貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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6971 京セラ

東証P
1,468.0円
前日比
-1.0
-0.07%
PTS
1,473.8円
23:58 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
29.1 0.64 3.41 10.93
時価総額 22,174億円
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【村瀬智一が斬る!深層マーケット】中銀イベント通過で物色に変化の可能性


「中銀イベント通過で物色に変化の可能性」

●日経平均はSQ値突破でセンチメント改善

 日経平均株価は週初に3万2400円を割り込んだが、来週開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利が据え置かれるとの観測が高まるなか、75日移動平均線に支えられる形で切り返してリバウンド基調を強めた。週後半には9月SQ値を突破したことでセンチメントが改善し、週末15日はおよそ2カ月半ぶりに3万3600円台を回復する場面があった。

 米国では8月の消費者物価指数(CPI)、卸売物価指数(PPI)がともに予想を上回ったものの追加利上げ観測は強まらず、米株式市場はアク抜け的な動きを見せた。東京市場でも米株高が支援材料となったほか、日銀の政策変更を巡る思惑から金融株の上昇が目立っていた。また、3月期決算企業の中間期末接近を背景に配当志向の物色が継続し、NY原油先物の上昇を受けて資源株への資金流入も強まった。一方でハイテク株などの戻りは相対的に鈍く、TOPIX(東証株価指数)がバブル崩壊後の高値を更新するなか、日経平均株価の出遅れ感が次第に意識されていた。

 FOMC・日銀会合の通過後、アク抜けの流れから足もとのTOPIX型優位の状況は、いったんリバランスに向かう可能性がある。ただし、投資家の慎重姿勢が強まる局面ではTOPIX型優位の展開が続くとみられ、まずは中銀イベントの通過待ちとなろう。

 東京市場は週明け18日が祝日となるため、FOMCを前に売りに傾いていたポジションをニュートラルに修正するための買い戻しが週末に強まったと考えられる。イベント通過後に再び売り直される可能性はあるが、相場の転換ポイントとなる可能性もあるため、今週はハイテク株を交えて銘柄選定を行った。

●今後、活躍が期待される「注目5銘柄」

◆オープンハウスグループ <3288> [東証P]
首都圏中心に不動産事業を展開しており、狭小地の戸建てに強みを持つ。8月16日に三栄建築 <3228> [東証P]に対し株式公開買い付け(TOB)を実施し、完全子会社化を目指すと発表した。 オープンHの2023年9月期の連結売上高は1兆1300億円の予想で、三栄建築の売上高を単純合算すると1兆2800億円となり、業界最大手の飯田グループホールディングス <3291> [東証P](24年3月期は1兆5400億円の予想)に迫る。株式市場でも、スケールメリットが期待されてきそうだ。株価は8月23日に付けた4700円を直近安値にリバウンドを継続しており、心理的な抵抗線である75日線を上回ってきた。8月半ば以降の急落を埋めて、リバウンドの再加速が期待される。

◆SCREENホールディングス <7735> [東証P]
半導体製造装置大手。株価は7月4日に付けた1万6865円をピークに、7月28日に発表した24年3月期第1四半期 決算がコンセンサス予想を下回った影響もあって調整が続く。インフレ警戒や米中対立を巡る不透明感などハイテクセクターを取り巻く環境は不安定だが、ここ2カ月ほどの調整で26週線まで下げてきており、リバウンド狙いのタイミングとなろう。FOMC・日銀会合の通過後は、バリューに傾いていたポジションのリバランスが入る可能性もある。

◆アルフレッサ ホールディングス <2784> [東証P]
医薬品卸最大手。7月21日に子会社のセルリソーシズ(東京都千代田区)が、独ミルテニーバイオテク社との間で、遺伝子細胞治療市場における自動細胞製造施設・工程の設計、建設、稼働のサポートを目的とするバイオインダストリー・サポート契約を締結した。 細胞・遺伝子治療市場は2030年まで年率30%以上の成長が見込まれており、業績への貢献が期待される。

◆住信SBIネット銀行 <7163> [東証S]
日銀の金融政策変更を巡る思惑から長期金利が上昇するなか、メガバンクなどを物色する流れが継続している。バリュエーション面で割安感のある銘柄として住信SBIネット銀行に注目する。楽天銀行 <5838> [東証P]が上場来高値を更新する一方で、同社の弱い値動きが目立ち、出遅れ修正の展開に期待したい。

◆京セラ <6971> [東証P]
米アップル<AAPL>関連の一角として注目。中国政府による「iPhone」規制報道が嫌気され、アップル株は不安定な値動きで推移しているが、新型「iPhone 15」の発売によって関連企業への需要拡大が見込まれる。同社株は期待先行で買われた流れにはなく、PBRは0.86倍と割安感が意識される。株価は52週線水準での底固めを経て、足もとのリバウンドで13週線を突破してきている。

(2023年9月15日 記)

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