって、伝統的な印刷製造技術のみならず、什器等のプロダクトを含む多様なデザイン力、3D-CAD・3D-CGを軸とする映像クリエイティブ、立体音響、AR・VRを含むIT構築力などの高い専門技術を有し、クリエイティブサービスに係る企画、印刷、コンテンツ・プロダクツ制作、オンラインプロモーション、メディア配信、効果測定、運用改善コンサルティングなどをトータルでカバーできる「創るチカラ」が集まったプロフェッショナル・グループという、ユニークな企業体を構築している。

2022年1月以降にグループ入りした会社のうち、印刷分野では、(株)小西印刷所は兵庫県西宮市で最大規模を誇る総合印刷会社として、システム構築、WEB・動画作成、販促プロモーション企画・制作・運営など、印刷会社の枠を超えた総合サービスを提供している。また、印刷同業者からの受注は一切なく、長期にわたる優良顧客基盤を有していることも特長である。(株)リングストンはショップバッグを中心にパッケージ・包装資材及び販促商品の企画・製造・販売を行っている。

ITメディア セールスプロモーション分野では、(株)ダイアモンドヘッズはブランド戦略の立案、キャンペーンやプロモーションの企画、グラフィック・WEB・ムービーの制作など幅広い事業を展開している。(株)バークインスタイルは2008年9月にモデルマネジメント事業として創業し、150名を超える所属モデルからトップモデルを多数輩出している。(株)ワン・パブリッシングは「GetNavi」や「ムー」など広く深く認知されている定期雑誌ブランドを保有し、電子書籍やSNSなどの分野にも展開している。大光宣伝(株)は屋外広告・交通広告を中心にトータルセールスプロモーションを展開する専門会社で、優良な顧客基盤を構築している。ジャパンブロードキャストソリューションズ(株)(以下、JBS)は、放送局・博物館・スタジアム・劇場・学校などの施設向けエンジニアリングサービスをコア事業としている。

プロダクツ分野では、(株)funboxがファンシー・キャラクター玩具やガチャガチャ(カプセルトイ)を提供しているほか、(株)メディコス・エンタテインメントがフィギュアを販売するなど、新たな価値を創造している。このほか、(株)FIVESTARinteractiveは2022年7月に(株)ミューシグナル及び(株)ロクナナとともに、ファイブスターグループとしてDX分野に対するソリューション提供を強化すると発表した。

2023年12月期上期にグループ入りした会社のうち、ITメディア セールスプロモーション分野の(株)バックストリートは、映像・イベント・音楽・グラフィックを中心に様々なニーズに応えるプロデュースを行い、主に幼児向け映像コンテンツを企画・制作している。グレートインターナショナルは、テレビ番組のクリエイティブワークを祖業としたデザインプロダクション企業で、クリエイティブ制作のほか、学校教育向け教材及びICT機器の販売も展開している。印刷分野の飯島製本は愛知県名古屋市で1921年に創業し、100年以上の歴史を持つ総合製本会社である。中京圏の3工場のほか、関東圏と関西圏にも各1工場を有し、業界トップレベルの生産能力を保持している。また2023年9月に業務提携した望月印刷は埼玉県を地盤に、地域に根差した印刷事業を展開している。

なお同社は、2021年12月期に関西エリアの兵庫県西宮市で最大規模を誇る小西印刷所を子会社化、2022年12月期に大阪市に本社を置くJBSを子会社化、奈良県などを中心に展開する大光宣伝及び(株)大宣工房を子会社化、2023年12月期には中部エリアを地盤に関東・関西エリアにも展開する飯島製本を子会社化するなど、首都圏以外におけるM&Aも積極化している。特に重点エリアを特定しているわけではないが、結果的に関東・中部・関西の各エリア内においてシナジー創出を高める体制が構築されつつある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《YI》

 提供:フィスコ

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