システムサポート Research Memo(7):自己資本比率が向上、売上高営業利益率も上昇傾向続く
■業績動向
3. 財務状況と経営指標
システムサポート<4396>の2023年6月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比1,055百万円増加の8,870百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では売掛金が587百万円、現金及び預金が314百万円増加した。また、固定資産ではリース資産を中心に有形固定資産が167百万円、投資その他の資産が131百万円増加した一方で、ソフトウェアやのれんなどの無形固定資産が79百万円減少した。
負債合計は前期末比352百万円増加の4,746百万円となった。有利子負債が139百万円、未払法人税等が97百万円減少した一方で、未払費用が155百万円、リース債務が長短合わせて138百万円増加した。純資産合計は同703百万円増加の4,124百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び配当金支出により、利益剰余金が719百万円増加したことが主因である。
経営指標について見ると、株主資本の増加によって自己資本比率は前期末の43.8%から46.5%と過去最高水準に上昇した。有利子負債比率は有利子負債の減少や株主資本の増加等により同33.6%から24.5%に低下し、ネットキャッシュ(現金及び預金-有利子負債)が前期末比454百万円増加の2,559百万円と過去最高を更新するなど、財務基盤の強化が一段と進んだ。収益性については、売上高営業利益率が前期比0.2ポイント上昇の7.6%、ROAが同1.1ポイント上昇の17.6%、ROEが同2.3ポイント上昇の26.8%となった。クラウドサービス市場の拡大を追い風に、技術者の採用・育成に継続的に取り組んできたことが、収益性の向上と財務基盤の強化につながったものと評価される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《SI》
提供:フィスコ