今週のマーケット展望「日経平均予想は31900~33000円」マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(山崎みほ)
皆さま、こんにちは、フィスコマーケットレポーター山崎みほの「マネックス証券の気になるレポート」です。
この夏、各地ではコロナで中止されていたお祭りや花火大会が4年ぶりに開催されていますね。東京でもこの週末、浴衣の方をたくさん見かけました。コロナ禍からの人手や観光客の戻りで、企業の業績も上向いているところが目立ちますね!
さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、8月7日に配信されました。そのなかから今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。
まず広木さんは、今週の日本株相場について、『下値を固める展開か』と予想しています。
その背景については、『日経平均はダブルトップ完成後、レンジ相場に移行し、調整局面入りの様相となってきたが、そのレンジの下限が3万2000円である。3万2000円を下回ると押し目買いが入り、下値目途と意識されてきた。日銀のYCC修正や米国債格下げなどショックイベントが続いたが、その水準を明確に下回ることなく今に至っている』と説明。
『今週も神経質な展開が続くことが予想されるが、3万2000円の大台固めを期待したい』と見解を述べています。
また、『もっともTOPIXは日経平均とはチャートの形状が異なり、8月に入って初日の1日に1990年7月以来となるバブル経済崩壊後の高値を更新した。その後の押しも7月の安値を下回らずに全体として右肩上がりの基調を維持している』として、『金利上昇で銀行株が買われていることに加え、トヨタ、ソフトバンクG、三菱商事など時価総額の大きい銘柄が高値圏にとどまり、値が崩れていないこともTOPIXを支えている要因だ』と、TOPIX上昇の要因についても説明しています。
そんななか、今週の注目イベントは『10日の米国消費者物価指数(CPI)の発表だ』として、『エネルギー・食品を除くコア指数の伸びは前年同月比+4.8%と前月と横ばいが見込まれている。一方、総合は前年同月比+3.3%と6月から加速する見込み。CPI 総合の前年同月比は1年余り前からずっと鈍化基調にあったが、それが途切れるとなると再度FEDの利上げ長期化懸念を誘いかねない。市場予想の範囲内であれば問題ないと思われるが、万が一、上振れた場合の市場反応には注意が必要だ』と警戒を呼び掛けています。
その他の予定については、『7日に日銀金融政策決定会合の「主な意見」、8日に毎月勤労統計調査、景気ウォッチャー調査、9日に工作機械受注、中国のCPI並びにPPI、11日に米PPI、ミシガン大学消費者信頼感指数などが主なところ』と伝えています。
決算発表については、『米国では概ね一巡し、今週はウォルト・ディズニー(9日)くらいしかめぼしいものがないが、国内では決算発表のピークを迎える』として、『7日には大成建、レーザーテック、東京海上、8日には資生堂、ダイキン、NTT データ、ソフトバンク G、9日にはソニー、ホンダ、NTT、10日にはENEOS、日本郵政、東京エレク、第一生命などがある。 新興市場でも8日にJTOWER<4485>、9日にはカバー<5253>といった注目企業の決算がある』と、主要決算を挙げています。
さらに、企業業績について日本経済新聞が決算の集計結果を報じているとして、その内容について『4日までに4~6月期決算を発表した東証プライム上場の3月期企業621社(社数で全体の5割)を集計したところ、純利益は20%増え、2四半期連続の増益となった。4~6月期の増益率としては、新型コロナウイルス禍から急回復した21年を除けば6年ぶりの高水準だという』と伝えています。
これについて、広木さんは『この企業業績の好調さが日本株相場の底堅さの背景にある。 仮に今週、米国のCPIが波乱材料になったとしても、日本株はレジリエントさを発揮するだろう』と見解を述べています。
最後に、日経平均の今週の予想レンジは『3万1900円~3万3000円』としました。
参考にしてみてくださいね。
山崎みほの「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを山崎みほの見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。
フィスコマーケットレポーター 山崎みほ
《CS》
提供:フィスコ