サイジニア Research Memo(3):ネット広告サービスとCX改善サービスの事業環境は対照的
■事業概要
1. 事業領域
サイジニア<6031>が提供するサービスは、潜在ユーザー層にターゲティングしてECサイトへと送客するネット広告サービスと、ユーザーの購買体験を改善し購買を促進することでECサイトの売上を伸ばすCX改善サービスである。顧客となる企業は、ユナイテッドアローズ<7606>や(株)アーバンリサーチといったブランド、コーナン商事<7516>やCROOZ SHOPLIST(株)といったリテーラーなど有力な小売企業が多い。昨今の小売企業はインターネットに流出する消費者を取り戻そうとEC事業を強化しているが、同社のサービスが「ほしい商品に気づく」「ほしい商品が見つかる」「店舗へとつなげる」という小売企業によるECの目的をおおよそカバーしているため、同社へのニーズは日増しに強まっている。こうしたことを背景に同社のCX改善サービスは成長を持続しているが、一方、ネット広告サービスは競争激化により低迷を続けており、両サービスは同じ領域にありながら対照的な事業環境にあるということができる。なお、CX改善サービスの高収益・高成長を生かすため、2023年7月にネット広告サービスを事業売却した。このため、2024年6月期より同社の事業セグメントは、CX改善サービスの単一セグメントになっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
《SO》
提供:フィスコ