あかつき本社---1Qは2ケタ増収・大幅な増益、証券関連事業・不動産関連事業ともに好調に推移
あかつき本社<8737>は14日、2024年3月期第1四半期(23年4月-6月)連結決算を発表した。営業収益が前年同期比33.6%増の101.74億円、営業利益が8.47億円(前年同期は0.68億円の利益)、経常利益が11.63億円(同1.02億円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純利益が同893.7%増の7.65億円となった。
証券関連事業の営業収益は前年同期比35.1%増の31.70億円、セグメント利益は3.88億円(前年同期は1.26億円の損失)となった。あかつき証券では、金融商品仲介(IFA)ビジネスの拡大、及び金融機関とのアライアンスの強化を戦略的に進めている。IFAビジネスでは、2023年6月に提携IFA向けの専用サイトのリニューアルを実施し、外国債券売買システムのリリースをはじめ、専用サイト内での入出金振替機能、為替買付機能及び各種書類申請機能等を付加し、システム面での取引利便性向上を図った。また、投資信託、外国株式、外国債券の商品ラインナップの拡充による事業基盤強化を進めている。金融機関とのアライアンス強化については、2024年に始まる新NISA制度を見据え、提携する信用金庫等7社と顧客紹介の連携を図り、顧客基盤の強化と販売チャネルの拡大に努めている。2023年6月末の契約仲介業者外務員数は1,463名(2023年3月末比16名増)、子会社のジャパンウェルスアドバイザーズ(金融商品仲介業者)の提携金融機関における管理資産残高を含めた預り資産残高は4,466億円(同465億円増)、IFA部門の預り資産残高は2,456億円(同297億円増)と拡大した。業績面では、国内株式・外国株式・投資信託の受入手数料の増加が寄与し、営業収益は増収となり、セグメント利益は増益となった。
不動産関連事業の営業収益は同32.3%増の70.95億円、セグメント利益は同55.9%増の7.35億円となった。中古マンションの買取再販を行うマイプレイスは、営業人員の拡大と仲介会社との連携強化を通じた、首都圏エリア(東京・神奈川・千葉・埼玉)における取引拡大に努めている。当第1四半期においては、仕入戸数は149戸(前年同期は159戸)、販売戸数は134戸(同127戸)と前年同期と同水準での取引実績となった。また、リノベーションの設計・施工を手掛けるバウテックグループにおいては、完工数が197戸(前年同期は203戸)と安定して推移した。高齢者施設開発を手掛けるEWアセットマネジメントにおいては、5月に神奈川県横須賀市に保有する施設の売却が完了した。また、5月に東京都杉並区に建設予定の有料老人ホームの土地建物取得に係る売買契約を締結し、6月には福岡県福岡市において新たに有料老人ホーム開発用地を取得した。これにより、2023年6月末現在で稼働中の施設は2件、開発中の施設は3件となった。業績面では、中古マンションの再販において販売戸数が微増し営業収益は増収となったが、戸当たりの利益率が低下し、セグメント利益は減益となった。一方で、高齢者施設の売却が寄与し、不動産関連事業全体としては増収増益となった。
2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比6.8%増の420.00億円、営業利益が同27.6%増の23.00億円、経常利益が同57.9%増の23.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同105.1%増の16.00億円とする期初計画を据え置いている。
《SI》
提供:フィスコ